FXレポート

英国のEU離脱期限延長に向けて

東京市場
 東京市場は春分の為休場、ドル円はじり安の展開。FOMCで利上げ見通しを2019年内は0回、2020年は1回と想定としたことからドル安が進行、その流れを引き継ぎドル円は110.40円付近までじり安推移し、その後も上値の重い展開が続きました。一方、豪ドル円は一時上値を伸ばすもその後失速しました。2月豪雇用統計は新規雇用者数が事前予想を下回ったものの、失業率が4.9%に低下したことから豪ドル買いが優勢となり、豪ドル円は一時79.35円付近まで上昇しました。しかしその後は失速し、79円割れ水準まで下落しました。

ロンドン市場
 ロンドン市場ではドル円は下げ渋る。欧州勢参入後にドル円は110.30円付近まで下落するもその後は下げ渋る展開となり、110.50円付近での推移となりました。一方、ポンドドルは「EU首脳会議でEU離脱期限が5月22日までしか承認されない」とのEU高官の発言を受けて1.3100ドル付近まで下落、ポンド円も軟調に推移しました。

NY市場
 NY市場ではポンドは行って来いの展開。メイ英首相がEU側に求めた離脱期限の短期延長を巡って不透明感が強まったことからポンド売りが進行、またメイ英首相の離脱案が来週の3回目の議会採決で否決された場合、「合意なき離脱」を支持する可能性があると官僚筋の話として報じられたことからポンド円は一時144.13円まで下落しました。ただその後、メイ首相の離脱案が来週に行われる3回目の議会採決で否決の場合、EU側は9ヶ月離脱延長を検討する可能性があると報じられるとポンド円は下げ渋り、クローズにかけては徐々に値を戻す展開となりました。

【今日の主な経済指標】
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 2月
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)[前年同月比] 2月
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)[前年同月比] 2月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 1月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 1月
17:15 FRF 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
17:15 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
17:30 DEM 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
17:30 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
18:00 EUR 経常収支(季調済) 1月
18:00 EUR 経常収支(季調前) 1月
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
19:30 RUB ロシア中銀政策金利
21:30 CAD 小売売上高[前月比] 1月
21:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 1月
21:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 2月
21:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 2月
22:45 USD 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
22:45 USD サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
22:45 USD 総合購買担当者景気指数(PMI、速報値) 3月
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 1月
23:00 USD 卸売売上高[前月比] 1月
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 2月
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 2月
03:00 USD 月次財政収支 2月

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-今日のトレードポイント-
 昨日、メイ首相の離脱案が来週に行われる3回目の議会採決で否決の場合、EU側は9ヶ月離脱延長を検討する可能性があると報じられました。EU側も離脱期限を延長すること選択肢として挙げたことから、マーケットもこれを好感してポンド買いが進みました。ただ、「合意なき離脱」の可能性を触れたヘッドラインにはネガティブに反応したこともあり、引き続き関連報道には要注意です。
 本日は各国多くの指標が発表されます。東京市場では国内-2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)に注目したいです。1月の数字は前年同月比0.8%上昇と日銀の物価目標2%には程遠い数字となっています。今回は前年同月比0.8%上昇が市場コンセンサスとなっており、予想を下回る場面では日銀による追加緩和観測が強まる可能性もあります。ロンドン市場では欧/独/仏の製造業・サービス業PMI(速報値)が発表されます。欧州の景気減速懸念が意識される場面ではユーロは軟調に推移しそうです。NY市場では米中古住宅販売件数に注目です。前回1月の結果は前月比-1.2%で494万件(年率換算)と2015年11月以来の低水準となりました。今回は前月比+3.2%で510万件(年率換算)の事前予想を上回る結果となるか確認したいです。

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