月に一度の大イベント「雇用統計」
東京市場
東京市場ではドル円が堅調。序盤は日経平均の下落などで一時111.57円を付ける場面もありました。しかし、仲値にかけて買いが強まり勢いをつけ、その後は堅調に推移しました。
ロンドン市場
ロンドン市場ではポンド円が軟調。序盤から徐々に下値を切り下げていましたが、ECBが追加緩和を行うと報道されるとユーロにつられポンドでも売りが加速。時間足サポートラインだった146.70円を割る展開となりました。
NY市場
NY市場ではユーロ円が急落。ECB政策金利ならびに声明の発表でユーロ売り優勢となったのち、ドラギ総裁の記者会見でユーロ売りが加速。一時124.70円まで急落し、2月中旬以来の安値を付けました。
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
08:50 JPY 外貨準備高 2月
09:30 AUD 貿易収支 1月
09:30 AUD 小売売上高[前月比] 1月
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・速報値 1月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・速報値 1月
15:45 CHF 失業率 2月
18:00 ZAR 四半期経常収支 10-12月期
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、確定値)[前期比] 10-12月期
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、確定値)[前年同期比] 10-12月期
21:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 2月
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
22:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・改定値[前期比] 10-12月期
22:30 CAD 住宅建設許可件数[前月比] 1月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
22:30 USD 失業保険継続受給者数 前週分
23:00 MXP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 2月
05:00 USD 消費者信用残高[前月比] 1月
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-今日のトレードポイント-
本日は、米雇用統計に注目。
昨日のECB関連イベントでは「年内利上げの断念」「追加緩和の導入」「EU圏の成長率・インフレ率の見通しの大幅引下げ」などネガティブなワードがヘッドラインを飾りました。当然ユーロやポンドといった欧州通貨は売りが加速し、リスクオフとの見方から円買いが進みました。今週だけでも豪州やカナダ、EU、先週以前も加えると多くの中銀が今後の景気先行きに対しネガティブな見通しを立てています。
そんな最中で行われる明日の米雇用統計。今年に入ってからパウエルFRB議長は「世界経済の見通しは良くない」「しかしアメリカ経済の見通しは悪くない」と繰り返し述べています。確かに雇用統計は遅行指標であるため雇用統計上では米国経済の堅調さを表しているかもしれません。しかし、1月に比べて目に見えて調子の出ていない市場を見ているとその雇用統計から見える米経済の堅調さは過去のものと言わざるを得ません。
非農業部門雇用者数の市場予想は18.0万人と前回の30.4万人に対し大幅減となっています。市場全体がリスクオフのムードの中で発表されるため、仮にコンセンサスを下回る結果であればいつも以上にセンシティブな反応をする可能性があり要注意です。