パウエルFRB議長の議会証言に注目
東京市場
東京市場ではドル円が仲値にかけて一時上昇も失速。東京市場のドル円は110.60円付近からスタートし、ゴトー日の仲値に向けた円売りやトランプ大統領の中国に対する関税引き上げ延期の発言を背景に一時110.85円まで上昇しました。しかし、「米中貿易協議で新たな不確実性がある可能性」、「最終段階へはさらに困難」との一部報道を受けてドル円は一転下落、一時110.60円を割り込みました。その後は110.55円~110.70円でのもみ合いが続きました。
ロンドン市場
ロンドン市場では資源国通貨が堅調。上海総合指数が5%超す上昇となったほか、各国株価の堅調なことからリスク選好の動きが強まり資源国通貨は上昇、豪ドル円は79円半ばまで、南アフリカランド円は7.995円まで上昇しました。一方ポンドは対ドル・円でもみ合いとなりました。トゥクスEU大統領が「ブレグジット期限の先送りは、理にかなう」と発言したことからポンド円は上昇し一時145円台乗せしたものの、合意なき離脱の可能性が残ることから上値は限定的となりました。
NY市場
NY市場では円全面安の展開。NYダウ平均が前日比200ドル高まで上昇したこと背景にドル買い円売りの動きが強まり、一時111.23円と昨年12月下旬の水準まで上昇しました。ドル円以外の通貨ペアでも円売りが進み、ユーロ円は126.30円、ポンド円は145.66円まで一時上昇しました。ただ、NYダウ平均が引けにかけて上昇幅を縮めると、ドル円はじり安に推移して111.04円でクローズしました。
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査 3月
16:45 FRF 消費者信頼感指数 2月
19:00 GBP カーニー英中銀(BOE)総裁、発言
22:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 12月
22:30 USD 住宅着工件数[前月比] 12月
22:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 12月
22:30 USD 建設許可件数[前月比] 12月
23:00 USD 四半期住宅価格指数[前期比] 10-12月期
23:00 USD 住宅価格指数[前月比] 12月
23:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数 12月
23:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比] 12月
00:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 2月
00:00 USD リッチモンド連銀製造業指数 2月
00:00 USD パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
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-今日のトレードポイント-
本日はパウエルFRB議長の発言に注目が集まります。パウエル議長の議会証言は26日、27日に上下院で予定されています。焦点は年内の金融政策に関して何かしらの示唆があるかです。昨日ドル円は111円を超えて上昇し、200日移動平均線(111.31円)を意識する水準となっています。上昇にさらに弾みがつけば昨年12月上旬の水準がターゲットとなりそうです。米中貿易協議に関してはトランプ大統領が先週末の協議で「大きな進展」があったとしており、3月1日に予定されていた中国製品に対する関税引き上げの延期も表明しています。最終的には中国の習近平国家主席との首脳会談も検討されているとの報道もあり、市場での期待感が高まっています。こうしたことから今後ドル円は底堅く推移しそうで、リスク選好ムードが強くなる場面では円は売られやすい傾向が続きそうです。
また、引き続き英国のEU離脱に関するヘッドラインや堅調な各国株価動向も注視していきたいです。