EU離脱案を巡る議会採決が明日に迫る
東京市場
東京市場ではドル円は軟調。人民元など対アジア通貨を中心にドル安が進んだ流れとなり、米長期金利の低下もドル売りの要因となりました。
ロンドン市場
欧州市場ではポンドドルは荒い値動き。「ブレグジットの期限が延長される」との一部報道を受けて急伸しましたが、英政府報道官が延長の可能性を排除すると一転して失速しました。その後は不安定な動きとなりました。
NY市場
NY市場ではポンド円はじり高。複数の閣僚の予想として「英国の欧州連合(EU)離脱は予定されている3月29日より後に延期される可能性が高まっている」との報道を背景に買いが優勢の展開となりました。
【今日の主な経済指標】
15:30 INR 卸売物価指数(WPI)[前年同月比] 12月
16:00 TRL 鉱工業生産[前月比] 11月
16:00 DEM 卸売物価指数(WPI)[前月比] 12月
17:30 SEK 消費者物価指数(CPI)[前月比] 12月
17:30 SEK 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 12月
17:30 SEK 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 12月
17:30 SEK 消費者物価指数(CPIコア指数)[前年同月比] 12月
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 11月
19:00 EUR 鉱工業生産[前年同月比] 11月
CNY 貿易収支(米ドル) 12月
CNY 貿易収支(人民元) 12月
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-今日のトレードポイント-
今週はポンドに注目が集まるでしょう。EU離脱案に関する議会採決が予定通り15日に行われた場合(前回同様、再度の議会採決そのものの延期も考えられます)、現状否決される可能性が極めて高い情勢です。議会採決が行われ、否決された場合の次の動きがこれから市場の注目を集めるでしょう。考えられるシナリオとしては、1「さらなる譲歩を求めてEUとの協議を継続する。どのような離脱を目指すか英議員間で対話して決める」。2「3月29日の協議期限を延長する」。3「ブレグジットに関して国民投票やり直しを行う」。4「3月29日にハードブレグジットとなる」。まず1に関して行われる可能性は十分にありますが、EU側が合意内容の大幅な見直しに応じる可能性は極めて低く、どのような離脱を目指すか議論しても意見集約は難しく、ただ時間を浪費するだけでこの手法で解決することはかなり難易度が高いと思われます。よって最終的には1以外のシナリオが起こると想定できます。いずれにしても情勢がはっきりするにはまだ先となりそうです。なお、サプライズは議会採決で離脱案が可決された場合で、短期間で相場が動意づくでしょう。