英EU離脱を巡り大臣の辞任相次ぐ
東京市場
週明けのドル円は静かなスタート。8日に英政府が欧州連合(EU)との離脱交渉で合意したことを受けて、合意内容に不服のあるデービスEU離脱担当相が辞任を表明しました。ポンド円は147.08円から146.60円まで下落したものの、ドル円への影響は限定的で110.45円近辺を小動きしました。
ロンドン市場
欧州勢参入後もドル円は新規取引材料不足から動意の欠く動きになったほか、ドラギECB総裁の議会証言を控えていたことから他通貨も取引が手控えられました。
NY市場
NY市場ではデービスEU離脱担当相に続きジョンソン英外相も辞任したことで、ポンド円は147.60円から一時146.56円まで急ピッチで下落しました。また、ドル円はポンドドルでのドル買い圧力を受けて110.901円まで上値を拡大し前日比では0.421円高い、110.808円で取引を終えました。
≪2018年7月9日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り40% 買い60%
ユーロ・円:「ベア」 売り67% 買い33%
英ポンド・円:「ブル」 売り39% 買い61%
豪ドル・円:「ブル」 売り20% 買い80%
NZドル・円:「ブル」 売り13% 買い87%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り63% 買い37%
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP 英小売連合(BRC)小売売上高調査[前年同月比] 6月
08:50 JPY マネーストックM2[前年同月比] 6月
10:30 AUD NAB企業景況感指数 6月
15:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比] 5月
17:30 GBP 貿易収支 5月
17:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比] 5月
17:30 GBP 製造業生産指数[前月比] 5月
18:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 7月
18:00 EUR ZEW景況感調査 7月
21:15 CAD 住宅着工件数 6月
21:30 CAD 住宅建設許可件数[前月比] 5月
-今日のトレードポイント-
英政府の与党内が離脱に対する考え方で分裂しています。メイ首相はEUとの通商関係を維持する提案をし、提案への反対派はEUから権限を取り戻すのに不十分だとメイ首相を批判して辞任しました。その後、メイ英首相は
「英国はBREXITに関するEUの提案を受け入れられない」と火消しに走ったと思われる発言をしています。与党内の離脱強硬派からみればBREXITによって、自分達の主権を取り戻す戦いと位置づけており、メイ首相の提案は受け入れられない内容のようです。このままではEUとの交渉がスムーズに進んだとしても議会での承認を得られない可能性がありポンド売りが強まりそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.80-111.30
ユーロ・円 129.30-131.50
ポンド・円 145.50-148.00