ドル円は111円台を抜けるも上値の重い展開に
先週金曜日のドル円は、東京市場では時間外の米10年債利回りの上昇を手掛かりにしたドル買いが入ったほか、5・10日(ゴトー日)とあって仲値にかけての買いも観測され、一時111.00円近辺まで値を上げました。もっとも、米長期金利が低下に転じたこともあって持ち高調整売りが入り、110.80円近辺まで値を下げました。欧米市場では、対欧州勢通貨を中心にドル高が進んだ流れに沿って買いが強まり、一時111.03円近辺まで値を上げました。もっとも、ドル円は次第に利食い売りに押されるなど111円台での滞空時間は短い展開になりました。取引終盤では、米10年債利回りが低下したうえ、ナイト・セッションの日経平均先物が下落したことが嫌気され、一時110.60円近辺まで値を下げ、前日比では0.056円低い、110.696円で取引を終えました。
≪2018年5月18日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円:「ベア」 売り56% 買い44%
英ポンド・円:「ブル」 売り33% 買い67%
豪ドル・円:「ブル」 売り18% 買い82%
NZドル・円:「ブル」 売り13% 買い87%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り57% 買い43%
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期小売売上高指数[前期比] 1-3月期
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比] 5月
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース) 4月
17:30 HKD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 4月
-今日のトレードポイント-
先週のドル円は、一時111円台を上抜ける場面もありましたが、武田薬品工業の大型買収に絡んだドル買いが影響しており、マーケットではイタリアの連立協議、イランの核合意の破棄、米大使館のイスラエルへの移転、米中貿易摩擦など円高リスクの要因が払拭されてないほかありません。今週も米金利高を支えとするドル買いの流れが継続されるとみていますが、新興国市場の動揺などから、上値の重い展開になりそうです。本日も主要な株式市場や、米国の長期金利の動向、金融当局者やトランプ政権の発言や動向、北朝鮮情勢などの地学的リスクに注視して取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 110.00-111.50
ユーロ・円 129.50-132.00
ポンド・円 148.00-151.00