FXレポート

ドル円は上値が重い

 先週金曜日のドル円は、東京市場では日経平均株価が210円超上昇したことを手掛かりに買いが入り、9時30分過ぎには109.56円近辺まで値を上げました。その後は日銀の国債買い入れオペが減額されるとの思惑から一時109.19円近辺まで下げたものの、減額されていないことが分かると売りも一服。日経平均が270円超高まで上げ幅を拡大したことを支えに、一時109.52円近辺まで切り上げました。欧州市場では、全般ドル売り圧力が高まったものの、クロス円の上昇や株高が支えとなり、109.30円前後での神経質な動きとなりました。その後、対欧州・オセアニア通貨でドル売りが進んだ影響を受けて、一時109.21円近辺まで下押ししました。NY市場では、全般ドル安の流れに沿って23時過ぎに109.15円近辺まで下落したものの、109.00円が目先のサポートとして意識されると、米長期金利の一転上昇したことにつれて109.40円台まで持ち直しましたが、戻りも限定的となりました。引けにかけては109.30円前後で値動きが鈍くなり、前日比では0.119円安い、109.302円で取引を終えました。

≪2018年5月11日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り32% 買い68%
ユーロ・円:「ベア」  売り59% 買い41%
英ポンド・円:「ブル」 売り30% 買い70%
豪ドル・円:「ブル」  売り16% 買い84%
NZドル・円:「ブル」  売り10% 買い90%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り62% 買い38%

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比] 4月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前年同月比] 4月
15:30 INR 卸売物価指数(WPI)[前年同月比] 4月

-今日のトレードポイント-
 今週のドル円は、上値の重い動きになると予想します。米長期金利の上昇や武田薬品工業など日本企業による買収を受けてドル買い需要が高まっているほか、本邦実需勢の買い遅れ感も台頭しており、依然として下値では買い意欲は強そうです。また、来週は2回目の米中通商協議がワシントンで開催されます。米国からの2000億ドルの削減要求に応じない中国が貿易不均衡の是正に向けて具体的な案を提示できるのかどうかも懸念材料となります。米長期金利や株式市場の動向に注意をして取引に臨みたいです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円  108.50-110.20
ユーロ・円 129.20-131.30
ポンド・円 147.50-149.30

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