ドル円は底堅く
昨日のドル円は、東京市場ではNYタイムズ紙が「コーン米国家経済会議(NEC)委員長が辞任する見通し」と報じたことをきっかけに売りが先行し、105.59円近辺まで値を下げました。また、米国が中国からの輸入や企業買収の幅広い制限を検討している」との一部報道も売りを促し、一時105.46円近辺まで値を下げました。その後は米10年債利回りが低下幅を縮めたほか、ナイト・セッションの日経平均先物が110円上昇したことを支えに105.72円近辺まで持ち直しました。欧米市場では、ロス米商務長官が「トランプ米大統領は金属課税で柔軟な対応を示唆」と述べたほか、2月全米雇用リポートで、政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比23万5000人増と予想の20万人程度増を上回ったことがわかると、105.99円近辺まで買いが進みました。その後、ダウ平均が350ドル近い下げ幅となると105.80円台で推移しましたが、サンダース米大統領報道官が「関税でメキシコとカナダを例外とする可能性」と述べたことでダウ平均が30ドル超安まで反発。米10年債利回りも低下幅を縮めたことで106.05円近辺で推移し、前日比では0.123円安い、106.052円で取引を終えました。
≪2018年3月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り23% 買い77%
ユーロ・円 :「ベア」 売り60% 買い40%
英ポンド・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
豪ドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円 :「ブル」 売り12% 買い88%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り75% 買い25%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国際収支・経常収支 1月
08:50 JPY 国際収支・貿易収支 1月
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比] 10-12月期
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[年率換算] 10-12月期
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
09:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数 2月
09:30 AUD 貿易収支 1月
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 2月
15:45 CHF 失業率 2月
16:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 1月
21:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 2月
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:15 CAD 住宅着工件数 2月
22:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 1月
22:30 CAD 住宅建設許可件数[前月比] 1月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
- JPY 日銀・金融政策決定会合(1日目)
- CNY 貿易収支(米ドル) 2月
- CNY 貿易収支(人民元) 2月
- 今日のトレードポイント -
本日のドル円は、ドル安の流れが強まると予想されます。保護主義的な政策に反対していたコーンNEC委員長がこのタイミングで辞任するということは、今後発表される通商政策がかなり強硬なものとなる可能性が高く、ドル安政策を進めるとの見方も売りを呼び込むのではいかと思われます。要人の発言や株式市場の動向に注意して取引に臨みたいです。また、明日金曜日には米国雇用統計の発表があります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 105.50-106.60
ユーロ・円 130.00-132.50
ポンド・円 145.50-148.50