ドル円は上値が重い展開に
先週金曜日のドル円は、東京市場では本日は週末の実質5・10日(ゴトー日)とあって仲値に向けた買いが観測されたほか、日経平均株価が終日堅調に推移したことで投資家のリスク志向改善を見越した買いも入りました。対オセアニア通貨などを中心にドル高が進んだ影響もあり、一時107.13円近辺まで値を上げました。 欧州市場では、時間外の米10年債利回りが低下したことが重しとなり売りに押され、106.59円近辺を下抜けて106.51円近辺まで値を下げました。NY市場では、ダウ平均が引けにかけて350ドル超高まで上昇したことを背景にショートカバーが入り、106.90円近辺まで持ち直しました。なお、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は「量的緩和は依然として有用な手段」と述べたほか、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁は「FRBのガイダンスは段階的な利上げを示している」などと語りましたが、相場への影響は限られ、前日比では0.094円高い106.804円で取引を終えました。
≪2018年2月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り21% 買い79%
ユーロ・円 :「ベア」 売り54% 買い46%
英ポンド・円 :「ブル」 売り32% 買い68%
豪ドル・円 :「ブル」 売り13% 買い87%
NZドル・円 :「ブル」 売り11% 買い89%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り72% 買い28%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 12月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 12月
- 今日のトレードポイント -
来週はFRB新議長のパウエル氏が就任以来初の発言を行うため、マーケットの関心は一旦米金融政策に戻りそうです。パウエル氏がイエレン前議長の方向性を引き継ぎ緩やかな利上げに向かうのがマーケットの中心的見方となっていますが、現在ドル円は下落への感度が高い事から些細なハト派発言でも売りの材料となる可能性が残されています。テクニカル的にも依然として安値模索の様相を呈しており、来週中にドル円が再び安値を更新すれば財務省からの為替介入の示唆が出るかもしれません。この際にトランプ大統領が何らかの圧力を日本政府にかけてくる事も予想され、乱高下も含めて神経質な地合いが続きそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 106.00-108.00
ユーロ・円 131.00-133.00
ポンド・円 148.00-151.00