ドル円は荒い値動きもトレンドは出ず
先週、金曜日(10日)のサマリ
東京市場
東京市場のドル円は小高く始ったものの、日経平均が150円超安となったことをきっかけにリスクオフが強まるなか、トルコリラが史上最安値となる暴落も重なり111.10円から110.68円まで下落しました。
ロンドン市場
欧州勢参入後は円買いで反応したことで110.70円まで下値を広げたものの、円買いが一巡すると売り戻す展開となり再び111.10円まで上昇したことで「行って来い」になりました。
NY市場
NY市場ではトルコリラが下げ止まらないなか、トランプ大統領がツイッターでトルコへの経済制裁を指示したことからトルコリラ円はスパイクしながら一時15.90円まで下落し、ドル円もつれて110.51円まで下落しました。もっとも、引けにかけてトランプ米大統領の顧問弁護士ジェイ・セキュロー氏が「トルコについて解決に近づいている」と述べたことから投資家のリスク回避姿勢が後退し三度111円台となる111.10円まで戻し前日比では0.226円高い、110.855円で取引を終えました。
≪2018年8月10日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・円:「ブル」 売り45% 買い55%
英ポンド・円:「ブル」 売り23% 買い77%
豪ドル・円:「ブル」 売り9% 買い91%
NZドル・円:「ブル」 売り7% 買い93%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り51% 買い49%
【今日の主な経済指標】
9:00 SGD 四半期国内総生産(GDP、確定値)[前期比年率] 4-6月期
-今日のトレードポイント-
日米通商協議は2日間の日程を終えたものの、肩透かしにあった印象のある協議になりました。市場では「非関税障壁」のエコカー減税や軽自動車税、安全規制等が懸念されていました。会議後の会見で茂木敏充経済再生相は「次回日米貿易協議は9月を目処に」「日米は貿易拡大で合意」 と述べて議論は持ち越しになりました。為替への影響もトルコリラに市場の注目が集まったことで限定的なものでした。これで直近のリスクイベントを無事に通過したことで金利先高感から再びドル買いが強まるかもしれません。懸念点はトランプ大統領が中間選挙に向けてドル安に誘導するなどのキャンペーンを張ってくる可能性があり、頭の片隅に入れて取引にのぞみたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.80-111.90
ユーロ・円 125.50-127.50
ポンド・円 140.50-142.50