個々の銘柄の様々な株価の動きを、統計手法によって市場全体の代表値として求めたもの。対象とするグループの平均的な株価水準を把握するための株価平均(単純株価平均など)と、市場全体の株価変動の動向を見るための株価指数(TOPIXなど)や修正株価平均(日経平均株価など)がある。株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)、株式利回りなどといった、株価とそれ以外の要因(企業の配当や利益など)との関係から見た指標も、広義にとらえると株価指標の範疇に入る。
PBR(ピービーアール。price book-value ratioの略称。) ともいう。投資判断指標の1つ。株価を1株当たり株主資本(純資産)で除したもので、株価が1株当たり株主資本の何倍まで買われているのかを示す。株価収益率が株価と利益(フロー)の関係を表しているのに対し、株価純資産倍率は株価と株主資本(ストック)の関係を表しており、株価収益率同様に、株価の相対水準を示す指標である。
株券を原資産としたオプション取引のこと。
IPO(Initial Public Offeringの略称。)とも言う。株式会社がオーナーなど少数の株主により所有され、自由な株式譲渡が制限されている状態(未公開会社)から、不特定の多くの株主により所有され、株式市場において自由に売買が可能となる状態(公開会社)となることを株式公開と言う。株式公開の方法は証券取引所市場への上場と店頭登録市場への登録がある。
すでに発行されている株式を細分化し発行部数を増加させ、その増加分を、株主の所有株式数に応じて配分する方法。株式分割を行って発行済株式数が増加しても、株主資本には変化が無いため、理論上は分割比率に応じて株価は下がることになる。
投資判断指標のひとつ。配当利回りとも言う。ある時点で株式に投資した金額に対して、それが一年間に生むと期待される配当金を比率で表したもの。
利益目的で公開株式の売買をする事。株の購入は公開会社の資本に出資することを意味するため、会社の倒産などにより、出資金は戻らないというリスクがある。売買における市場は一般に流通市場と呼ばれている。機関投資家以外の個人投資家でも売買は可能である。
協力関係にある企業間などで、お互いに相手の株式を保有すること。経営政策の視点から、株主を長期・安定化し、敵対的買収の回避や企業系列化・グループ化の推進、業務提携、取引・友好関係の維持・強化などの目的で行われる。
1株当たり税引利益を株価で割った値のこと。
債券などの信用力や元利金の支払い能力の安全性などを総合的に評価してランクづけし、アルファベットなどわかりやすい記号で表示すること。格付は信用リスクを測るための重要な指標となり、その評価は「格付機関」がおこなう。
主に外貨建ての資産運用の手段でリスクの軽減が狙いである。通常は為替先物取引、為替オプション取引、通貨スワップ取引などのヘッジ取引を指すことが多い。為替相場の変動により損失が発生する為替リスクを回避するための取引のこと。英語ではCurrency Hedgingという。
企業や銀行が外貨建ての債権を持っているのか、あるいは外貨建ての債務を持っているのかの区別で生じる立場の事。買持ポジションと売持ポジションの2つがある。
外国為替にのみ生じる危険。世界の国々が独自の通貨を使用しているので、国際間の取引である外国為替で、通貨交換の際に生じる交換比率である為替相場の変動によるリスクの事。
為替レートの激しい変動が予想される場合に顧客と銀行が一定の為替レートを予め決めた上で、将来のある時点での売買を約束する取引を言う。この際の取り引きレートは、二通貨間の金利差を反映した先物レートが適用される。
為替相場の変動によって発生する損益。
為替取引をする必要が無いが、為替相場の変動を利用して利益獲得を目指す事。市場価格が存在して価格が変動するものであればすべて投機対象になるが、巨額の資金が動くため投機取引の絶好の場所となる。
為替銀行が為替売買に対して採用する様々な政策と、国家が外国為替に対して直接的または間接的に干渉する政策の2つを指す。前者は個別資本としての為替銀行の経営政策で、私的な為替操作であり、後者は国家の経済政策で公的な為替操作である。
為替相場決定理論には様々な学説があり、為替需給のどこに注目するかにより、古典派理論であるフローアプローチと近代派理論のストックアプローチの大きく2つの理論に分ける事ができる。フローアプローチとは一定期間に生じた対外取引の受取りと支払いの金額から、為替レートを予想する事。それに反して、ストックアプローチとは、一時点の資産残高から需給を捉える方法で、投資資産に占める外貨資産の保有額の比率から、為替レートを予想する。
国家が直接的な制限を加える事で、為替制限とも呼ばれる。おもに為替相場下落を阻止するために管理する直接的価格統制と為替の数量統制の2つに分けられる。資本取引規制や対外逃避、為替投機の管理、リーズ・アンド・ラグズによる投機など様々な方法がある。
複数の市場で、一時的に生じた相場の差異を利用して、ある市場からある外国通貨を買い、他の市場で売却する事で利益を得る取引を指す。また相場のレート差額だけではなく、期日の長短を利用する取引もある。