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氷河によって作られた風光明媚なフィヨルドをもつ、ノルウェー王国。北欧・スカンジナビア半島に位置する、EU(欧州連合)非加盟国の一つです。過去には1972年と1994年にEU加盟の是非を問う国民投票が行われましたが、いずれも否決されています。そのため、自国通貨にノルウェークローネを採用しています。ノルウェーを含め北欧諸国では「福祉国家」の一面が最たる特色でしょう。国民は高い税負担の代わりに、出産や子どもの学費は無料で提供されるほか、介護や医療、高齢者向けサービスに至るまで、充実した社会保障を普遍的に受けられる仕組みが整備されています。
主要産業は石油や天然ガスなどの生産で、GDPのおよそ1割、輸出のおよそ4割を占めており、「資源国」として広く認知されています。自然環境にも恵まれ、水産物も資源に次ぐ主要な輸出品目となっており、ノルウェーサーモンは日本の回転寿司で今や欠かせない存在でしょう。豊かな資源を有しながらも、国内の電力・エネルギーの約95%を水力発電でまかなっている点は特色です。これにより、産出される石油・天然ガスは、自国ではほとんど消費せず効率的に輸出に回すことができ、再生可能エネルギー分野においては世界をリードしています。世界最大級のファンドとして著名な「ノルウェー政府年金基金」は、石油・天然ガスの収入を主な原資に、将来の貴重な政府財源として20年以上運用されており、その資産は100兆円以上といわれています。
ノルウェーは健全な財政黒字国としても知られており、2022年の対GDP比における基礎的財政収支(プライマリーバランス)は世界トップを誇ります。金融政策運営はノルウェー銀行(ノルゲバンク 以下ノルウェー中銀)が担っています。2022年からバーチェ総裁がトップを務め、当初は一時的な総裁代理の予定でしたが、後に正式に総裁に就任しました。現在は金融引き締め下の難局において、政策金利をおよそ15年ぶりの高水準まで引き上げるなど強気な政策運営が行われており、今後も同国初の女性総裁の舵取りに注目してみましょう。
ノルウェーは、北海油田の開発を契機に資源国として確かな地位を確立し、豊富な石油や天然ガスを生産・輸出しています。そのため、ノルウェークローネは豪ドルやカナダドルと並んで「資源国通貨」の一つに位置付けられており、資源価格の変動による影響を受けやすい点が最大の特徴です。また、貿易相手国をみると欧州諸国が大きな割合を占めることから、ユーロ相場ともある程度の相関性がみられるため、欧州・ユーロ圏の経済動向にも注目してみましょう。
ノルウェーは財政黒字で健全かつ安定しているほか、国内の人口・経済規模は大きくないながらも高い生産性を有し、比較的安定した経済成長を続けています。こういった背景から、「国債格付け」では大手3社が揃って最上級のプライム評価と非常に良好であり、他国と比較して信用リスクを抑えられる点は大きな魅力です。加えて、近年は政権交代があるも国内外において目立った問題はみられず、ロシア・ウクライナ情勢には気を配る必要があるものの、現状は地政学リスクも限定的といえるでしょう。
ノルウェークローネ/円相場の特徴としては、ロンドン(欧州)時間から取引や値動きが活発化する傾向があります。この時間帯はノルウェーや欧州・ユーロ圏の経済指標が発表されるため、取引する上では最も注目したい市場となります。このほか、先進国の資源国通貨の中では証拠金が低く、トレードの際に必要な取引コストを比較的抑えられる点も人気の理由です。
NOKJPYとブレント原油先物価格の推移
2020年のコロナショックの発生により、ノルウェークローネ/円は一時8.9円台まで大きく下落し、過去最安値を更新しました。しかし、政府の迅速なロックダウン措置のほか、ノルウェー中銀は政策金利を1.50%から0%へ引き下げるなど、感染拡大防止・景気下支え措置により早期の経済建て直しが図られました。これらの対応もあり、ノルウェークローネ/円は12円台を回復するなど持ち直すと、2021年からは世界的な景気回復とそれに伴う資源需要の増加などが、クローネの買い支え要因となります。2021年9月にはインフレ圧力の高まりを受けて、政策金利の0.25%引き上げを発表、主要先進国中では一番乗りでコロナ後の金融引き締め政策に舵を切り、ノルウェークローネ/円は底堅さを維持しました。
2022年にはロシア・ウクライナ情勢が緊迫化し、資源・エネルギー相場に上昇圧力が加わると、資源価格の上昇がさらに追い風となります。同時にインフレ不透明感も広がりをみせ、一段の利上げサイクルを継続するなかで、ノルウェークローネ円は一時14円台中盤まで上昇し、その後も安定感をみせました。2023年は序盤に利上げの一時停止などを背景にもみ合うも、原油価格の上昇を受け再び浮上、2022年高値ライン突破も視野に入る13円台後半で底堅く推移しています。
みんなのFX(TradingView)ノルウェークローネ/円相場の推移
2023年末以降のノルウェークローネ/円は、ノルウェー中銀や主要国の金融政策運営の動向がカギとなりそうです。
ノルウェー中銀は、世界の主要国に先んじて利上げサイクルに突入し、段階的な引き上げにより政策金利は4.25%となっています。インフレ率をみると、消費者物価指数・CPI(前年比)は4.0%で鈍化基調ながらも、中銀のインフレ目標2%を依然上回っており、直近は前回値から上昇加速とインフレ不透明感も漂っている状況です。そして、金利を据え置いた11月会合の声明では、12月に利上げの可能性が示唆されたほか、基調的な物価高への懸念が表明されています。そのため、米国や欧州で利上げ終了観測が拡大し、次なる利下げへメインテーマが移りつつある中、利上げ余地を残すクローネには相対的な資金流入の可能性があり、一段の上昇余地も期待できそうです。
また、日銀の金融政策運営も考慮する必要があるでしょう。日銀は2023年7月と10月にYCCの修正・柔軟化を発表しており、今後YCC撤廃を含めた政策正常化に動くようであれば、一時的に円高圧力が強まる可能性は否定できません。しかしながら、植田日銀総裁のスタンスは当初から変化しておらず、今後マイナス金利解除に動いたとしても、両国の金利差が大きく縮まるとは考えにくいため、ノルウェークローネ/円が大きく下落することはなさそうです。
一方で、引き続きロシア・ウクライナ情勢とその影響などは不確実性が高く、今後ノルウェーも加盟するNATOや欧州各国を巻き込んで事態が悪化する可能性も否定できません。地政学リスクは1つの懸念材料として考慮しつつ、ノルウェークローネの動きに注目していきたいです。
ノルウェー・政策金利と消費者物価指数(CPI)の推移
ノルウェーの経済指標カレンダーです。今後の予定を抑えておきましょう。
世界有数の資源国としての地位を確立し、健全な財政黒字国として投資対象としての魅力も秘めるノルウェー。ノルウェークローネ/円相場は中長期ではボックス圏で比較的安定した値動きが特徴であり、足元では資源高や利上げ継続を背景に底堅く推移しています。
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(2023年11月時点 トレイダーズ証券 市場部)
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トレイダーズ証券市場部為替ディーラー
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