日銀新体制の動向に注目!!
昨日のドル円は序盤、年度末を控えた本邦輸出企業のレパトリに絡んだ円買いが入り95.685円まで軟化しました。しかし、欧米市場に入ると株式市場の上昇を手掛かりにリスク選好の動きになるなか、米新規失業保険申請件数が33.2万件と市場予想の35.0万件から改善したことを受けて、ドル円は96.587円まで回復。引けにかけて、米シンクタンクが米金融緩和方針は維持されるとのレポートが伝わり、ドル売りで反応し96.080円(前日比:-0.059)まで値を崩し取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、本邦輸出企業からのレパトリに絡んだ売りから124.057円まで下落しました。欧州市場では、買い先行で始まった欧州株式を手掛かりにユーロ買いが強まり125.238円まで強含む展開になったものの、欧州中央銀行(ECB)月報で景気下振れリスクを指摘されたことから上昇幅を削る展開になりました。ただ、NY市場では強い米雇用関連の指標発表を受けて、再びユーロ買いが強まると前日比+0.344円の124.926円まで持ち直し取引を終えました。
≪2013年3月14日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り33% 買い67%
ユーロ・円 :「ベア」売り51% 買い49%
ユーロ・ドル :「ベア」売り60% 買い40%
英ポンド・円 :「ブル」売り42% 買い58%
豪ドル・円 :「ブル」売り38% 買い62%
NZドル・円 :「ブル」売り38% 買い62%
【今日の主な経済指標】
17:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 2月
19:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)[前年同月比] 2月
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 3月
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 2月
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 2月
21:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 2月
22:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 1月
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 2月
22:15 USD 設備稼働率 2月
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 3月
- 今日のトレードポイント -
前日の為替市場は、日米欧の株式市場の株高を背景に円安基調が維持されたものの、上値を追う材料としては弱く、調整的な展開になりました。本日も株式市場の値動きに伴うリスク許容度の変化に対応しつつ、本邦の日銀人事の動向について注意しておきたいです。人事案は参院で可決される見通しとなっており、次期日銀総裁の黒田氏の発言内容によっては金融緩和期待が高まり円安の動きが強まるかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 95.00-98.00 ユーロ・円 123.50-127.50 ポンド・円 143.00-147.00