円買い先行も伸び悩む
昨日のドル円は、海外市場でのリスク回避的な流れを引き継ぎ、92.30円近辺で取引を開始した後は月末のスポット応当日に相当する仲値にかけて輸入企業の買いなどで、92.75円近辺まで値を戻しました。午後に入るとリスク回避の動きが再燃し91.80円近辺まで値を下げ、92円付近での上値の重い展開となりました。欧米市場では、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて狭いレンジでの値動きが続きましたが、月米新築住宅販売件数や2月米消費者信頼感指数など市場予想を上回ったことや、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が雇用回復のため緩和継続の構えを示した一方、緩和政策の潜在的なリスクを指摘し「必要な際に金融引き締めに転じるための手段を持っている」などと述べたことで一時92.42円近辺まで上昇しましたが、伊政局の不透明感から欧州債務不安の再燃が意識され前日比0.059円高い91.930円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、前日の大幅下落の反動から121.35円近辺まで買い戻されましたが、午後に入りリスク回避の動きが再燃し119.81円近辺まで軟化。その後は120円前半での推移となりました。欧米市場では、米経済指標が軒並み予想を上回り、米国株式が上昇すると121円台を回復する場面も見られましたが、伊政局の不透明感からイタリア株式は約5%、スペイン株式は4%下げ欧州債務不安からリスク回避姿勢が強まり、前日比0.033円安い120.080円で取引を終えました。
≪2013年2月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
ユーロ・円 :「ブル」売り35% 買い65%
ユーロ・ドル :「ベア」売り57% 買い43%
英ポンド・円 :「ブル」売り28% 買い72%
豪ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
NZドル・円 :「ブル」売り37% 買い63%
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査 3月
16:00 DEM 輸入物価指数[前月比] 1月
16:00 DEM 輸入物価指数[前年同月比] 1月
16:45 FRF 消費者信頼感指数 2月
17:00 CHF KOF景気先行指数 2月
18:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 1月
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、改定値)[前期比] 10-12月期
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、改定値)[前年同期比] 10-12月期
19:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 2月
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 USD 耐久財受注[前月比] 1月
22:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 1月
- 今日のトレードポイント -
昨日の為替市場は、バーナンキFRB議長の議会証言では量的緩和第3弾の継続性が示唆されましたが、一方的な動意は見られませんでした。本日も伊政局の不透明感から突発的な要人発言には注意が必要となります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 91.00-93.00 ユーロ・円 118.50-121.50 ポンド・円 138.00-141.00