弱い米雇用統計でも円売り継続
先週金曜日のドル円は、麻生財務相が「2月15-16日開催のG20で円安誘導批判に反論する」との一部報道を受けて、91.87円近辺まで上昇しました。ただ、92.00円に設定されたオプション関連の売りに押され91.70円近辺で伸び悩んでいたものの、日経平均の上げ幅拡大を支えに92.00円に観測されたバリア・オプションを突破すると92.27円近辺まで上昇幅を広げました。欧州市場では、独、ユーロ圏の1月製造業PMI・確報値がともに市場予想や速報値を上回り、ユーロ圏12月失業率が改善されたことを受けて92.29円近辺まで上昇。NY市場に入ると、米雇用統計が発表され非農業部門雇用者数変化が15.7万人と市場予想を下回り、失業率は7.9%と予想より悪化したものの、米1月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値や米1月ISM製造業景況指数などが市場予想を上回ったことを背景にダウ平均も5年3カ月ぶりに1万4000ドルを回復。ドル円もリスク選好の円売りが強まり前日比1.189円高い92.728円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、ユーロ圏景況感の改善や欧州リスクが後退するなかで堅調地合いが続き125.05円近辺まで上昇しました。欧州市場では、強い欧経済指標を背景に126.17円まで更に上昇。ただ、欧州中央銀行(ECB)が、来週の3年物長期リファイナンスオペ(LTRO)の返済予定額を発表し1回目より大幅減額となったことが嫌気され125円後半まで一時反落。NY市場に入ると、米経済指標の改善が相次ぎ、リスク選好ムードが強まり前日比2.247円高い126.530円で取引を終えました。
≪2013年2月1日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り43% 買い57%
ユーロ・円 :「ベア」売り63% 買い37%
ユーロ・ドル :「ベア」売り84% 買い16%
英ポンド・円 :「ベア」売り54% 買い46%
豪ドル・円 :「ブル」売り32% 買い68%
NZドル・円 :「ベア」売り55% 買い45%
【今日の主な経済指標】
19:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 12月
19:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 12月
- 今日のトレードポイント -
米雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が15.7万人・失業率は7.9%と共に市場予想より弱い内容になったものの、米1月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値や米1月ISM製造業景況指数の強い結果が好感されてリスク選好の動きが強まりました。対ユーロでの円安が目立っており、ドル円の支援材料にもなっています。また、米長期金利の上昇傾向から円売り・ドル買いが出やすいことが予想されます。一方、日本の円安政策に対する要人発言などには注意しておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 91.50-93.00 ユーロ・円 123.50-127.80 ポンド・円 144.50-146.50
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