オバマ大統領再選も政局不安は継続
昨日のドル円は序盤、米大統領選挙でオバマ大統領の有利報道が継続するなか、前日の上昇の反動から円買いが強まり79.811円まで下落しました。その後、欧州市場に入るとオバマ大統領の再選を受けて80.40円まで反発。NY市場では、年末の米財政問題を背景にリスク回避の円買いが入ったほか、欧州委員会によるユーロ圏成長見通しの下方修正も下げ足を速める要因となり前日比-0.391円の79.971円まで下落し取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、米大統領選挙をめぐり「往って来い」の展開になりました。オバマ大統領の再選が確実になるなか102.30円付近まで下落したものの、再選が決定すると巻き戻す展開となり103.20円付近まで回復。欧米市場では、材料出尽くし感から方向感に欠く展開となり103.35円付近でのレンジ取引になりましたが、その後に欧州委員会がユーロ圏の経済成長見通しを下方修正したほか、ドラギECB総裁が「債務危機が独経済に悪影響を及ぼし始めている」と述べたこともユーロ売り材料となり前日比-0.857円の102.121円まで大幅に下落し取引を終えました。
≪2012年11月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い64%
ユーロ・ドル :「ベア」売り55% 買い45%
英ポンド・円 :「ブル」売り36% 買い64%
豪ドル・円 :「ブル」売り25% 買い75%
NZドル・円 :「ベア」売り51% 買い49%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 10月
15:45 CHF 失業率 10月
16:00 DEM 経常収支 9月
16:00 DEM 貿易収支 9月
16:45 FRF 貿易収支 9月
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:15 CAD 住宅着工件数 10月
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 9月
22:30 CAD 貿易収支 9月
22:30 USD 貿易収支 9月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
- 今日のトレードポイント -
米大統領選挙はオバマ大統領の再選で終わりました。しかし、米議会選挙では共和党が下院で過半数を維持する一方、上院では民主党が多数となったことで、依然として上下両院での多数がことなる「ねじれ」が続き「財政の崖」問題に対する政局への懸念があることから年内の上値は限定的になりそうです。本日は日本時間22時30分に米新規失業保険申請件数が発表されるほか、ECB政策金利とドラギECB総裁の会見が控えています。米大統領選挙を終えて目先はユーロの話題が意識されると見られており、欧州債務問題の動向に警戒しておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-79.00 ユーロ・円 99.50-103.00 ポンド・円 124.00-127.00