ドル買い先行も関連市場の休場で動意薄
昨日のドル円は、前週末の海外の流れを引き継ぎ、79.60円近辺で取引を開始。その後、ドル買いが強まる場面もあり79.76円近辺まで上昇しましたが、明日の日銀金融政策決定会合を控え様子見姿勢が強く値動きは限定的となりました。欧米市場では、欧州株安や、スペイン・イタリアの国債利回りが上昇し、リスク回避的な地合いが強まったものの、米東海岸に接近しているハリケーン「サンディ」の影響で、米国の市場がこの日の立会取引を中止や短縮したため、市場参加者は極端に少ない中で動意に欠ける動きとなり、前日比0.190円高い79.801円で取引を終えました。
ユーロ円は、独財務相がトロイカ提案の公的部門に損失負担を求めるギリシャの債務再編の提案に否定的な見解を示したことや、ギリシャ財務相の「トロイカは民営化プロセスの変更を拒否」との発言などから、ギリシャの先行き不透明感から102.87円近辺まで下落しました。欧州市場では、週末にベルルスコーニ前首相がモンティ伊政権への支持を撤回する可能性を示唆したことも圧迫要因となり、102.53円まで下落。NY市場では、ギリシャが融資再開に必要な債務削減目標に到達できないとの見通しが先週末公表され、次回融資や追加支援に対する不透明感からユーロ売りが優勢になる場面もありましたが、前述の米ハリケーンの影響から次第に動意も薄くなり、前日比0.049円安い102.949円で取引を終えました。
≪2012年10月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り28% 買い72%
ユーロ・円 :「ベア」売り53% 買い47%
ユーロ・ドル :「ベア」売り58% 買い42%
英ポンド・円 :「ブル」売り38% 買い62%
豪ドル・円 :「ブル」売り23% 買い77%
NZドル・円 :「ブル」売り47% 買い53%
【今日の主な経済指標】
17:55 DEM 失業者数[前月比] 10月
17:55 DEM 失業率 10月
19:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 10月
21:30 CAD 鉱工業製品価格[前月比] 9月
21:30 CAD 原料価格指数[前月比] 9月
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数 8月
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比] 8月
- 今日のトレードポイント -
本日は、日銀金融政策決定会合が注目されますが先週から話題に上がっており、追加の金融緩和策が決まるのではないかと言われております。事前の報道内容の緩和策であれば既に織り込み済みとなる可能性もあるため、発表後の市場の反応には注意が必要です。また、米国市場がハリケーンの影響で休場となったために、9月失業率・有効求人倍率がいつも以上に重要視されるかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 79.30-80.50 ユーロ・円 102.80-103.80 ポンド・円 127.80-129.50