円高先行も次第に週末相場に
先週金曜日のドル円は、NY市場の流れを引き継いで80.38円近辺まで上昇しましたが、予想を上回った本邦消費者物価指数を手掛かりに円買いが先行し80.18円近辺まで下落。その後はマイナス圏で推移していた日経平均株価が一時プラスに回復したことでドル円も下げ幅を縮める場面もありましたが株価の戻りも鈍く上値が重い展開となりました。欧米市場では、米7-9月期国内総生産(GDP)が市場予想を上回ったことが好感され一時的に反発するも、その後に発表された米ミシガン大学消費者態度指数が市場予想を下回ったことから、米株式も反落し米長期国債利回りも低下したことで79.49円近辺まで値を下げました。その後は週末要因で目立った動意も無く、前日比0.644円安い79.611円で取引を終えました。
ユーロ円は、軟調なドル円の流れを受けて103.70円近辺まで下落する場面もありましたが東京時間では大きな動意は見られない状況。欧州市場では、スペインやギリシャへの懸念が払拭されない中、直近のユーロの上昇や週末要因の調整主体の動きでユーロ売りの流れとなり、102.73円近辺まで下落しました。NY市場では、スペインの第3四半期の失業率が25%を突破したことやギリシャへの新たな金融支援をめぐり不透明感がくすぶっていることなどが材料視されたことで、前日比0.760円安い102.998円で取引を終えました。
≪2012年10月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り25% 買い75%
ユーロ・円 :「ベア」売り51% 買い49%
ユーロ・ドル :「ベア」売り67% 買い33%
英ポンド・円 :「ブル」売り44% 買い56%
豪ドル・円 :「ブル」売り23% 買い77%
NZドル・円 :「スクウエア」売り50% 買い50%
【今日の主な経済指標】
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 9月
18:30 GBP 消費者信用残高 9月
18:30 GBP マネーサプライM4[前月比] 9月
18:30 GBP マネーサプライM4[前年同月比] 9月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 9月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 9月
21:30 USD 個人所得[前月比] 9月
22:00 DEM 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 10月
- 今日のトレードポイント -
先週のドル円は、白川日銀総裁の発言が金融追加緩和へ前向きと捉えられたことを背景に80円を付けました。今週は30日に控えている日銀金融政策決定会合に注目が集まります。追加緩和の内容については、基金増額の規模が10兆円以上と予想されていますが、決定会合後の動きには注視したいです。決定会合が終了すると、米国の重要な経済指標の発表が控えていることから(31日にシカゴPM、1日に製造業ISM、2日に雇用統計)米国の景況感を探るにも好結果となるか注目したいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 79.30-80.30 ユーロ・円 102.80-104.60 ポンド・円 128.00-129.60