FXレポート

早期での追加金融緩和期待は後退せず!!

先週金曜日のドル円は序盤、月末重要とみられる円買いの流れの中、日経平均が午後に入り下げ幅を拡大したことを受けて、円買いが強まり78.396円まで軟化しました。欧州勢参入後には、目立った取引材料がなかったものの、ユーロが対資源国通貨に対して全面高となったことに伴い、ドル円は円売りの流れに転換し78.60円付近まで持ち直しました。しかしNY市場では、バーナンキFRB議長が講演で「経済情勢が正当化すれば追加資産購入を排除せず」「経済情勢は満足できる水準から程遠いのは明らか」との発言を受けて、リスク選好のドル売りが強まり一時78.189円まで急落し78.330円(前日比:-0.266)で取引を終えました。

ユーロ円は序盤、ドル円と同様に月末要因の円買いから軟調に推移し98.00円付近まで緩やかに軟化しました。欧州市場では、欧州関係筋の発言として「EUはECBに銀行免許付与の唯一の権限与える計画している」との報道が伝わり、欧州の債務危機の懸念が後退し99.023円まで強含む展開になりました。ただNY市場で、バーナンキFRB議長の発言を受けて、ドル円の急落に伴いユーロ円も連れる形で98.35円付近まで下落し前日比+0.246円となる98.519円で取引を終えました。

≪2012年8月31日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り10% 買い90%
ユーロ・円  :「ブル」売り50% 買い50%
ユーロ・ドル :「ベア」売り78% 買い22%
英ポンド・円 :「ブル」売り38%  買い62%
豪ドル・円  :「ブル」売り13%  買い87%
NZドル・円  :「ブル」売り41% 買い59%

【今日の主な経済指標】
10:30 AUD  小売売上高[前月比] 7月 
16:15 CHF  実質小売売上高[前年同月比] 7月 
16:30 CHF  SVME購買部協会景気指数 8月 
17:00 EUR  製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 8月 
17:30 GBP  製造業購買担当者景気指数(PMI) 8月 

                 - 今日のトレードポイント -

先週のドル円はバーナンキFRB議長の講演で「経済情勢が正当化すれば追加資産購入を排除せず」「経済情勢は満足できる水準から程遠いのは明らか」との認識を示したことで早期での追加金融緩和に含みを持たせたことから、リスク選好の動きからドル売りが強まりました。こういった情勢の中、今週は金曜日に米雇用統計を控えており一つの転換点になるとの見方もあることから、雇用統計前に様子見ムードが強まり積極的な売買が控えられるかもしれません。


[今日の予想レンジ]
ドル・円   77.50-79.00  ユーロ・円 97.00-99.00  ポンド・円 123.00-124.50

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