ギリシャ債の入札や米小売売上高に注意!!
東京市場のドル円は、市場参加者が夏季休暇に入り同意薄となるなか、目立った取引材料もなかったことから、78円前半と狭いレンジでの取引となりました。欧州市場やNY市場では、世界経済の先行き不透明感や米当局による追加緩和の期待が交錯し方向感に欠ける展開となり、前日比0.071円高い78.330円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、ドイツの銀行がギリシャのユーロ圏離脱の可能性に向けて準備をしているとの報道から96円を割りこむ場面もみられましたが、その後は明日のユーロ圏第2四半期GDPの発表を見極めたいとの思惑から下げ渋り96円台前半での値動きとなりました。欧州市場では、ギリシャの4-6月期GDPがマイナス6.2%と市場予想のマイナス7.0%を大きく上回ったことから、ユーロは主要通貨に対して全面高となりユーロ円は96.80円近辺まで上昇しました。NY市場では、欧州安定メカニズム(ESM)の合憲性の判断が一段と遅れる可能性が出たほか、欧州の決済機関LCHクリアネットがスペイン債やイタリア債の取引証拠金を一部引き上げると発表したことを受けて、ユーロ円は上値の重い展開となり96.55円近辺まで下落し前日比0.417円高い96.606円で取引を終えました。
≪2012年8月13日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り12% 買い88%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い64%
ユーロ・ドル :「ベア」売り69% 買い31%
英ポンド・円 :「ブル」売り34% 買い66%
豪ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
NZドル・円 :「ブル」売り37% 買い63%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD NAB企業景況感指数 7月
14:30 FRF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
14:30 FRF 国内総生産(GDP、速報値)[前期比] 4-6月期
15:00 DEM 国内総生産(GDP、速報値)[前期比] 4-6月期
15:00 DEM 国内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 4-6月期
15:45 FRF 非農業部門雇用者・速報値[前期比] 4-6月期
16:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 7月
17:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
17:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 7月
17:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前月比] 7月
17:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前年同月比] 7月
18:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前期比] 4-6月期
18:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 4-6月期
18:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 6月
18:00 EUR ZEW景況感調査 8月
18:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 8月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 7月
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 7月
21:30 USD 小売売上高[前月比] 7月
23:00 USD 企業在庫[前月比] 6月
- 今日のトレードポイント -
ドイツの銀行はギリシャのユーロ圏離脱のシナリオを想定し準備を進めていると一部報道されており、本日のギリシャ債の入札についても欧州債務危機問題への懸念を背景に、結果が芳しくない場合はユーロ売りが強まるかもしれません。その他では、米景気の先行きを示す指標のひとつ小売売上高の発表が予定されています。夏季休暇に入り市場参加者が減少しているため、仮に市場予想から大きく乖離した結果になった場合、ドルは一時的に上下に振れる可能性が高くポジションの傾きに注意しておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-79.50 ユーロ・円 95.00-97.50 ポンド・円 121.00-124.00