ドル円は取引材料なく調整局面継続か!?
昨日のドル円は、仲値に向けてドル買いが強まり78.55円付近まで上昇したものの、日銀金融政策決定会合で政策に変更が見られなかったことをきっかけに売り戻しが強まり78.30円付近まで反落しました。欧州市場では、手掛かり材料のないなか、方向感に欠く展開になっていたものの、米新規失業保険申請件数が36.1万件と市場予想の37.0万件より強い結果を受けて、リスク選好の円売りから一時78.789円まで強含み。引けにかけて、ポジション調整目的の円買いが散発的に入り前日比+0.107円となる78.562円まで小幅に軟化し取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、仲値にかけて外貨不足からユーロ買いが強まる場面がみられたものの、仲値過ぎには買いが一服し97.00円付近まで押し戻されました。欧州市場では、欧州株式が軟調だったほか、スペイン債の利回りが上昇したことが嫌気され、欧州の信用不安を背景にユーロ安が進み一時93.325円まで下落。NY市場に入ると、強い米経済指標を受けてリスク回避の巻き戻しの動きになり97.00円付近まで持ち直し96.656円(前日比:-0.353)で取引を終えました。
≪2012年8月9日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り21% 買い79%
ユーロ・円 :「ブル」売り32% 買い68%
ユーロ・ドル :「ベア」売り52% 買い48%
英ポンド・円 :「ブル」売り34% 買い66%
豪ドル・円 :「ブル」売り27% 買い73%
NZドル・円 :「ブル」売り35% 買い65%
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 6月
15:00 DEM 消費者物価指数(CPI、改定値)[前月比] 7月
15:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比] 6月
15:45 FRF 財政収支 6月
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 7月
17:30 HKD 四半期域内総生産(GDP)[前期比] 4-6月期
17:30 HKD 四半期域内総生産(GDP)[前年比] 4-6月期
21:30 USD 輸入物価指数[前月比] 7月
21:30 USD 輸出物価指数[前月比] 7月
21:30 CAD 失業率 7月
21:30 CAD 新規雇用者数 7月
03:00 USD 月次財政収支 7月
- 今日のトレードポイント -
3日の米雇用統計という大きなイベントを終えてから、今週に入り調整局面が続いています。目立った取引材料も見当たらないことから、ドル円は78円前半から中盤付近でのレンジ相場になっており、方向感が定まりにくい展開となります。本日も本邦がお盆に入ることから、取引参加者の減少も考えられより一層動きにくい展開になるかもしれません。一方、ユーロもスペイン、ギリシャといった高債務国の話題は食傷気味になっており、欧州中央銀行(ECB)による国債購入の再開などの大きな取引材料がでないと、欧米株式や債権の利回り動向に伴う、リスク許容度の変化だけでは値動きが限定的に留まるかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.50-79.50 ユーロ・円 96.00-97.50 ポンド・円 121.50-124.00