ドル円終値90円台キープ!円高一服か?
昨日のドル円は、序盤の89.597円が安値となり、藤井財務相の「現在の為替変動は急激すぎる、異常事態ならいろいろなことがあり得る」と為替介入の可能性を含ませる発言が伝えられると、市場は円高容認姿勢の後退ととらえ円売りが進行、また前日のドル急落の反動によるドル買戻しもあり、90円を超えるドル高円安で推移した。しかしその後は、散見された戻り売りと、本邦企業の中間期決算に向けたリパトリエーションも相まって、90円を挟む動意に欠ける展開が続いた。
ロンドン時間に入ると、戻り売りとポンド売りに牽引された円買いが強まり安値付近まで値を下げ、方向感定まらない展開が続いたが、米国時間に発表されたケースシラー住宅価格指数が市場予測より強い内容を示したことからドル買いが進み90円のレジスタンスをブレイク、ドル円は高値90.368円をつけた。しかし、その後9月の米消費者信頼感指数が53.1(前回:54.1)と、予想の57.0を下回ったことを受けNYダウもマイナス圏へ下落、市場は円買いの反応を示し、結局90.129円で取引を終えた。
ポンドドルは、指標発表を前に売りが強まり、安値1.58237ドルをつけた。その後の第2四半期GDP・同経常収支の結果は想定の範囲内で、その他の指標も特別ネガティブではなかったことから、市場の反応は限定的なものであった。しかし、英産業連盟(CBI)が発表した英小売指標が市場予測を大きく上回る強い内容となったことから、高値1.59887ドルをつけるなど今までの急激なポンド安の反動もあり急速に買い戻され、1.59576ドルと高水準で引けた。
ユーロポンドは、対照的に高値0.92090ポンドの水準から一気に安値0.91024ポンドをつけるなど急落、引けは0.91357ポンドとなった。
本日の相場だが、多くの指標発表などの注目材料を控えている。指標の如何によっては90円を挟むレンジ取引となるか、あるいは逆に底値を試す展開となるのか、引き続き値動きを予測しづらい環境だ。特に日米の指標には、注意を払いたい。また本日は、月末最終営業日であり期末でもあることから時期的要因にも留意したいところだ。
市場では、破綻の相次ぐ米欧金融機関に内包する不良資産に対する懸念が依然として強い。楽観するには、やはり世界景気が2番底に向かっているのではないかという警戒感の払拭が不可欠だ。本格的なリスク選好やインフラ投資には時期尚早との見方は根強く、ドルの信頼回復は強いインパクトのあるなんらかの起爆剤が必要で、確かな牽引力が示されれば相場を見極めるチャンスだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 89.00- 91.00
ユーロ・円 130.50-134.50
ポンド・円 140.30-145.80
【本日の主な経済指標】
08:50 JPY 鉱工業生産【速報値】
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 住宅建設許可件数
16:45 DEM ウェーバー:独連銀総裁の講演
16:55 DEM 失業者数
18:00 EUR 消費者物価指数【速報値】
18:30 CHF KOF先行指数
21:15 USD ADP全国雇用者数
21:30 CAD GDP
21:30 USD 第2四半期GDP【確報値】
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
23:30 USD 週間原油在庫
25:35 USD コーン:FRB副議長の講演
26:45 USD トリシェ:ECB総裁の講演
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月29日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
フィッシャー・ダラス連銀総裁の発言だが、「景気の回復が緩やかに進む」、「経済成長は当面緩
やかなものになる」などの慎重な公算を示したことから、米経済の回復には依然時間がかかりそう
な印象。90円前後のゾーンからどう動くのか警戒が必要だ。
ユーロ・円は「ブル」
トリシェECB総裁は「強いドルは世界経済にとって重要だ。」と指摘。ユンケル・ユーログループ議
長は「ユーロ圏は強いドルを望む、強いドルが国益」と述べるなど、自国通貨安に期待する発言を
続けている。発言がユーロ圏の為替政策にどう影響してくるか見極めたい。
ポンド・円は「ブル」
ポンドは、続落に歯止めをかけ反発している。しかし、キング中銀総裁が「ポンド下落は輸出業者
を支援、英経済の急激な悪化を助けるものだ。」と示唆したが、藤井発言が市場にインパクトを与
えているようにポンド安を容認するような発言は楽観視できない。また、ダーリング英財務相が英
失業が来年上昇する見通しを示したことも先行き不透明感に拍車をかけているようだ。
ロンドン時間に入ると、戻り売りとポンド売りに牽引された円買いが強まり安値付近まで値を下げ、方向感定まらない展開が続いたが、米国時間に発表されたケースシラー住宅価格指数が市場予測より強い内容を示したことからドル買いが進み90円のレジスタンスをブレイク、ドル円は高値90.368円をつけた。しかし、その後9月の米消費者信頼感指数が53.1(前回:54.1)と、予想の57.0を下回ったことを受けNYダウもマイナス圏へ下落、市場は円買いの反応を示し、結局90.129円で取引を終えた。
ポンドドルは、指標発表を前に売りが強まり、安値1.58237ドルをつけた。その後の第2四半期GDP・同経常収支の結果は想定の範囲内で、その他の指標も特別ネガティブではなかったことから、市場の反応は限定的なものであった。しかし、英産業連盟(CBI)が発表した英小売指標が市場予測を大きく上回る強い内容となったことから、高値1.59887ドルをつけるなど今までの急激なポンド安の反動もあり急速に買い戻され、1.59576ドルと高水準で引けた。
ユーロポンドは、対照的に高値0.92090ポンドの水準から一気に安値0.91024ポンドをつけるなど急落、引けは0.91357ポンドとなった。
本日の相場だが、多くの指標発表などの注目材料を控えている。指標の如何によっては90円を挟むレンジ取引となるか、あるいは逆に底値を試す展開となるのか、引き続き値動きを予測しづらい環境だ。特に日米の指標には、注意を払いたい。また本日は、月末最終営業日であり期末でもあることから時期的要因にも留意したいところだ。
市場では、破綻の相次ぐ米欧金融機関に内包する不良資産に対する懸念が依然として強い。楽観するには、やはり世界景気が2番底に向かっているのではないかという警戒感の払拭が不可欠だ。本格的なリスク選好やインフラ投資には時期尚早との見方は根強く、ドルの信頼回復は強いインパクトのあるなんらかの起爆剤が必要で、確かな牽引力が示されれば相場を見極めるチャンスだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 89.00- 91.00
ユーロ・円 130.50-134.50
ポンド・円 140.30-145.80
【本日の主な経済指標】
08:50 JPY 鉱工業生産【速報値】
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 住宅建設許可件数
16:45 DEM ウェーバー:独連銀総裁の講演
16:55 DEM 失業者数
18:00 EUR 消費者物価指数【速報値】
18:30 CHF KOF先行指数
21:15 USD ADP全国雇用者数
21:30 CAD GDP
21:30 USD 第2四半期GDP【確報値】
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
23:30 USD 週間原油在庫
25:35 USD コーン:FRB副議長の講演
26:45 USD トリシェ:ECB総裁の講演
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月29日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
フィッシャー・ダラス連銀総裁の発言だが、「景気の回復が緩やかに進む」、「経済成長は当面緩
やかなものになる」などの慎重な公算を示したことから、米経済の回復には依然時間がかかりそう
な印象。90円前後のゾーンからどう動くのか警戒が必要だ。
ユーロ・円は「ブル」
トリシェECB総裁は「強いドルは世界経済にとって重要だ。」と指摘。ユンケル・ユーログループ議
長は「ユーロ圏は強いドルを望む、強いドルが国益」と述べるなど、自国通貨安に期待する発言を
続けている。発言がユーロ圏の為替政策にどう影響してくるか見極めたい。
ポンド・円は「ブル」
ポンドは、続落に歯止めをかけ反発している。しかし、キング中銀総裁が「ポンド下落は輸出業者
を支援、英経済の急激な悪化を助けるものだ。」と示唆したが、藤井発言が市場にインパクトを与
えているようにポンド安を容認するような発言は楽観視できない。また、ダーリング英財務相が英
失業が来年上昇する見通しを示したことも先行き不透明感に拍車をかけているようだ。