ポンド円急落!ユーロポンドがパリティも?!
ドル円は前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、事実上の「ゼロ金利」政策を当面維持することが示唆されたことにより金利差が意識されたドル売り圧力が継続。また本邦8月の貿易収支も1857億円と予想(1570億円)を大幅に上回ったこともあり円買いを後押しした。その後は古住宅販売の減少を眺め、NYダウが下落したことを受け、リスク回避によるドルの買い戻しから往って来いの展開となり、終値は91.253円となった。
ユーロ円は、中間期末前の実需の売りやリパトリの動きが強まったことからジリ安の展開に。また、フィンランド中銀総裁が「ECBは出口戦略を急いで行うつもりはない」との見解を示したことや、仏政府筋の「現在のユーロのレベルについて懸念している」との発言からユーロの上値は更に重くなり、加えて、利益確定売りにも押されてたことから133.751円で引けた。
一方、ポンド円はキングBOE総裁が「ポンド安は輸出を通じて英経済に貢献する」と発言したことから、一気に146.248円まで暴落。脆弱な英経済のなか、火に油を注いだ格好となり前日比2.829円高の146.501円で取引を終えた。
さて、ドル円だが、昨日のFOMC声明は、景気判断を上方修正したものの、「FRBは出口戦略を急いでいない」との内容については評価は分かれた模様。現在は米金利を長期間低い水準維持という点を重視し、ややドル売りに傾いているように感じられる。その一方で、最近のドルは「強い米経済指→株高→リスク選好のドル売り」、「弱い米経済指標→株安→リスク回避のドル買い」の傾向が強く、経済指標の良し悪しによる方向感が掴みくい状況が見受けられる。
ユーロ円は米国超低金利の長期化観測を背景としたドル売り・ユーロ買いに連れる展開から、上昇再開となる可能性は十分に考えられそうだ。ドル安と金利低下で、外貨準備のドル離れにも一段と拍車がかかれば、なお更ユーロ買いに傾斜する可能性が高い。当然G20では「現在のユーロのレベルについて懸念している」との発言も見られるだろうが、現状ではドル安防止の具体策はなく「株高」「コモディティ高」「ドル安」の展開から相対的にユーロが買われやすい局面が継続しそうだ。
一方のポンド円は全体的なドル安傾向のなか、例外的に弱さが継続するかも知れない。英中銀の追加緩和観測が払しょくできず、金融システム不安や英国債の格下げ懸念もくすぶっている。加えて、キングBOE総裁がポンド安を歓迎する姿勢を露骨にしており7/8の安値146.765円を抜けてきたことから、ユーロポンドがパリティ(1ユーロ=1ポンド)になる可能性が一段と高まったと言えよう。
豪州は「豪州の金融システムに再生力ある」「世界経済の後退リスクは低下」などRBA金融安定化報告では強気な見通しが示され、引き続き対ドル、対円の豪ドル買い意欲が高まる可能性が考えられる。しかし、昨日のNY原油先物終値は4.47%急落し1バレル=65.89ドルで取引を終え、豪ドル円も釣られて下落しているため、コモディティー価格の動向に大きく左右される展開が続きそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 90.20-91.80
ユーロ・円 132.00-135.70
ポンド・円 144.50-149.00
【本日の主な経済指標】
07:45(ニ) 貿易収支
08:50(日) 日銀・金融政策決定会合議事要旨
17:00(欧) マネーサプライM3
18:30(ス) KOF景気先行指数
21:30(米) 耐久財受注
23:00(米) 新築住宅販売件数
23:00(米) ミシガン大学消費者態度指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月24日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
90円の心理的サポートが機能していたようで、本日も90円台での買いが圧倒的となり「ブル」。
G20では為替に関して踏み込んだ発言はなかったことから、米住宅関連の指標に合わせてのポジ
ション調整が見られるだろうか。また、日本の中間期末が迫っていることから、輸出企業の駆け
込み的なドル売りやリパトリの円買いにも注意を払いたい。
ユーロ・円は「ブル」
相次ぐ「ユーロ高」への警戒発言や、予想を下回った9月独IFO景気動向の結果にも動じず、参加者
は強気の「ブル」を選択。背景には強いユーロ経済への期待もあるが、一番は現在リスクマネーの
「受け皿」としてのユーロの役割に注目しているからだろうか。ユーロ高懸念に対する警戒は必要
だが、G20でのコメントも一時的なものとなれば、ユーロ堅調とみてもいいだろう。
ポンド・円は「ブル」
キング総裁の発言から一気に急落した為、参加者の投売りも目立つ厳しい展開。割安感から146円台
では買いも入りだし「ブル」で引けたが、今後のポンド円を楽観視することはできないだろう。
英経済の悪化はもちろんだが、テクニカル面でも、5月を起点とした大きなダブルトップを形成しつ
つあり、下向きのトレンドを更に強めた格好となっている。総じて見ると短期的にはポンドは戻り売り
で臨むほうが無難かもしれない。
ユーロ円は、中間期末前の実需の売りやリパトリの動きが強まったことからジリ安の展開に。また、フィンランド中銀総裁が「ECBは出口戦略を急いで行うつもりはない」との見解を示したことや、仏政府筋の「現在のユーロのレベルについて懸念している」との発言からユーロの上値は更に重くなり、加えて、利益確定売りにも押されてたことから133.751円で引けた。
一方、ポンド円はキングBOE総裁が「ポンド安は輸出を通じて英経済に貢献する」と発言したことから、一気に146.248円まで暴落。脆弱な英経済のなか、火に油を注いだ格好となり前日比2.829円高の146.501円で取引を終えた。
さて、ドル円だが、昨日のFOMC声明は、景気判断を上方修正したものの、「FRBは出口戦略を急いでいない」との内容については評価は分かれた模様。現在は米金利を長期間低い水準維持という点を重視し、ややドル売りに傾いているように感じられる。その一方で、最近のドルは「強い米経済指→株高→リスク選好のドル売り」、「弱い米経済指標→株安→リスク回避のドル買い」の傾向が強く、経済指標の良し悪しによる方向感が掴みくい状況が見受けられる。
ユーロ円は米国超低金利の長期化観測を背景としたドル売り・ユーロ買いに連れる展開から、上昇再開となる可能性は十分に考えられそうだ。ドル安と金利低下で、外貨準備のドル離れにも一段と拍車がかかれば、なお更ユーロ買いに傾斜する可能性が高い。当然G20では「現在のユーロのレベルについて懸念している」との発言も見られるだろうが、現状ではドル安防止の具体策はなく「株高」「コモディティ高」「ドル安」の展開から相対的にユーロが買われやすい局面が継続しそうだ。
一方のポンド円は全体的なドル安傾向のなか、例外的に弱さが継続するかも知れない。英中銀の追加緩和観測が払しょくできず、金融システム不安や英国債の格下げ懸念もくすぶっている。加えて、キングBOE総裁がポンド安を歓迎する姿勢を露骨にしており7/8の安値146.765円を抜けてきたことから、ユーロポンドがパリティ(1ユーロ=1ポンド)になる可能性が一段と高まったと言えよう。
豪州は「豪州の金融システムに再生力ある」「世界経済の後退リスクは低下」などRBA金融安定化報告では強気な見通しが示され、引き続き対ドル、対円の豪ドル買い意欲が高まる可能性が考えられる。しかし、昨日のNY原油先物終値は4.47%急落し1バレル=65.89ドルで取引を終え、豪ドル円も釣られて下落しているため、コモディティー価格の動向に大きく左右される展開が続きそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 90.20-91.80
ユーロ・円 132.00-135.70
ポンド・円 144.50-149.00
【本日の主な経済指標】
07:45(ニ) 貿易収支
08:50(日) 日銀・金融政策決定会合議事要旨
17:00(欧) マネーサプライM3
18:30(ス) KOF景気先行指数
21:30(米) 耐久財受注
23:00(米) 新築住宅販売件数
23:00(米) ミシガン大学消費者態度指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月24日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
90円の心理的サポートが機能していたようで、本日も90円台での買いが圧倒的となり「ブル」。
G20では為替に関して踏み込んだ発言はなかったことから、米住宅関連の指標に合わせてのポジ
ション調整が見られるだろうか。また、日本の中間期末が迫っていることから、輸出企業の駆け
込み的なドル売りやリパトリの円買いにも注意を払いたい。
ユーロ・円は「ブル」
相次ぐ「ユーロ高」への警戒発言や、予想を下回った9月独IFO景気動向の結果にも動じず、参加者
は強気の「ブル」を選択。背景には強いユーロ経済への期待もあるが、一番は現在リスクマネーの
「受け皿」としてのユーロの役割に注目しているからだろうか。ユーロ高懸念に対する警戒は必要
だが、G20でのコメントも一時的なものとなれば、ユーロ堅調とみてもいいだろう。
ポンド・円は「ブル」
キング総裁の発言から一気に急落した為、参加者の投売りも目立つ厳しい展開。割安感から146円台
では買いも入りだし「ブル」で引けたが、今後のポンド円を楽観視することはできないだろう。
英経済の悪化はもちろんだが、テクニカル面でも、5月を起点とした大きなダブルトップを形成しつ
つあり、下向きのトレンドを更に強めた格好となっている。総じて見ると短期的にはポンドは戻り売り
で臨むほうが無難かもしれない。