新規取引材料不足でドル円はさえない展開か!?
金曜日のドル円は序盤、JPモルガンチェースの巨額損失のヘッドラインを手掛かりに、リスク回避から79.738円まで軟調に推移しました。ただ、欧州市場では目立った取引材料がなかったものの、フロー中心の取引から強含み79.990円まで回復。NY市場では、米ミシガン大学消費者態度指数が77.8と市場予想の76.0を上回ったが、週末で取引参加者が減少していることから積極的な売買が見送られ79.925円(前日比:-0.062)で取引を終えました。
ユーロ円は序盤、JPモルガンチェースの巨額損失が報じられるなか、ユーロドルで仕掛け的な売りからストップロスを巻き込み大幅に下落したことに連れて、103.15円付近まで軟化しました。しかし欧州市場に入ると、安値圏を推移していた欧州株式が持ち直したことをきっかけに、ユーロ買いが優勢になると103.610円まで強含む展開に。NY市場では、強い加雇用統計を受けて欧米株式が上昇したものの、ギリシャ政局の先行き不透明感やスペインの金融不安を背景に上値が抑えられ、前日比-0.265円となる103.234円まで弱含み取引を終えました。
≪2012年5月11日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ブル」売り42% 買い58%
ユーロ・ドル :「ベア」売り52% 買い48%
英ポンド・円 :「ブル」売り32% 買い68%
豪ドル・円 :「ブル」売り12% 買い88%
NZドル・円 :「ブル」売り32% 買い68%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 住宅ローン件数[前月比] 3月
15:00 DEM 卸売物価指数(WPI)[前月比] 4月
15:45 FRF 経常収支 3月
16:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 4月
18:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 3月
- 今日のトレードポイント -
ギリシャ政局が混迷しているほか、スペインの長期国債利回りの上昇を背景に格付けを引き下げられるとの見方もありリスク回避の地合いになりそうです。本日はおもな米経済指標も控えていないことから、欧米株式や金利の値動き動向に伴うリスク許容度の変化に注目したいです。また、ギリシャを中心に欧州圏の金融危機に関する要人発言やニュースに注意しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 78.50-81.00 ユーロ・円 103.00-106.00 ポンド・円 127.50-130.50