日本の大型連休入りで値が振れやすい展開か!?
金曜日のドル円は序盤、日銀の金融政策決定会合において「資産買い入れ等基金を65兆円から70兆円に5兆円を増額」との発表を受けて瞬間的に円買いで反応したものの、その後に長期国債の買い入れ枠を10兆円増額したことが伝わると急速に円売りが優勢となり、一時81.439円まで急騰しました。ただ欧州市場では、日銀の金融緩和の内容が想定内だったことで材料出尽くしによるドル売り・円買いが強まり80.50円付近まで弱含む展開でした。NY市場では、米四半期実質国内総生産(GDP)が2.2%と市場予想の2.5%から悪化したことで、投資家のリスク回避姿勢が強まり80.235円(前日比:-0.705)まで下押しし取引を終えました。
ユーロ円は序盤、日銀の金融政策決定会合の発表を受けて値動きが乱高下しました。ただ、資金買い入れ等基金の長期国債購入額が10兆円に拡大されたことが明らかになると107.473円まで急反発しました。欧州市場では、米格付け会社S&Pがスペイン国債の格付けを2段階引き下げたことが意識され106.162円まで軟化したものの、その後に欧州株式が持ち直したのをきっかけに、買い戻す動きが強まり106.90円付近まで堅調に推移。しかし、NY市場に入ると、弱い米GDPを背景に世界的な景気減速の懸念からユーロ売り円買いが入り前日比:-0.896円となる106.281円まで下落して取引を終えました。
≪2012年4月27日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り12% 買い88%
ユーロ・円 :「ブル」売り48% 買い52%
ユーロ・ドル :「ベア」売り74% 買い26%
英ポンド・円 :「ブル」売り42% 買い58%
豪ドル・円 :「ブル」売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ブル」売り39% 買い61%
【今日の主な経済指標】
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 3月
17:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 3月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 4月
21:00 ZAR 貿易収支 3月
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 2月
21:30 CAD 鉱工業製品価格[前月比] 3月
21:30 CAD 原料価格指数[前月比] 3月
21:30 USD 個人所得[前月比] 3月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 3月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 3月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 4月
- 今日のトレードポイント -
日銀の金融政策決定会合では、資産買い入れ等基金を65兆円から70兆円に5兆円を増額したほか、長期国債の買い入れ枠を10兆円増額するなど想定範囲内の結果でした。ただ、材料出尽くしによる円買いが強まっており、下値への警戒感を高めておきたいです。本日は日本が大型連休に入り東京市場が休場になっていることから、市場参加者が減少しており値が振れやすい展開が想定されるため、普段以上にリスク管理には注意が必要になりそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 79.50-81.50 ユーロ・円 105.00-108.50 ポンド・円 129.00-132.00