複数の米経済指標を睨んだ展開か!?
昨日のドル円は序盤、ゴトー日(5日、10日)とあって仲値に向けて円売りドル買いが強まり81.55円付近まで上昇しました。しかし欧州市場に入ると、英四半期国内総生産が-0.2%と市場予想の0.1%を下回ると英経済のリセッション入りを背景に、対主要通貨を中心にポンドが全面安になると、ドル円にも波及し81.074円まで軟化。その後のNY市場では、米FOMCで経済見通しが上方修正されたことを受けて、ドル買いが強まる場面が見られたものの、バーナンキFRB議長が「一段の措置に動く用意がある」と述べると、追加金融緩和が意識され一転してドル売りの流れとなり81.343円(前日比:-0.038)まで反落し取引を終えました。
ユーロ円は序盤、仲値に向けて外貨不足からユーロ買いが散発的に入ったほか、本邦大型連休前に輸出勢からまとまった円売りが観測され107.65円まで上昇しました。欧州市場では、欧州株式が堅調推移する中、英GDPが市場予想から悪化したことをきっかけに売りが強まり107.122円まで弱含む展開でした。ただNY市場では、米FOMC後にバーナンキFRB議長が「一段の措置に動く用意がある」と発言し追加金融緩和が示唆されたことで、ユーロドルでのユーロ買いドル売りが強まり、ユーロ円も連れて107.515円(前日比:+0.153)まで上昇し取引を終えました。
≪2012年4月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ベア」売り51% 買い49%
ユーロ・ドル :「ベア」売り74% 買い26%
英ポンド・円 :「ブル」売り49% 買い51%
豪ドル・円 :「ブル」売り21% 買い79%
NZドル・円 :「ブル」売り38% 買い62%
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比] 2月
18:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 4月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 3月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 3月
21:00 DEM 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 4月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 3月
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 3月
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 3月
- 今日のトレードポイント -
米FOMCでは、政策金利は誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことに決めたものの、米景気の見通しについて上方修正したことが市場に安心感を与え投資家のリスク志向が高まりました。ただ、依然として米失業率が高いことから、買い進むには新たな燃料が必要となりそうです。本日の米経済指標は、新規失業保険申請件数、中古住宅販売件数、住宅販売保留指数など複数の指標発表が控えており、結果の強弱に伴うリスク許容度の変化に注目したいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 80.50-82.50 ユーロ・円 106.00-108.50 ポンド・円 130.00-132.50