ドルのセンチメントの悪化に注意警報か!?
金曜日のドル円は、前日の欧米市場で円買いが進んだ反動から売り戻す動きとなり、東京市場にかけて82.95円付近まで上昇しました。しかし、欧州市場に入ると欧州株式が売りに転じたことをきっかけに円買いが強まるなか、米長期金利の低下も重しとなり82.40円付近まで反落。NY市場では、米新築住宅販売件数が-1.6%と市場予想の1.3%から悪化したことが嫌気され、一時81.977円まで下押ししました。しかし引けにかけて、NYダウが前日比プラスに転じたことを受けて、投資家のリスク許容度が回復し前日比-0.080円となる82.434円まで戻して取引を終えました。
ユーロ円は序盤、週末を挟み実質ゴトー日(5日、10日)であったことから、仲値に向けて外貨不足からユーロ買いが強まり109.50円付近まで上昇しました。欧州市場では、目立った取引材料がなかったものの、CTA(商品投資顧問)や東欧系からのユーロ買いが観測され109.829円の日通し高値を更新。NY市場では、弱い米経済指標を背景にリスク回避の円買いから108.589円まで急速に値を崩す場面も見られたが、この水準では値ごろ感からユーロ買いが優勢になり109.398円(前日比:+0.502)まで持ち直し取引を終えました。
≪2012年3月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ベア」売り52% 買い48%
ユーロ・ドル :「ベア」売り73% 買い27%
英ポンド・円 :「ブル」売り39% 買い61%
豪ドル・円 :「ブル」売り24% 買い76%
NZドル・円 :「ベア」売り53% 買い47%
【今日の主な経済指標】
17:00 DEM ☆ IFO企業景況感指数 3月
23:00 USD ☆ 住宅販売保留指数[前月比] 2月
- 今日のトレードポイント -
先週のドル円は、米経済指標の住宅着工件数や中古住宅販売件数が市場予想から悪化したことが嫌気され、リスク許容度が悪化し米>景気の回復期待が後退したことによりドル売り円買いの流れでした。また、米長期金利が低下したこともドルの重しとなり下げ足を速める要因になりました。本日は手掛かり材料が乏しいものの、欧米株式や日米長期金利の値動き動向にともなうリスク許容度の変化に注目したいでしょう。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 81.00-84.00 ユーロ・円 108.00-110.50 ポンド・円 129.00-133.50