イタリア長期債の入札結果を受け、ユーロ売り強まる!!
昨日のドル円は、前日の欧米株式の下落を受けて、株安連鎖するかたちで日経平均も寄り付きから軒並み安となったことから、リスク回避の円買いが優勢に。東京市場にかけて77.70円付近まで軟化しました。欧州勢参入後は、欧州の債務問題を背景に対欧州通貨を中心にドル買いが強まると77.90円付近まで小幅に反発。しかし、NY市場に入ると米経済指標のシカゴ購買部協会景気指数や住宅販売保留指数がともに市場予想を上回ったことで、投資家のリスク回避姿勢が後退したことから安全通貨のドルを売る動きとなり前日比:-0.307円の77.626円まで下落して取引を終えました。
ユーロ円は序盤、日経平均やアジア主要株式の下落のほか、米系ファンド勢から円買いユーロ売りが観測され101.350円付近まで急落しました。その後、欧州市場に入ると、イタリア長期債の入札が行われ平均落札利回りが6.98%と前月の7.56%からは低下したものの、依然として借金の返済が困難とされる7%に近い水準だったことが嫌気され一時100.32円まで下げ幅を拡大。ただ、NY市場に入ると、良好な米経済指標の結果を受けて徐々に買い戻す展開になると、急ピッチに進んだ反動も加わり100.611円(前日比:-0.208)まで回復し取引を終えました。
≪2011年12月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ブル」売り16% 買い84%
ユーロ・ドル :「ブル」売り41% 買い59%
英ポンド・円 :「ブル」売り17% 買い83%
豪ドル・円 :「ブル」売り25% 買い75%
NZドル・円 :「ブル」売り40% 買い60%
【今日の主な経済指標】
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 11月
16:00 GBP ネーションワイド住宅価格[前月比] 12月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
イタリア長期国債の入札を結果を受けて、欧州債務問題の懸念が強まりユーロ円は年初来安値を更新しました。イタリア財政が厳しい状況のなか、欧州各国に信用不安が広がるとの見方もあり下値警戒を強めておきたいでしょう。また、本日も市場の流動性が低く、突発的なフローからボラタイルな相場展開が想定されるため、リスク管理をしっかりとしておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-78.50 ユーロ・円 99.00-102.00 ポンド・円 118.50-121.00