世界景気の改善不安再燃?ドルに失望売りの兆し。
昨日の為替相場は、全面ドル安の展開となった。米国の高失業率や経済停滞などに対する社会不安から、市場は神経質になっており、金や原油などの実物資産に資金をシフトさせる動きからドル安。クロス円通貨ペアも上伸したものが目立った。
ドル円は、NYダウ先物や主要株価の冴えない値動きを背景に売り先行、高値はオープン近辺の93.102円。株価を睨んだ流れに加えて、ストップロスを巻き込むなどドル売りは更に加速、景気の先行き不透明感などもあいまってインフレが加速するとの観測が広がった。金先物が1オンス=1009.70ドルと約7ヶ月ぶりに1000ドルを突破、WTI原油先物も上伸し、終値1バレル=71.10(+3.08 +4.53%)となるなど、金や原油などの実物資産に資金シフトさせる動きも見せ、ドル円の安値は92.003円となった。米3年債入札は380億ドルと過去最大規模で、最高落札利回りは1.487%、応札倍率は3.02倍(前回2.89倍)だった。好調な入札となったが、発表後利回りは低下し、92.000円レジスタンスが下値として意識され若干の買戻しがあったものの市場の反応は限定的で、ドル円の終値は92.336円となった。
ユーロドルは、序盤の1.43282ドルが安値となった。高値は1.45336ドルをつけ底堅く高値レンジで推移したものの、発表された独7月製造業受注は前月比+3.5%、前年比-19.8%と市場予想を上回る結果を示したが反応は鈍く、対主要通貨でドル売りが選好されていることを背景に堅調な動きとなった。引けは1.44815ドル。
ポンドドルは、序盤の1.63215ドルが安値となった。英7月鉱工業生産・製造業生産高は市場予想を上回り、鉱工業生産は前月比+0.5%、前年比-9.3%を示し市場は大きく好感、その後も騰勢は継続、対主要通貨でのドル売りもあいまって、ポンドドルは1.65861ドルと高値をつけたが、その後は利益確定の売りに押され、結局1.64895ドルで取引を終えた。
留意したいのは、BIS国際決済銀行総裁決議での新規制合意である。特に今回のような、金融危機の発生防止のための銀行の自己資本比率規制(2011年導入予定)が入れば、資本政策の見直しが必要になってくる銀行も出てくるだろう。総会に出席したトリシェECB総裁も、景気底入れの可能性に言及したものの、引き続き警戒が必要であると認識を示していることもあり、より今後の展開を読みづらくさせている。銀行の財務体質が強化されることは望ましいが、融資に対する姿勢がより厳しくなれば、景気動向に冷や水を浴びせかねない。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 91.20- 93.50
ユーロ・円 131.40-135.40
ポンド・円 150.20-154.70
【本日の主な経済指標】
08:01 GBP ネーションワイド消費者信頼感
10:30 AUD ウエストパック消費者信頼感指数
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 住宅ローン貸出
14:00 JPY 景気動向指数【速報値】
14:00 JPY 須田:日銀審議委員の会見
15:00 JPY 工作機械受注【速報値】
15:00 DEM 消費者物価指数【確報値】
17:30 GBP 貿易収支
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:00 USD エバンス:シカゴ連銀総裁の講演
21:15 CAD 住宅着工件数
23:15 EUR ゴンザレス・パラモ:ECB理事の講演
26:00 USD 10年債入札(200億ドル)
26:55 USD フィッシャー:ダラス連銀総裁の講演
27:00 USD 地区連銀経済報告(ベージュブック)
翌06:00 NZD RBNZ政策金利&声明発表
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月8日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
昨日さらに円高が進み「ブル」。 92円前半になると買いが集まっているようだ。
景気改善傾向の継続性については懐疑的な見解が依然として強く、上値の重い展開が続いている。
ユーロ・円は「ブル」
割安感から「ブル」。
本日は、材料が薄いことから大きな動きは期待できないが、株価や商品相場などの展開が材料が
相場を牽引すること視野にいれておくことが必要だ。
ポンド・円は「ブル」
割安感から「ブル」。本日から、明日までの2日間、金融政策委員会が始まる。
また、昨日の強い鉱工業生産に市場が感応したことから、本日の貿易収支発表に期待が持てる。
敏感に反応した場合でも、即応できるよう十分に警戒したい。
ドル円は、NYダウ先物や主要株価の冴えない値動きを背景に売り先行、高値はオープン近辺の93.102円。株価を睨んだ流れに加えて、ストップロスを巻き込むなどドル売りは更に加速、景気の先行き不透明感などもあいまってインフレが加速するとの観測が広がった。金先物が1オンス=1009.70ドルと約7ヶ月ぶりに1000ドルを突破、WTI原油先物も上伸し、終値1バレル=71.10(+3.08 +4.53%)となるなど、金や原油などの実物資産に資金シフトさせる動きも見せ、ドル円の安値は92.003円となった。米3年債入札は380億ドルと過去最大規模で、最高落札利回りは1.487%、応札倍率は3.02倍(前回2.89倍)だった。好調な入札となったが、発表後利回りは低下し、92.000円レジスタンスが下値として意識され若干の買戻しがあったものの市場の反応は限定的で、ドル円の終値は92.336円となった。
ユーロドルは、序盤の1.43282ドルが安値となった。高値は1.45336ドルをつけ底堅く高値レンジで推移したものの、発表された独7月製造業受注は前月比+3.5%、前年比-19.8%と市場予想を上回る結果を示したが反応は鈍く、対主要通貨でドル売りが選好されていることを背景に堅調な動きとなった。引けは1.44815ドル。
ポンドドルは、序盤の1.63215ドルが安値となった。英7月鉱工業生産・製造業生産高は市場予想を上回り、鉱工業生産は前月比+0.5%、前年比-9.3%を示し市場は大きく好感、その後も騰勢は継続、対主要通貨でのドル売りもあいまって、ポンドドルは1.65861ドルと高値をつけたが、その後は利益確定の売りに押され、結局1.64895ドルで取引を終えた。
留意したいのは、BIS国際決済銀行総裁決議での新規制合意である。特に今回のような、金融危機の発生防止のための銀行の自己資本比率規制(2011年導入予定)が入れば、資本政策の見直しが必要になってくる銀行も出てくるだろう。総会に出席したトリシェECB総裁も、景気底入れの可能性に言及したものの、引き続き警戒が必要であると認識を示していることもあり、より今後の展開を読みづらくさせている。銀行の財務体質が強化されることは望ましいが、融資に対する姿勢がより厳しくなれば、景気動向に冷や水を浴びせかねない。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 91.20- 93.50
ユーロ・円 131.40-135.40
ポンド・円 150.20-154.70
【本日の主な経済指標】
08:01 GBP ネーションワイド消費者信頼感
10:30 AUD ウエストパック消費者信頼感指数
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 住宅ローン貸出
14:00 JPY 景気動向指数【速報値】
14:00 JPY 須田:日銀審議委員の会見
15:00 JPY 工作機械受注【速報値】
15:00 DEM 消費者物価指数【確報値】
17:30 GBP 貿易収支
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:00 USD エバンス:シカゴ連銀総裁の講演
21:15 CAD 住宅着工件数
23:15 EUR ゴンザレス・パラモ:ECB理事の講演
26:00 USD 10年債入札(200億ドル)
26:55 USD フィッシャー:ダラス連銀総裁の講演
27:00 USD 地区連銀経済報告(ベージュブック)
翌06:00 NZD RBNZ政策金利&声明発表
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年9月8日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ベア」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
昨日さらに円高が進み「ブル」。 92円前半になると買いが集まっているようだ。
景気改善傾向の継続性については懐疑的な見解が依然として強く、上値の重い展開が続いている。
ユーロ・円は「ブル」
割安感から「ブル」。
本日は、材料が薄いことから大きな動きは期待できないが、株価や商品相場などの展開が材料が
相場を牽引すること視野にいれておくことが必要だ。
ポンド・円は「ブル」
割安感から「ブル」。本日から、明日までの2日間、金融政策委員会が始まる。
また、昨日の強い鉱工業生産に市場が感応したことから、本日の貿易収支発表に期待が持てる。
敏感に反応した場合でも、即応できるよう十分に警戒したい。