堅調なドイツ経済を背景にリスク選好ムードが高まるか!?
昨日のドル円は序盤、連休前のゴトー（5、10）日とあって仲値にかけてドル買いが強まる場面が見られたものの、本邦輸出勢からのドル売りも散発的に入ったことから、ドル円の値動きは限定的になりました。欧州市場に入ると、独IFO企業景況感指数が市場予想を上回ったほか、スペインの国債入札結果が好調だったことから、欧州債務危機の懸念が後退したことで、対ユーロでのドル売りが強まると、ドル円にも波及し77.80円付近まで軟化しました。NY市場では、米経済指標の住宅着工件数や建設許可件数がともに市場予想を上回ったほか、NYダウが大幅に上昇したことを受けて、リスク選好の動きからドル売りが強まり77.716円まで下押しし77.863円（前日比:-0.158）で取引を終えました。
ユーロ円は序盤、前日のNY市場でのリスク回避の流れが一服し買い戻す動きが見られたものの、101.50円付近では伸び悩む展開になりました。欧州市場に入ると、強い独経済指標を受けて独経済がリセッション入りを回避するとの見方が強まったことから、投資家のリスク回避姿勢が後退しユーロに買いが入ると102.05円付近まで強含む展開に。NY市場では、NYダウの上昇に伴うかたちでユーロ買いが先行し102.167円の高値を付けたものの、急ピッチに上昇した反動から利益確定の売りが入り101.611円まで反落し101.861円（前日比:+0.419）で取引を終えました。
≪2011年12月20日クローズ時点≫
ドル・円 ：「ブル」売り22% 買い78%
ユーロ・円 ：「ブル」売り29% 買い71%
ユーロ・ドル ：「ベア」売り58% 買い42%
英ポンド・円 ：「ブル」売り49% 買い51%
豪ドル・円 ：「ブル」売り26% 買い74%
NZドル・円 ：「ブル」売り39% 買い61%
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM 輸入物価指数[前月比] 11月
16:00 DEM 輸入物価指数[前年同月比] 11月
18:30 GBP 英中銀金融政策委員会（ＭＰＣ）議事要旨
21:00 USD ＭＢＡ住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 CAD 小売売上高[前月比] 10月
22:30 CAD 小売売上高（除自動車）[前月比] 10月
00:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 11月
00:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 11月
00:00 EUR 消費者信頼感（速報値） 12月
06:45 NZD 四半期国内総生産（ＧＤＰ）[前期比] 7-9月期
- 今日のトレードポイント-
堅調なドイツ経済を背景に、2012年のリセッション入りが回避される可能性が高まったことで、市場はリスク選好の地合いが強まりました。ただし、欧州の信用不安を抑えるには材料として弱いとみられ、仮にリスク選好から強含む展開になっても、上値は限定的になりそうです。本日の米経済指標はMBA住宅ローン申請指数、中古住宅販売件数などの発表が控えており、指標結果を受けた欧米株式の値動き動向にともなう、リスク許容度の変化を注視したいでしょう。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-78.50 ユーロ・円 101.00-103.00 ポンド・円 121.00-123.00
