クリスマス休暇を控え静かな取引か!?
金曜日のドル円は、新規取引材料が乏しいことから様子見ムードが広がり、東京市場では77.85円付近での静かな取引になりました。欧州市場に入ると、対ユーロを中心にドル買い圧力が高まり、ドル円もつれて77.955円までじり高となったものの、ポジション調整の域は出ず、ドル買いが一服すると小幅に反落しました。NY市場に入ると、米長期国債の利回りが低下したことをきっかけに、NYダウが前日比プラス圏からマイナス圏に転落したことで売りが強まり一時77.625円まで軟化。しかし、売りが一巡すると週末のポジション調整要因から買い戻す展開になり、結局、前日比-0.062円となる77.841円まで持ち直して取引を終えました。
ユーロ円は序盤、欧州債務問題の先行き不透明感が漂うなか、日経平均が寄り付きから買いが先行したほか、金や原油といった商品相場も堅調に推移したことで、投資家のリスク許容度が改善し101.50円付近を底堅く推移しました。欧州市場に入ると、一時的に下値を試す展開になったものの、追随する材料もなかったことで上下に狭い値幅での小動きになりました。NY市場では、ユンケル・ユーログループ議長が「ユーログループは来週危機に関して会合予定」と発言したことが好感され、101.790円まで上昇する場面が見られましたが、格付け会社フィッチがベルギー、スペイン、イタリアの格付け見通しを「ネガティブ」としたことから、ユーロ売りが強まり101.127円まで反落して101.440円(前日比:+0.023)で取引を終えました。
≪2011年12月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り23% 買い77%
ユーロ・円 :「ブル」売り18% 買い82%
ユーロ・ドル :「ブル」売り18% 買い82%
英ポンド・円 :「ブル」売り21% 買い79%
豪ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
NZドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
【今日の主な経済指標】
18:00 EUR 経常収支 10月
19:00 EUR 建設支出[前月比] 10月
19:00 EUR 建設支出[前年同月比] 10月
22:30 CAD 卸売売上高[前月比] 10月
00:00 USD NAHB住宅市場指数 12月
今日のトレードポイント
ドルは、クリスマス休暇へ向けて市場参加者の減少から流動性が低下しており、積極的な取引が控えられています。しかし、欧州債務危機の動向次第では、ボラタイルな動きから荒っぽい展開になることも想定されるため、十分にリスク管理しておきたいでしょう。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 77.00-78.50 ユーロ・円 102.00-105.00 ポンド・円 120.00-123.00