FXレポート

欧州財政問題が意識されるなか、三営業日続伸なるか!?

金曜日のドル円は序盤、NY時間に発表される米雇用統計を控えて様子見ムードが広がるなか、本邦輸入勢からポジション調整目的の買いが入ると77.90円付近まで上昇しました。欧州市場に入ると、欧州株式やGlobexのNYダウ先物の堅調推移がドルの下支えとなり78.007円までじり高の展開に。NY市場に入ると、注目されていた米雇用統計は非農業部門雇用者数変化が12万人と市場予想の12.5万人から悪化、失業率が8.6%と市場予想の9.0%から改善と強弱材料が入り混じった結果となり、発表直後には上下に荒い値動きになったものの、売買が一巡すると週末モードの静かな取引になり前日比0.337円となる78.024円で取引を終えました。

ユーロ円は、東京市場で仲値に向けて外貨不足から買いが強まると104.95円付近まで上昇しました。欧州市場に入ると、独逸メルケル首相が「欧州債務危機を一気に解決することは困難であり、解決には数年が必要」「ユーロ圏共同債は完全な財政統合なしには不可能」などと発言したことが嫌気され売りが強まる場面が見られたものの、GlobexのNYダウ先物が100ドル超の上昇となっていることを受けて、リスク選好姿勢からユーロ買いが優勢となり105.45円付近まで一段高に。NY市場では、米雇用統計の発表直後に105.655円の高値をつけたものの、スペインの格下げの噂が広がったことにくわえ、国際通貨基金(IMF)が「ユーロ危機が悪化すれば、さらなる財源が必要となる」との報道が伝わると、一転してユーロ売りの展開となり104.534円(前日比:-0.067円)まで値を崩して取引を終えました。


≪2011年12月2日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り32%  買い68%
ユーロ・円  :「ブル」売り41%  買い59%
ユーロ・ドル :「ベア」売り43% 買い57%
英ポンド・円 :「ブル」売り31% 買い69%
豪ドル・円  :「ブル」売り27% 買い73%
NZドル・円  :「ブル」売り31% 買い68%

【今日の主な経済指標】
18:00 EUR  サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 11月
18:30 GBP  サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 11月
19:00 EUR  小売売上高[前月比] 10月
19:00 EUR  小売売上高[前年同月比] 10月
00:00 USD  ISM非製造業景況指数(総合) 11月
00:00 USD  製造業新規受注[前月比] 10月  


                                                        - 今日のトレードポイント -

米雇用統計は失業率が前回から改善し総じて悲観的な内容ではなかったことで、米経済が堅調であるとの思惑を背景に、短期的には上値試しの展開になるかもしれません。ただし、欧州債務危機の解決に向けて不透明であると云わざる得ないことから、まだまだ強気一辺倒にはいかないとみられ、リスク許容度の変化には注意しておきたいでしょう。

[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.00-78.50  ユーロ・円 103.00-105.50  ポンド・円 120.00-122.50

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