欧米株式の株価動向に伴うリスク許容度の変化に注目!!
昨日のドル円は、東京市場で中尾財務官と中曽日銀理事が会談後に「政府日銀が一体で円高対策に取り組む認識で一致」との円高牽制発言を受けて介入警戒感が強まり、76.707円まで小幅に上昇した。しかし、欧州市場に入ると、GLOBEXのNYダウ先物で200ドル超の下落を受けて欧州株式も下げ幅を拡大するなど、投資家のリスク許容度が低下し76.55円付近まで反落。NY市場に入っても、米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったほか、フィラデルフィア連銀製造業指数も-30.7と市場予想の2.0から大幅に悪化したことを受けて、リスク回避色が鮮明になると一時76.441円まで下押しとなった。しかし、引けにかけて史上最安値水準だったこともあり、介入警戒感から徐々に買い戻す展開に。結局前日比+0.001円となる76.548円まで小幅に上昇し取引を終えた。
ユーロ円は序盤、欧米の景気先行き懸念などから日経平均が軟調に推移すると、リスク回避の動きが先行し110.118円まで緩やかに軟化した。欧州市場に入ると、欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペインの国債購入が観測されたことから、ユーロ買いを誘い110.716円まで上昇。しかしその後、欧州株式やGLOBEXのNYダウ先物が下げ幅を拡大したほか、ユーロ圏建設支出が前年同月比で-11.3%と前回の0.0%から大幅に悪化したことに嫌気し109.90円付近まで反落となった。NY市場に入っても、弱い米経済指標の発表を受けて、NYダウが500ドル超下落するなどリスク回避の動きが強まると109.249円まで下げ幅を拡大した。ただ引けにかけて、短期筋からショートカバーが観測され109.752円まで戻し取引を終えたが、前日比-0.733円で3営業日続落となった。
今日の展開
ドル円は、米国の景気減速懸念を背景にドル売りが進んだものの、本邦による介入警戒感も根強く膠着状態を保っている。しかし、9営業日続落から昨日ようやく僅か前日比+0.001円で取引を終えたものの、上値は徐々に重くなっているため、いつ為替介入が起きてもおかしくない危険水域に入ったかもしれない。しかし、管首相の辞任が決定し後任選びで民主党内のごたつきに乗じて、事務的な理由によって介入が出来ない等の思惑から投機的な売り仕掛けとなる可能性も否定できないため十分に警戒しておきたい。
本日は、主な米経済指標が控えていないことから、株価動向に伴うリスク許容度の変化に注目となろうか。ただ、直近のドル円の値動きを考慮すると、株安などでリスク回避から下押しとなっても、ドル買いと円買いに挟まれる格好となり狭いレンジ取引で終始していることから、RSIやストキャスティクスを頼りに取引を検討するのもいいかもしれない。
ユーロは、欧州各国を取り巻く財政問題が一服していることから、欧米株式の株価動向によって左右される展開となっている。そのため、短期的には欧米株式の株価動向に注目して取引をすすめてみたい。しかし、根本的には欧州の財政問題が解決していないため、リスク回避が強まる局面では、下げ足が速まることが想定されるため注意しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 75.50-77.50
ユーロ・円 108.00-111.00
ポンド・円 125.00-128.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比] 6月
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比] 7月
≪2011年8月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
76円台半ばでのレンジ取引となったが、参加者は史上最安値水準ということもあり
「ブル」を維持。米国の経済指標の悪化を受けて、NYダウが大幅下落したことから、
投資家の不安心理を示すVIX指数(恐怖指数)が43.71となるなど売られ過ぎ感も出
ており、ドルを買い戻す展開になるか注目したい。だが、買い材料としては弱い感
が否めないため、上値は限定的になろう。
ポンド円「ブル」
弱い米経済指標を受けてNYダウが大幅安になり売りが強まったものの、参加者の下
値での押し目買い意欲が強く「ブル」となった。前日の英国立統計局が発表した小
売売上高指数は0.2%と市場予想の0.3%を下回るなど、英経済成長の鈍化懸念が高ま
る結果となったことから、今後景気低迷が継続した場合、追加金融緩和策を打ち出
す可能性も想定されるため警戒感を高めておきたい。
豪ドル円「ブル」
NYダウの大幅下落を受けてリスク資産の圧縮目的の売りが観測されたものの、参加
者は高い金利水準を背景に「買い」を維持。しかし、中国人民銀行の銀行手形利回
りの上昇を背景に、市場では市中金利が引き上げられるのではないかとの見方が強
まっており、中国の経済成長の妨げとなる可能性が高いことから、貿易関係で深い
つながりのある豪州にとって懸念材料になるかもしれない。
ユーロ円は序盤、欧米の景気先行き懸念などから日経平均が軟調に推移すると、リスク回避の動きが先行し110.118円まで緩やかに軟化した。欧州市場に入ると、欧州中央銀行(ECB)によるイタリア、スペインの国債購入が観測されたことから、ユーロ買いを誘い110.716円まで上昇。しかしその後、欧州株式やGLOBEXのNYダウ先物が下げ幅を拡大したほか、ユーロ圏建設支出が前年同月比で-11.3%と前回の0.0%から大幅に悪化したことに嫌気し109.90円付近まで反落となった。NY市場に入っても、弱い米経済指標の発表を受けて、NYダウが500ドル超下落するなどリスク回避の動きが強まると109.249円まで下げ幅を拡大した。ただ引けにかけて、短期筋からショートカバーが観測され109.752円まで戻し取引を終えたが、前日比-0.733円で3営業日続落となった。
今日の展開
ドル円は、米国の景気減速懸念を背景にドル売りが進んだものの、本邦による介入警戒感も根強く膠着状態を保っている。しかし、9営業日続落から昨日ようやく僅か前日比+0.001円で取引を終えたものの、上値は徐々に重くなっているため、いつ為替介入が起きてもおかしくない危険水域に入ったかもしれない。しかし、管首相の辞任が決定し後任選びで民主党内のごたつきに乗じて、事務的な理由によって介入が出来ない等の思惑から投機的な売り仕掛けとなる可能性も否定できないため十分に警戒しておきたい。
本日は、主な米経済指標が控えていないことから、株価動向に伴うリスク許容度の変化に注目となろうか。ただ、直近のドル円の値動きを考慮すると、株安などでリスク回避から下押しとなっても、ドル買いと円買いに挟まれる格好となり狭いレンジ取引で終始していることから、RSIやストキャスティクスを頼りに取引を検討するのもいいかもしれない。
ユーロは、欧州各国を取り巻く財政問題が一服していることから、欧米株式の株価動向によって左右される展開となっている。そのため、短期的には欧米株式の株価動向に注目して取引をすすめてみたい。しかし、根本的には欧州の財政問題が解決していないため、リスク回避が強まる局面では、下げ足が速まることが想定されるため注意しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 75.50-77.50
ユーロ・円 108.00-111.00
ポンド・円 125.00-128.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比] 6月
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比] 7月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比] 7月
≪2011年8月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
76円台半ばでのレンジ取引となったが、参加者は史上最安値水準ということもあり
「ブル」を維持。米国の経済指標の悪化を受けて、NYダウが大幅下落したことから、
投資家の不安心理を示すVIX指数(恐怖指数)が43.71となるなど売られ過ぎ感も出
ており、ドルを買い戻す展開になるか注目したい。だが、買い材料としては弱い感
が否めないため、上値は限定的になろう。
ポンド円「ブル」
弱い米経済指標を受けてNYダウが大幅安になり売りが強まったものの、参加者の下
値での押し目買い意欲が強く「ブル」となった。前日の英国立統計局が発表した小
売売上高指数は0.2%と市場予想の0.3%を下回るなど、英経済成長の鈍化懸念が高ま
る結果となったことから、今後景気低迷が継続した場合、追加金融緩和策を打ち出
す可能性も想定されるため警戒感を高めておきたい。
豪ドル円「ブル」
NYダウの大幅下落を受けてリスク資産の圧縮目的の売りが観測されたものの、参加
者は高い金利水準を背景に「買い」を維持。しかし、中国人民銀行の銀行手形利回
りの上昇を背景に、市場では市中金利が引き上げられるのではないかとの見方が強
まっており、中国の経済成長の妨げとなる可能性が高いことから、貿易関係で深い
つながりのある豪州にとって懸念材料になるかもしれない。