ドル円方向感見えず!本日はBOEの声明次第か!?
昨日のドル円は、連休明けとなる中国株式市場が金利引き上げにも関わらず底堅い動きとなったため東京時間は手掛かり材料に欠け小動きとなった。欧州時間に入ると格付け機関ムーディーズが「日本経済はおそらく回復に向かっているが財政は非常に難しい状況にある」「日本の債務縮小に向けた財政対応の欠如が、格付けへの圧力となる」「市場が納得するような財政赤字削減の取り組み示せば、格付けの支援となる」との見解を示した。見通し発表前は格下げを発表するとの憶測から円を売る動きも見られたが、82.70円より上には国内輸出企業からの売りが観測されており上値は抑えられた。注目されていたバーナンキFRB議長の議会証言では失業率の低下を評価しつつも、「正常化には数年かかる」と慎重な見方を示した。一部では先週の米雇用統計の好結果を受けて強気な発言を期待していた向きもあり、発言を受けてわずかにドルが売られたものの影響は限定的となった。その後、格付け機関スタンダード・アンド・プアーズが米国のニュージャージー州の格付けを「AA」から「AA-」に引き下げたと発表したことで米財政への懸念が高まったほか、底堅い米10年債入札を受けて米長期金利が急低下するとドル売りの動きが優勢となり82.203円まで下落した。上下に値が振れたとはいえ40銭強の狭いレンジ内での動きとなっており、明確な方向感は見えないまま82.361円で取引を終えた。
ユーロ円は、連日のユーロ圏高官によるタカ派発言によって上向きの流れとなっており、1日を通してじり高の展開となった。欧州関係者の話として、「ウェーバー独連銀総裁はトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任候補者にならない見込み」との一部報道が欧州時間に伝わり、タカ派とされるウェーバー総裁が後任候補から外れることでECBの利上げが遠のくとの見方からユーロを売る動きもあったが、ドイツ連銀がウェーバー総裁の噂を否定したため、すぐに持ち直した。終わってみれば4連騰となり、勢いを維持したまま113.056円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、バーナンキFRB議長の議会証言でトレンドを発生させる程の材料を見出せなかったため、東京・欧州時間は方向感の無い動きが予想される。なお、米国時間には、新規失業保険申請件数を皮切りに卸売在庫・月次財政収支の発表、米30年債入札が予定されている。昨日のバーナンキFRB議長の発言にもあるように、雇用環境の正常化には長い年月を要すると考えられるが、足元の失業者数の減少は市場のセンチメントを改善させるため、予想を上回る改善となった場合は値を伸ばす展開となるかもしれない。また、最近は米国債入札の結果を受けた債券利回りの上下動が、そのままドルの動きに表れる傾向にあることから入札結果にも警戒が必要となるだろう。
ポンド円は、早期利上げ期待から堅調推移となっているが133円のレジスタンスが強く上抜け出来ない状況が続いている。本日はBOE政策金利&声明、資産購入枠の発表が予定されており結果を受けて相場が動きだす可能性を秘めている。政策利、資産購入枠については据え置き予想となっているが、早期利上げ期待が高まっている現状においては声明の内容、利上げ票を投じる委員が増加するかどうかがポイントとなりそうだ。英国ではCPI(消費者物価指数)の上昇が継続し、インフレターゲットの上限2%を上回る状態が続いている。商品価格の上昇に加え、1月の付加価値税引き上げやそれに伴う便乗値上げによって上昇圧力が掛かっているため、BOEがインフレに抑制に向けた姿勢を具体的にどのように示すか注目される。声明が早期利上げを連想させる内容、若しくは利上げ票を投じる委員が増加した場合、11月19日高値134.206円を目標に上値を伸ばす展開も想定しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 81.60-83.00
ユーロ・円 112.00-114.00
ポンド・円 131.60-134.50
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 機械受注[前月比]
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
09:30 AUD 新規雇用者数
09:30 AUD 失業率
15:45 CHF スイスSECO消費者信頼感指数
16:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比]
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比]
18:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)月報
18:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比]
18:30 GBP 製造業生産指数[前月比]
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比]
22:30 USD 新規失業保険申請件数
00:00 USD 卸売在庫[前月比]
04:00 USD 月次財政収支
≪2011年2月9日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
1日の中では上下に値が振れているようにも見えるが、終値ベースでの値位置に変化は無
く、スタンスも「ブル」継続となっている。小さな材料は出てくるものの、流れを決定づ
ける程の内容ではないため日足ベースではヒゲで終わっている。本日は米国時間に複数の
イベントを控えており、昨日同様トレンド発生まではいかないまでも短期の相場変動には
期待出来よう。
ユーロ円「ベア」
タカ派的なユーロ圏要人発言を背景とした早期利上げ期待によって4連騰となり、高値警戒
感から「ベア」は継続している。しかし、2月2日直近高値112.915円を上抜け以降も流れに
変化はないため新たな悪材料が出てこなければ1月27日高値114.006円を目標に上昇を継続
するかもしれない。
ポンド円「ベア」
値位置はあまり変わっていないが「ベア」に転換した。132.50円近辺がスタンスの切り替
わる節目のように感じられるが、いずれにせよ現在の水準は気迷いを生む値段帯のようだ。
インフレを背景とした早期利上げ期待が上昇要因となっており、本日のイベントによって
BOEのスタンスが明確になるため注目されている。市場がタカ派的な内容を期待しているこ
とから、期待を裏切る結果となった場合は大幅調整となるかもしれない。結果を受けて下
落した場合は、2月4日安値130.84円を目標に値を崩す展開を想定しておきたい。
ユーロ円は、連日のユーロ圏高官によるタカ派発言によって上向きの流れとなっており、1日を通してじり高の展開となった。欧州関係者の話として、「ウェーバー独連銀総裁はトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任候補者にならない見込み」との一部報道が欧州時間に伝わり、タカ派とされるウェーバー総裁が後任候補から外れることでECBの利上げが遠のくとの見方からユーロを売る動きもあったが、ドイツ連銀がウェーバー総裁の噂を否定したため、すぐに持ち直した。終わってみれば4連騰となり、勢いを維持したまま113.056円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、バーナンキFRB議長の議会証言でトレンドを発生させる程の材料を見出せなかったため、東京・欧州時間は方向感の無い動きが予想される。なお、米国時間には、新規失業保険申請件数を皮切りに卸売在庫・月次財政収支の発表、米30年債入札が予定されている。昨日のバーナンキFRB議長の発言にもあるように、雇用環境の正常化には長い年月を要すると考えられるが、足元の失業者数の減少は市場のセンチメントを改善させるため、予想を上回る改善となった場合は値を伸ばす展開となるかもしれない。また、最近は米国債入札の結果を受けた債券利回りの上下動が、そのままドルの動きに表れる傾向にあることから入札結果にも警戒が必要となるだろう。
ポンド円は、早期利上げ期待から堅調推移となっているが133円のレジスタンスが強く上抜け出来ない状況が続いている。本日はBOE政策金利&声明、資産購入枠の発表が予定されており結果を受けて相場が動きだす可能性を秘めている。政策利、資産購入枠については据え置き予想となっているが、早期利上げ期待が高まっている現状においては声明の内容、利上げ票を投じる委員が増加するかどうかがポイントとなりそうだ。英国ではCPI(消費者物価指数)の上昇が継続し、インフレターゲットの上限2%を上回る状態が続いている。商品価格の上昇に加え、1月の付加価値税引き上げやそれに伴う便乗値上げによって上昇圧力が掛かっているため、BOEがインフレに抑制に向けた姿勢を具体的にどのように示すか注目される。声明が早期利上げを連想させる内容、若しくは利上げ票を投じる委員が増加した場合、11月19日高値134.206円を目標に上値を伸ばす展開も想定しておきたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 81.60-83.00
ユーロ・円 112.00-114.00
ポンド・円 131.60-134.50
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 機械受注[前月比]
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
09:30 AUD 新規雇用者数
09:30 AUD 失業率
15:45 CHF スイスSECO消費者信頼感指数
16:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比]
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比]
18:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)月報
18:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比]
18:30 GBP 製造業生産指数[前月比]
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比]
22:30 USD 新規失業保険申請件数
00:00 USD 卸売在庫[前月比]
04:00 USD 月次財政収支
≪2011年2月9日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
1日の中では上下に値が振れているようにも見えるが、終値ベースでの値位置に変化は無
く、スタンスも「ブル」継続となっている。小さな材料は出てくるものの、流れを決定づ
ける程の内容ではないため日足ベースではヒゲで終わっている。本日は米国時間に複数の
イベントを控えており、昨日同様トレンド発生まではいかないまでも短期の相場変動には
期待出来よう。
ユーロ円「ベア」
タカ派的なユーロ圏要人発言を背景とした早期利上げ期待によって4連騰となり、高値警戒
感から「ベア」は継続している。しかし、2月2日直近高値112.915円を上抜け以降も流れに
変化はないため新たな悪材料が出てこなければ1月27日高値114.006円を目標に上昇を継続
するかもしれない。
ポンド円「ベア」
値位置はあまり変わっていないが「ベア」に転換した。132.50円近辺がスタンスの切り替
わる節目のように感じられるが、いずれにせよ現在の水準は気迷いを生む値段帯のようだ。
インフレを背景とした早期利上げ期待が上昇要因となっており、本日のイベントによって
BOEのスタンスが明確になるため注目されている。市場がタカ派的な内容を期待しているこ
とから、期待を裏切る結果となった場合は大幅調整となるかもしれない。結果を受けて下
落した場合は、2月4日安値130.84円を目標に値を崩す展開を想定しておきたい。