米雇用環境は緩やかながらも改善を確認!上昇トレンド継続なるか!?
金曜日のドル円は、米国時間に控えた米公式雇用統計を睨み東京時間は新規の持ち高形成は手控えられ、終始揉み合いとなった。その後、欧州時間に入ると5日に発表されたADP雇用統計の好結果による雇用統計への期待感からじりじりと上昇する展開に。指標発表直前には83.675円まで値を伸ばしたが、注目の雇用統計は非農業部門雇用者数変化が(予想:15万人、結果:10.3万人)と予想を下回ったため発表直後は急速に値を崩した。しかし、前月分が3.9万人から7.1万人へと上方修正されたことに加え、失業率が(予想:9.7%、結果:9.4%)と予想を上回るなど強弱入り混じる内容となったため83.437円まで値を戻す場面もあったが、期待が大きかっただけに上昇一服後は再度下値模索の展開となり82.855円まで下値を拡大した。強弱入り混じる雇用統計だったため上下に値が振れる展開となったが、日足ベースでの下落幅は25銭程度にとどまり83.076円で取引を終えた。
ユーロ円は、新規材料に乏しく東京時間は小動きとなったが、欧州時間に発表された独小売売上高指数が【前月比(予想:1.0%、結果-2.4%)】と予想を大きく下回ったことや、ポルトガル・スペインとドイツの10年物国債の利回りスプレッドが拡大し、ユーロ圏の財政問題を圧迫材料にじりじりと値を削る展開に。注目されていた米雇用統計に市場は売りで反応したためドル円の下落に連れ安となり106.941円まで下値を拡大、その後の反発幅は小さく再度下値をうかがう展開となり107.298円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は先週末、83円台を維持したままクローズし底堅さが確認されていることから堅調な推移が予想される。7日金曜日の動きに目を向けると、米国株価は前日までに大きく上昇していた反動から一時前日比100ドル近くの下落を記録したものの、終値ベースでは20ドル強マイナスまで下落幅を縮小、雇用統計は強弱入り混じる結果だったとはいえ、非農業部門雇用者数変化が10万人を超えていることから米雇用環境の緩やかな改善が確認されており、米景気先行き期待感からドルは買われやすい地合いとなるかもしれない。一方、今週の発表される経済指標の中で、米経済の状況を確認するうえでは12日発表のベージュブックが最大の注目材料と考えられるが、14日には小売売上高・消費者物価指数といった比較的注目度の高い指標を控えており、指標の結果を受けたセンチメントの変化には注意を払いたい。また、直近は米債券利回りの影響を受けて変動するケースが見受けられるため、11日の3年債・12日の10年債・13日の30年債入札にも警戒が必要となろう。上昇した場合の上値目標は12月15日直近高値84.505円と考えられるが、年明け一週間で既に2円上昇していることから上値追いには注意が必要か。
ユーロ円は、英デイリーテレグラフ紙が「欧州委員会はユーロ圏の銀行破綻の費用負担を優先債券保有者まで拡大させる計画を推進する」と報じる等、悪材料が相次いでいる。欧州財政問題の根は深く、今後も悪材料が続出する可能性も否定できないため、弱含みの展開が予想される。テクニカルでは11月22日高値を起点に下降トレンドを形成する中、日足ベースで12月30日直近安値を完全に下抜けているため、ポジティブサプライズが無い限りは9月8日安値105.791円を目標に下げ足を早める展開も想定しておきたい。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 81.00-85.00
ユーロ・円 105.80-110.50
ポンド・円 125.50-133.00
【今週の主な経済指標】
10日
06:45 NZD 貿易収支
09:30 AUD 小売売上高
16:45 FRF 鉱工業生産指数
17:15 CHF 実質小売売上高
22:30 CAD 住宅建設許可件数
11日
06:45 NZD 住宅建設許可件数
08:50 JPY 外貨準備高
09:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
09:01 GBP 英小売連合(BRC)小売売上高調査
09:30 AUD 貿易収支
14:00 JPY 景気一致指数
22:15 CAD 住宅着工件数
12日
00:00 USD 卸売在庫
08:50 JPY 国際収支・経常収支
08:50 JPY マネーストックM2
09:30 AUD 住宅ローン件数
16:45 FRF 経常収支
16:45 FRF 財政収支
18:30 GBP 貿易収支
19:00 EUR 鉱工業生産
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数
22:30 USD 輸出物価指数
22:30 CAD 新築住宅価格指数
13日
04:00 USD 月次財政収支
04:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
08:50 JPY 機械受注
09:30 AUD 失業率
09:30 AUD 新規雇用者数
15:30 FRF 消費者物価指数
18:30 GBP 製造業生産指数
18:30 GBP 鉱工業生産指数
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:30 USD 貿易収支
22:30 USD 卸売物価指数
22:30 USD 新規失業保険申請件数
22:30 CAD 貿易収支
14日
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
08:50 JPY 国内企業物価指数
16:00 DEM 消費者物価指数
17:15 CHF 生産者輸入価格
18:30 GBP 卸売物価指数
19:00 EUR 貿易収支
19:00 EUR 消費者物価指数
19:00 EUR 貿易収支
22:30 USD 小売売上高
22:30 USD 消費者物価指数
23:15 USD 鉱工業生産
23:15 USD 設備稼働率
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値
00:00 USD 企業在庫
≪2011年1月70日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
雇用統計が予想を下回る結果だったにも関わらず、大きく値崩れすることはなく、参
加者のスタンスは「ブル」継続となった。指標発表前は期待が大きく膨らんでいたた
め、予想を下回った場合は急落する恐れがあるとの見方もあったが、結果的には底堅
さを確認することになった。そのため、雇用環境に続き他のセクターでも改善が確認
出来れば更なる上昇もあるかもしれない。
ポンド円は「ブル」
7日は下落して終わった対円通貨が多い中、上昇して終わる地合いの強さがうかがえ、
更なる上昇期待から「ブル」は継続している。13日はBOE金利発表をはじめ、資産購
入枠や声明の内容によって今後の方向性が見いだせる可能性があるため注意が必要と
なろう。このまま上向きの流れが継続した場合、12月初旬のレジスタンスとなった13
3円を目標に値を伸ばすかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
83円台の売り圧力は強く上値が限られる展開が続いているが、大きな値崩れも起こし
ていないことから、「ブル」は継続している。洪水による被害が豪経済に悪影響を及
ぼしていることや、資源価格の下落が直近の弱材料となっているが、悪材料があって
も底堅い値動きとなっていることから、資源価格が再度上昇局面に入った場合、連れ
て上値を試す展開も想定しておきたい。
ユーロ円は、新規材料に乏しく東京時間は小動きとなったが、欧州時間に発表された独小売売上高指数が【前月比(予想:1.0%、結果-2.4%)】と予想を大きく下回ったことや、ポルトガル・スペインとドイツの10年物国債の利回りスプレッドが拡大し、ユーロ圏の財政問題を圧迫材料にじりじりと値を削る展開に。注目されていた米雇用統計に市場は売りで反応したためドル円の下落に連れ安となり106.941円まで下値を拡大、その後の反発幅は小さく再度下値をうかがう展開となり107.298円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は先週末、83円台を維持したままクローズし底堅さが確認されていることから堅調な推移が予想される。7日金曜日の動きに目を向けると、米国株価は前日までに大きく上昇していた反動から一時前日比100ドル近くの下落を記録したものの、終値ベースでは20ドル強マイナスまで下落幅を縮小、雇用統計は強弱入り混じる結果だったとはいえ、非農業部門雇用者数変化が10万人を超えていることから米雇用環境の緩やかな改善が確認されており、米景気先行き期待感からドルは買われやすい地合いとなるかもしれない。一方、今週の発表される経済指標の中で、米経済の状況を確認するうえでは12日発表のベージュブックが最大の注目材料と考えられるが、14日には小売売上高・消費者物価指数といった比較的注目度の高い指標を控えており、指標の結果を受けたセンチメントの変化には注意を払いたい。また、直近は米債券利回りの影響を受けて変動するケースが見受けられるため、11日の3年債・12日の10年債・13日の30年債入札にも警戒が必要となろう。上昇した場合の上値目標は12月15日直近高値84.505円と考えられるが、年明け一週間で既に2円上昇していることから上値追いには注意が必要か。
ユーロ円は、英デイリーテレグラフ紙が「欧州委員会はユーロ圏の銀行破綻の費用負担を優先債券保有者まで拡大させる計画を推進する」と報じる等、悪材料が相次いでいる。欧州財政問題の根は深く、今後も悪材料が続出する可能性も否定できないため、弱含みの展開が予想される。テクニカルでは11月22日高値を起点に下降トレンドを形成する中、日足ベースで12月30日直近安値を完全に下抜けているため、ポジティブサプライズが無い限りは9月8日安値105.791円を目標に下げ足を早める展開も想定しておきたい。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 81.00-85.00
ユーロ・円 105.80-110.50
ポンド・円 125.50-133.00
【今週の主な経済指標】
10日
06:45 NZD 貿易収支
09:30 AUD 小売売上高
16:45 FRF 鉱工業生産指数
17:15 CHF 実質小売売上高
22:30 CAD 住宅建設許可件数
11日
06:45 NZD 住宅建設許可件数
08:50 JPY 外貨準備高
09:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
09:01 GBP 英小売連合(BRC)小売売上高調査
09:30 AUD 貿易収支
14:00 JPY 景気一致指数
22:15 CAD 住宅着工件数
12日
00:00 USD 卸売在庫
08:50 JPY 国際収支・経常収支
08:50 JPY マネーストックM2
09:30 AUD 住宅ローン件数
16:45 FRF 経常収支
16:45 FRF 財政収支
18:30 GBP 貿易収支
19:00 EUR 鉱工業生産
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数
22:30 USD 輸出物価指数
22:30 CAD 新築住宅価格指数
13日
04:00 USD 月次財政収支
04:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
08:50 JPY 機械受注
09:30 AUD 失業率
09:30 AUD 新規雇用者数
15:30 FRF 消費者物価指数
18:30 GBP 製造業生産指数
18:30 GBP 鉱工業生産指数
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:30 USD 貿易収支
22:30 USD 卸売物価指数
22:30 USD 新規失業保険申請件数
22:30 CAD 貿易収支
14日
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
08:50 JPY 国内企業物価指数
16:00 DEM 消費者物価指数
17:15 CHF 生産者輸入価格
18:30 GBP 卸売物価指数
19:00 EUR 貿易収支
19:00 EUR 消費者物価指数
19:00 EUR 貿易収支
22:30 USD 小売売上高
22:30 USD 消費者物価指数
23:15 USD 鉱工業生産
23:15 USD 設備稼働率
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値
00:00 USD 企業在庫
≪2011年1月70日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
雇用統計が予想を下回る結果だったにも関わらず、大きく値崩れすることはなく、参
加者のスタンスは「ブル」継続となった。指標発表前は期待が大きく膨らんでいたた
め、予想を下回った場合は急落する恐れがあるとの見方もあったが、結果的には底堅
さを確認することになった。そのため、雇用環境に続き他のセクターでも改善が確認
出来れば更なる上昇もあるかもしれない。
ポンド円は「ブル」
7日は下落して終わった対円通貨が多い中、上昇して終わる地合いの強さがうかがえ、
更なる上昇期待から「ブル」は継続している。13日はBOE金利発表をはじめ、資産購
入枠や声明の内容によって今後の方向性が見いだせる可能性があるため注意が必要と
なろう。このまま上向きの流れが継続した場合、12月初旬のレジスタンスとなった13
3円を目標に値を伸ばすかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
83円台の売り圧力は強く上値が限られる展開が続いているが、大きな値崩れも起こし
ていないことから、「ブル」は継続している。洪水による被害が豪経済に悪影響を及
ぼしていることや、資源価格の下落が直近の弱材料となっているが、悪材料があって
も底堅い値動きとなっていることから、資源価格が再度上昇局面に入った場合、連れ
て上値を試す展開も想定しておきたい。