クリスマス連休を控えポジション調整の動きが中心か!?
昨日のドル円は、東京市場が祝日により休場で薄商いの中、上海株式が軟調に推移していることなどを手掛かりに円買い優勢の展開となり一時83.10円まで下落。新規材料に乏しい中、ドル円は83円前半で小幅な値動きとなっていたが、欧州勢が参入後すぐに一段の円買いが散見され一時82.859円まで下落した。その後、対スイスフランでのドル買いが強まったことから対円でもドルが買い戻された。また、米10年物国債利回りが上昇していることもドル買いの支援材料となり、ドル円は83.40付近まで上昇。しかし、11月米個人消費支出等の弱い内容等を受けた戻り売り意欲も強く、再び83円付近まで反落した。引けにかけて、NYダウも冴えない推移となったことからドル円は徐々に値を崩す展開となり82.959円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、NY市場の堅調な流れを引き継ぎ小幅に上昇していたものの、上海株式が下値を探る展開になると円買いが強まり108.90付近まで下落。欧州勢参加後には一段のユーロ売りが進み108.61円まで続落した。その後、アイルランド政府が「アライド・アイリッシュ銀行に37億ユーロ資本注入を実施する見通し」との認識を示したことから、ユーロを買い戻す場面がみられ、ユーロ円は一時109.14円付近まで上昇。しかし、格付け会社ムーディーズがポルトガルの25の資産担保証券と住宅ローン担保証券の格付けについて引き下げ方向で見直すとの報道が伝わると一転して強いユーロ売りとなり、108.453円まで下落した。市場参加者が少なく薄商いの影響により荒い値動きが続く中、再び108.90円付近まで急激に上昇した後、ポルトガルの長期発行体デフォルト格付けが引き下げられ、見通しが「ネガティブ」とされたことから108.60円付近まで反落。その後は小幅な値動きとなり、108.796円で取引を終えた。
本日の展開
本日は米取引所がクリスマス振り替え休日で休場、欧州もクリスマス・イヴで動意薄の展開が想定されるなか、年末に向けたポジション整理が中心となりそうだ。ドル円も、好調な米国経済指標や大型減税による景気浮揚期待を背景にロングを抱えていた参加者の手じまい売りが優勢の展開が予想される。また、テクニカル面でも先週よりサポートされていた一目均衡雲上限が位置する83.10円付近を下回った事に加え、5日・25日移動平均線がデッドクロスを形成したことで地合いが悪化しているだけに、本日も軟調推移が続く可能性が高そうだ。 ただ、23日のNY債券市場では米経済指標は予想ほどは強くなかったものの、概ね景気回復傾向を示したことから、利回りは上昇している。また、米財務省が来週の米国債入札要領を発表したが、2年,5年,7年債で計990億ドルの入札になることから、入札に絡んだ債券売り(利回りは上昇)も考えられよう。ポジション調整や、テクニカル的な地合いの悪化で短期的に売り込まれる可能性はあるものの、米長期金利は上向きを維持しており、今後の判断はクリスマス明けの動きを待ちたいところではある。
ユーロ円は米格付け会社フィッチがポルトガル・ハンガリー等の国債格付を引き下げる等、引き続き不透明感の強い状況が続いていることから、クリスマスを前に駆け込み的な見切り売りが強まるリスクに警戒を怠らないよう対応したい。また、昨日は108.453円と11月30日の安値108.342円に迫る場面もあり、その後も目立ったショートカバー確認できず、地合いの弱さは否めないだろう。短期的には上記した11月30日安値108.342円を巡る攻防に注目が集まりそうだが、仮に同水準を下抜けると年初来安値である 105.424円辺りまで下値余地が広がることになるため、注意が必要だろう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-83.80
ユーロ・円 108.80-110.50
ポンド・円 127.80-130.00
【今日の主な経済指標】
予定なし
≪2010年12月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
本格的なクリスマス休暇に入り、取引参加者の減少から市場が閑散としている中、
ストップロスの誘発がドル円を押し下げる要因となった。だが、米株式市場が堅
調に推移しているほか、米長期金利も小幅ながら上昇しており、参加者は下値は
限定的との見方から「ブル」を堅持。本日は、欧米時間に大きな経済指標が見当
たらないものの、昨日は突発的な大口フローにより急激な値動きも散見されたこ
とから荒れる展開も想定して対応したい。
ポンド円は「ブル」
ポンド円は5日続落。下げ止まらなかったものの、安値圏では押し目買い意欲が
強く「ブル」優勢。英国はファンダメンタルの弱さに加え、欧州のソブリンリス
クが英国にも飛び火するとの懸念が下降トレンドを形成しているとの見方もある。
昨日も、ハンガリーやポルトガルが格付けを引き下げられたうえ、英住宅ローン
承認件数が29,991件と3万件の大台を割れて2009年3月以来の低水準となった。ま
た、英住宅市場は強い寒波の襲来で年初の住宅建設はさらに滞ることが予想され
ており、一段と落ち込むかもしれない。英国の政情不安も懸念材料としてあがっ
ており、短期的には下値を探る展開となりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
ドルや欧州通貨が大きく続落している中、資源国通貨の豪ドルは比較的に小幅に
値を崩すだけとなっていることから、参加者も依然として「ブル」を維持。欧州
のソブリンリスクを嫌気した資産が豪ドル買いを支えているとの見方もあり、年
内は大きな動きはないものとみる。本日も株式市場や商品相場の動向を伺う展開
となるが、対ドルでは11月11日以来のパリティ(等価)となっており、パリティ以
上では参加者の割高感や高値警戒感も高く注意が必要となろう。
ユーロ円は序盤、NY市場の堅調な流れを引き継ぎ小幅に上昇していたものの、上海株式が下値を探る展開になると円買いが強まり108.90付近まで下落。欧州勢参加後には一段のユーロ売りが進み108.61円まで続落した。その後、アイルランド政府が「アライド・アイリッシュ銀行に37億ユーロ資本注入を実施する見通し」との認識を示したことから、ユーロを買い戻す場面がみられ、ユーロ円は一時109.14円付近まで上昇。しかし、格付け会社ムーディーズがポルトガルの25の資産担保証券と住宅ローン担保証券の格付けについて引き下げ方向で見直すとの報道が伝わると一転して強いユーロ売りとなり、108.453円まで下落した。市場参加者が少なく薄商いの影響により荒い値動きが続く中、再び108.90円付近まで急激に上昇した後、ポルトガルの長期発行体デフォルト格付けが引き下げられ、見通しが「ネガティブ」とされたことから108.60円付近まで反落。その後は小幅な値動きとなり、108.796円で取引を終えた。
本日の展開
本日は米取引所がクリスマス振り替え休日で休場、欧州もクリスマス・イヴで動意薄の展開が想定されるなか、年末に向けたポジション整理が中心となりそうだ。ドル円も、好調な米国経済指標や大型減税による景気浮揚期待を背景にロングを抱えていた参加者の手じまい売りが優勢の展開が予想される。また、テクニカル面でも先週よりサポートされていた一目均衡雲上限が位置する83.10円付近を下回った事に加え、5日・25日移動平均線がデッドクロスを形成したことで地合いが悪化しているだけに、本日も軟調推移が続く可能性が高そうだ。 ただ、23日のNY債券市場では米経済指標は予想ほどは強くなかったものの、概ね景気回復傾向を示したことから、利回りは上昇している。また、米財務省が来週の米国債入札要領を発表したが、2年,5年,7年債で計990億ドルの入札になることから、入札に絡んだ債券売り(利回りは上昇)も考えられよう。ポジション調整や、テクニカル的な地合いの悪化で短期的に売り込まれる可能性はあるものの、米長期金利は上向きを維持しており、今後の判断はクリスマス明けの動きを待ちたいところではある。
ユーロ円は米格付け会社フィッチがポルトガル・ハンガリー等の国債格付を引き下げる等、引き続き不透明感の強い状況が続いていることから、クリスマスを前に駆け込み的な見切り売りが強まるリスクに警戒を怠らないよう対応したい。また、昨日は108.453円と11月30日の安値108.342円に迫る場面もあり、その後も目立ったショートカバー確認できず、地合いの弱さは否めないだろう。短期的には上記した11月30日安値108.342円を巡る攻防に注目が集まりそうだが、仮に同水準を下抜けると年初来安値である 105.424円辺りまで下値余地が広がることになるため、注意が必要だろう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-83.80
ユーロ・円 108.80-110.50
ポンド・円 127.80-130.00
【今日の主な経済指標】
予定なし
≪2010年12月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
本格的なクリスマス休暇に入り、取引参加者の減少から市場が閑散としている中、
ストップロスの誘発がドル円を押し下げる要因となった。だが、米株式市場が堅
調に推移しているほか、米長期金利も小幅ながら上昇しており、参加者は下値は
限定的との見方から「ブル」を堅持。本日は、欧米時間に大きな経済指標が見当
たらないものの、昨日は突発的な大口フローにより急激な値動きも散見されたこ
とから荒れる展開も想定して対応したい。
ポンド円は「ブル」
ポンド円は5日続落。下げ止まらなかったものの、安値圏では押し目買い意欲が
強く「ブル」優勢。英国はファンダメンタルの弱さに加え、欧州のソブリンリス
クが英国にも飛び火するとの懸念が下降トレンドを形成しているとの見方もある。
昨日も、ハンガリーやポルトガルが格付けを引き下げられたうえ、英住宅ローン
承認件数が29,991件と3万件の大台を割れて2009年3月以来の低水準となった。ま
た、英住宅市場は強い寒波の襲来で年初の住宅建設はさらに滞ることが予想され
ており、一段と落ち込むかもしれない。英国の政情不安も懸念材料としてあがっ
ており、短期的には下値を探る展開となりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
ドルや欧州通貨が大きく続落している中、資源国通貨の豪ドルは比較的に小幅に
値を崩すだけとなっていることから、参加者も依然として「ブル」を維持。欧州
のソブリンリスクを嫌気した資産が豪ドル買いを支えているとの見方もあり、年
内は大きな動きはないものとみる。本日も株式市場や商品相場の動向を伺う展開
となるが、対ドルでは11月11日以来のパリティ(等価)となっており、パリティ以
上では参加者の割高感や高値警戒感も高く注意が必要となろう。