今週は注目イベント目白押し!イベント消化毎に荒い値動きとなるか!?
金曜日のドル円は、米当局が市場関係者に対して追加緩和の規模や期間への見方について聞き取り調査を実施したとの報道を背景に、大規模な緩和策になるとの思惑が漂う中、日経平均株価・中国株の下落を背景としたリスク回避の動きにより円買いが強まり、80.538円まで下落した。売り一服後は、米国時間の指標発表を前にポジション調整による買い戻しが入り81円手前まで値を戻した。注目されていた米第3四半期GDPは予想通りの結果[(前期比年率)予想:2.0%、結果:2.0%]となり反応は限定的、シカゴ購買部協会景気指数も(予想:58.0、結果:60.6)予想を上回ったが、直後に発表されたミシガン大学消費者態度指数が(予想:68.0、結果:67.7)予想を下回る等、強弱入り混じる結果となり、米長期金利の低下を背景としたドル売りが優勢となったことから下値を拡大、下降トレンドを継続したまま80.411円で取引を終えた。
ユーロ円は日本・中国株価の下落を背景としたリスク回避の円買いによって急落。東京時間の序盤に高値112.794円をマークした後は一本調子で値を崩す展開となり、欧州時間に発表された独小売売上高が予想[(前月比)予想:0.5%、結果:-2.3%]を大きく下回ると一段安となり111.521円まで下落した。その後、ポルトガルの財政赤字削減策(2011年予算)において、政府と野党の協議打ち切りが取りざたされ、成立への懸念が高まっていたが、ここにきて一転、成立したことが好感され反発、112.40円付近までの戻りを見せた。米国時間は狭いレンジで上下に値を振れながらも112円台を回復し112.104円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は米追加金融緩和を見据え下降トレンドを形成する中、3日にFOMC、5日には米雇用統計と注目度の高いイベントを控えている。米追加金融緩和を巡って、ゴールドマンサックスが「FRBは2兆ドルの資産を購入する可能性がある」との認識を示した他、米WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)が「数千億ドル規模の国債買い入れ計画を発表する公算」と報じる等、金融緩和の程度を巡って思惑が交錯する展開となっている。また、日本においては野田財務相が「必要な時に断固たる措置をとるとの姿勢は不変」と円高牽制発言を繰り返している。それぞれのイベントによって急落を招いた場合、政府・日銀が為替介入を行う口実となるため、悪材料が出た場合にはその後の当局の動きには警戒が必要となるだろう。ただし、これまでのように緩やかな下落となった場合、介入には踏み切りづらいため、1995年4月の歴史的安値79.70円を下抜けし、大きく安値を更新する可能性も否定できないだろう。
ユーロ円は、PIIGS諸国の利回りが上昇している他、先週末に発表された独小売売上高が前月比マイナスに落ち込む等、ユーロにとっての悪材料が出始めている。先週は対ドル価格の堅調な推移によって下値を支えられ、ユーロ独自の悪材料は目立っていないものの、緩やかながらも下降トレンドは継続している。目先は10月20日、29日に下げ止まった111.50円近辺がサポートラインとして意識されると考えられるが、対ドル価格が底抜けした場合、下に値が走る展開も想定される。下値試しとなった場合は一目均衡表週足転換線が位置する110.70円近辺が目標となるかもしれない。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 78.00-82.00
ユーロ・円 110.00-114.00
ポンド・円 125.00-133.00
【今日の主な経済指標】
1日
09:30 AUD 四半期住宅価格指数
10:30 JPY 毎月勤労統計調査-現金給与総額
17:30 CHF SVME購買部協会景気指数
18:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI)
21:30 USD 個人消費支出(PCE)
21:30 USD 個人所得
23:00 USD 建設支出
23:00 USD ISM製造業景況指数
2日
08:50 JPY マネタリーベース
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
12:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
17:15 CHF 実質小売売上高
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
3日
10:30 AUD 住宅建設許可件数
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
20:30 USD チャレンジャー人員削減数
21:15 USD ADP雇用統計
23:00 USD 製造業新規受注
23:00 USD ISM非製造業景況指数(総合)
4日
03:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
06:45 NZD 四半期失業率
09:30 AUD 小売売上高
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・速報値
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
23:00 CAD Ivey購買部協会指数
5日
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)
19:00 DEM 製造業新規受注
19:00 EUR 小売売上高
20:00 CAD 失業率
20:00 CAD 新規雇用者数
21:30 USD 失業率
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化
21:30 CAD 住宅建設許可件数
23:00 USD 住宅販売保留指数
6日
04:00 USD 消費者信用残高
≪2010年10月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
10月25日安値80.411円を下抜け歴史的安値を更新したことで割安感が増し
「ブル」の比率は90%超となった。先週は「米金融緩和が市場予想程大規模
にならないのでは?」との思惑から値を戻す動きも見られた。しかし、具
体的な政策内容は発表を待つ以外にないため、発表が近づくにつれ様子見
ムードが強まるかもしれない。
ポンド円は「ブル」
下降トレンドの上限近辺で燻っているものの、日足ベースでは2日連続で
下ヒゲとなり地合いの強さがうかがえ「ブル」は継続している。対ドル価
格が上昇トレンドを形成していることが下支え材料となっており、このま
ま対ドルでの上昇が続き、連れて堅調な動きとなれば下降トレンドの上値
レジスタンスをブレイクし新たなトレンドを形成する展開も想定しておく
必要があるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
リスク回避の円買いによって一時は10月20日安値を下抜ける場面もあった
が、週末クローズにかけて値を戻す等、押し目買い意欲が感じられ「ブル」
は継続している。しかし、一目均衡表日足基準線、転換線は共に下向きと
なり、週足はローソクの実体が雲を下抜けしているため、短期的には調整
が続くかもしれない。
ユーロ円は日本・中国株価の下落を背景としたリスク回避の円買いによって急落。東京時間の序盤に高値112.794円をマークした後は一本調子で値を崩す展開となり、欧州時間に発表された独小売売上高が予想[(前月比)予想:0.5%、結果:-2.3%]を大きく下回ると一段安となり111.521円まで下落した。その後、ポルトガルの財政赤字削減策(2011年予算)において、政府と野党の協議打ち切りが取りざたされ、成立への懸念が高まっていたが、ここにきて一転、成立したことが好感され反発、112.40円付近までの戻りを見せた。米国時間は狭いレンジで上下に値を振れながらも112円台を回復し112.104円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は米追加金融緩和を見据え下降トレンドを形成する中、3日にFOMC、5日には米雇用統計と注目度の高いイベントを控えている。米追加金融緩和を巡って、ゴールドマンサックスが「FRBは2兆ドルの資産を購入する可能性がある」との認識を示した他、米WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)が「数千億ドル規模の国債買い入れ計画を発表する公算」と報じる等、金融緩和の程度を巡って思惑が交錯する展開となっている。また、日本においては野田財務相が「必要な時に断固たる措置をとるとの姿勢は不変」と円高牽制発言を繰り返している。それぞれのイベントによって急落を招いた場合、政府・日銀が為替介入を行う口実となるため、悪材料が出た場合にはその後の当局の動きには警戒が必要となるだろう。ただし、これまでのように緩やかな下落となった場合、介入には踏み切りづらいため、1995年4月の歴史的安値79.70円を下抜けし、大きく安値を更新する可能性も否定できないだろう。
ユーロ円は、PIIGS諸国の利回りが上昇している他、先週末に発表された独小売売上高が前月比マイナスに落ち込む等、ユーロにとっての悪材料が出始めている。先週は対ドル価格の堅調な推移によって下値を支えられ、ユーロ独自の悪材料は目立っていないものの、緩やかながらも下降トレンドは継続している。目先は10月20日、29日に下げ止まった111.50円近辺がサポートラインとして意識されると考えられるが、対ドル価格が底抜けした場合、下に値が走る展開も想定される。下値試しとなった場合は一目均衡表週足転換線が位置する110.70円近辺が目標となるかもしれない。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 78.00-82.00
ユーロ・円 110.00-114.00
ポンド・円 125.00-133.00
【今日の主な経済指標】
1日
09:30 AUD 四半期住宅価格指数
10:30 JPY 毎月勤労統計調査-現金給与総額
17:30 CHF SVME購買部協会景気指数
18:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI)
21:30 USD 個人消費支出(PCE)
21:30 USD 個人所得
23:00 USD 建設支出
23:00 USD ISM製造業景況指数
2日
08:50 JPY マネタリーベース
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
12:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
17:15 CHF 実質小売売上高
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
3日
10:30 AUD 住宅建設許可件数
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
20:30 USD チャレンジャー人員削減数
21:15 USD ADP雇用統計
23:00 USD 製造業新規受注
23:00 USD ISM非製造業景況指数(総合)
4日
03:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
06:45 NZD 四半期失業率
09:30 AUD 小売売上高
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・速報値
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
23:00 CAD Ivey購買部協会指数
5日
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)
19:00 DEM 製造業新規受注
19:00 EUR 小売売上高
20:00 CAD 失業率
20:00 CAD 新規雇用者数
21:30 USD 失業率
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化
21:30 CAD 住宅建設許可件数
23:00 USD 住宅販売保留指数
6日
04:00 USD 消費者信用残高
≪2010年10月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
10月25日安値80.411円を下抜け歴史的安値を更新したことで割安感が増し
「ブル」の比率は90%超となった。先週は「米金融緩和が市場予想程大規模
にならないのでは?」との思惑から値を戻す動きも見られた。しかし、具
体的な政策内容は発表を待つ以外にないため、発表が近づくにつれ様子見
ムードが強まるかもしれない。
ポンド円は「ブル」
下降トレンドの上限近辺で燻っているものの、日足ベースでは2日連続で
下ヒゲとなり地合いの強さがうかがえ「ブル」は継続している。対ドル価
格が上昇トレンドを形成していることが下支え材料となっており、このま
ま対ドルでの上昇が続き、連れて堅調な動きとなれば下降トレンドの上値
レジスタンスをブレイクし新たなトレンドを形成する展開も想定しておく
必要があるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
リスク回避の円買いによって一時は10月20日安値を下抜ける場面もあった
が、週末クローズにかけて値を戻す等、押し目買い意欲が感じられ「ブル」
は継続している。しかし、一目均衡表日足基準線、転換線は共に下向きと
なり、週足はローソクの実体が雲を下抜けしているため、短期的には調整
が続くかもしれない。