前回介入レベルに接近!神経質な展開に!
昨日のドル円は、朝方発表された第3四半期の日銀短観にて大企業製造業先行きが-1と予想の+3を下回ったことが懸念材料となり円売りの場面も見られたものの、概ね市場予想内の結果に反応は限定された。その後も中間期末を控えた本邦輸出企業のドル売りや海外勢の手仕舞い売りに押されてじり安の展開になると、前日の米消費者信頼感指数の下振れやFRBが11月FOMCに向けて追加金融緩和策を準備しているとした有力シンクタンクのレポートを受けて、欧州市場にかけて83.50円付近まで下落する展開となった。しかし、NY市場に入り一部報道で「日銀が追加緩和を検討している」と伝えたことから円売りの流れとなり84円手前まで小反発したものの、影響は限定的となり83.702円で取引を終えた。
ユーロ円は日銀短観で製造業の先行き見通しの悪化を背景とした日銀の追加緩和期待を受けて、東京市場序盤に114.15円付近まで上昇したものの、日経平均が急速に上げ幅を縮小するにつれ、上値を削る展開となり113.50円付近まで反落した。欧州勢参加後はもみ合いが続き、動意は乏しかったものの、NY市場にかけてはFRBが米景気回復の促進目的で追加の金融緩和に動くとの思惑から対ドルで上昇につれたことやEUが発表した9月のユーロ圏景況感指数で、経済信頼感指数が市場予想を上回ったことが下支えとなり、引けにかけて堅調に推移し114.071円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和期待を背景としたドル売り圧力に加えて、来月8日に予定される米雇用統計への懸念が浮上するなど弱い米ファンダメンタルが浮き彫りとなっているため、上値の重い展開が続きそうだ。また、テクニカル的にも5日・25日間両移動平均線がデッドクロスを形成しており地合いは弱く、基本スタンスは戻り売りのスタンスが有効となろうか。しかし、主要通貨に対する米ドルの相対的な強さを示すドルインデックスが今年2月以来の低水準である78.61まで低下しているようにドルの割安感は強まっている。前回の介入ライン83.00円付近において底固さを見せるようであれば、短期的に売られ過ぎたドルを買い戻されることも考えられよう。上値目標値としては25日間移動平均線の差し掛かる84.50円付近を目安としておきたい。
ユーロはスペインの格下げ観測など欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の信用不安がくすぶっているものの、話題としてはやや新鮮味に欠け、仮に実際に格下げが発表されても悪材料出尽くしとなる可能性が高いだろう。対ドルでは米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和観測を背景としたドル売り圧力が高まっていることから、欧州通貨は相対的に買われやすい地合いであろうか。対円ではドル円に連れて上値の重い展開が予想されるものの、ドル円83円台割れでの本邦当局の介入も警戒されることから、連れ高となる可能性も高く、押し目では慎重に買い場を探してみたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.80-84.50
ユーロ・円 113.00-115.50
ポンド・円 131.50-135.00
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数
15:00 ZAR マネーサプライM3
15:00 GBP ネーションワイド住宅価格
15:45 FRF 卸売物価指数
16:55 DEM 失業率
18:00 EUR 消費者物価指数
18:30 ZAR 卸売物価指数
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
≪2010年9月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
東京市場終盤にかけて一時83.499円まで下落し、今月15日の政府・日銀による介入後の
安値を更新すると介入期待から参加者の約90%が「ブル」となった。2週間前の市場介
入時の価格にあと約1円に迫っており神経質な展開が予測されるが、政府・日銀による
介入意欲が剥落していることで年初来安値82.874円を睨みつつ、じりじりと安値を窺う
展開も考えられよう。
ポンド円は「ブル」
英中銀の追加量的緩和観測がくすぶるポンド自体の地合いは強いとはいえないが、割安
感から参加者は「強気」が継続している。しかし英国の景気・財政見通しは不透明で、
米追加金融緩和期待を背景としたドル全面安の流れの中でもポンドを積極的に買い難く、
欧州通貨内でもアンダーパフォームが鮮明となってきたと言えよう。
豪ドル円は「ブル」
ドル円の下落分を吸収しきれず一時81円を割れるまで弱含みとなると押し目を狙う参加
者が散見し「ブル」となった。好調な豪経済を背景に来月5日のRBA(豪準備銀)理事会
での政策金利の引き上げ期待の高まりや、金・原油など商品相場が上昇、米金融緩和観
測を受けた高金利通貨物色の動きが継続しており堅調な推移が続きそうだ。しかし、約
4ヶ月ぶりの高値圏で推移するなど高値警戒感が高まりつつあることや、今週に入り介
入意欲に確信がもてないとの見方もあることから深追いは禁物であろう。
ユーロ円は日銀短観で製造業の先行き見通しの悪化を背景とした日銀の追加緩和期待を受けて、東京市場序盤に114.15円付近まで上昇したものの、日経平均が急速に上げ幅を縮小するにつれ、上値を削る展開となり113.50円付近まで反落した。欧州勢参加後はもみ合いが続き、動意は乏しかったものの、NY市場にかけてはFRBが米景気回復の促進目的で追加の金融緩和に動くとの思惑から対ドルで上昇につれたことやEUが発表した9月のユーロ圏景況感指数で、経済信頼感指数が市場予想を上回ったことが下支えとなり、引けにかけて堅調に推移し114.071円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和期待を背景としたドル売り圧力に加えて、来月8日に予定される米雇用統計への懸念が浮上するなど弱い米ファンダメンタルが浮き彫りとなっているため、上値の重い展開が続きそうだ。また、テクニカル的にも5日・25日間両移動平均線がデッドクロスを形成しており地合いは弱く、基本スタンスは戻り売りのスタンスが有効となろうか。しかし、主要通貨に対する米ドルの相対的な強さを示すドルインデックスが今年2月以来の低水準である78.61まで低下しているようにドルの割安感は強まっている。前回の介入ライン83.00円付近において底固さを見せるようであれば、短期的に売られ過ぎたドルを買い戻されることも考えられよう。上値目標値としては25日間移動平均線の差し掛かる84.50円付近を目安としておきたい。
ユーロはスペインの格下げ観測など欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の信用不安がくすぶっているものの、話題としてはやや新鮮味に欠け、仮に実際に格下げが発表されても悪材料出尽くしとなる可能性が高いだろう。対ドルでは米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和観測を背景としたドル売り圧力が高まっていることから、欧州通貨は相対的に買われやすい地合いであろうか。対円ではドル円に連れて上値の重い展開が予想されるものの、ドル円83円台割れでの本邦当局の介入も警戒されることから、連れ高となる可能性も高く、押し目では慎重に買い場を探してみたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.80-84.50
ユーロ・円 113.00-115.50
ポンド・円 131.50-135.00
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数
15:00 ZAR マネーサプライM3
15:00 GBP ネーションワイド住宅価格
15:45 FRF 卸売物価指数
16:55 DEM 失業率
18:00 EUR 消費者物価指数
18:30 ZAR 卸売物価指数
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
≪2010年9月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
東京市場終盤にかけて一時83.499円まで下落し、今月15日の政府・日銀による介入後の
安値を更新すると介入期待から参加者の約90%が「ブル」となった。2週間前の市場介
入時の価格にあと約1円に迫っており神経質な展開が予測されるが、政府・日銀による
介入意欲が剥落していることで年初来安値82.874円を睨みつつ、じりじりと安値を窺う
展開も考えられよう。
ポンド円は「ブル」
英中銀の追加量的緩和観測がくすぶるポンド自体の地合いは強いとはいえないが、割安
感から参加者は「強気」が継続している。しかし英国の景気・財政見通しは不透明で、
米追加金融緩和期待を背景としたドル全面安の流れの中でもポンドを積極的に買い難く、
欧州通貨内でもアンダーパフォームが鮮明となってきたと言えよう。
豪ドル円は「ブル」
ドル円の下落分を吸収しきれず一時81円を割れるまで弱含みとなると押し目を狙う参加
者が散見し「ブル」となった。好調な豪経済を背景に来月5日のRBA(豪準備銀)理事会
での政策金利の引き上げ期待の高まりや、金・原油など商品相場が上昇、米金融緩和観
測を受けた高金利通貨物色の動きが継続しており堅調な推移が続きそうだ。しかし、約
4ヶ月ぶりの高値圏で推移するなど高値警戒感が高まりつつあることや、今週に入り介
入意欲に確信がもてないとの見方もあることから深追いは禁物であろう。