介入期待剥落!?ドル円下落阻止できるか!
昨日のドル円だが、東京市場では中間期末を控えた本邦輸出企業の売りオーダーが厚かったこともあり、84.20円付近へとじり安の展開となった。欧州市場に入っても米国の追加金融緩和観測を背景に米国債利回りが低下すると、ドル売りが優勢となり、84.15円付近まで下値を拡大した。NY勢参加後も米9月ダラス連銀製造業活動は-17.7と市場の事前予想より弱い結果となり4ヶ月連続でのマイナスになったことや、格付け機関フィッチによる「米企業はデフレシナリオが長期化するリスクに直面」そしてサンフランシスコ連銀による「失業率は2011年中頃に、10.1%へと悪化する可能性」との声明もドル売り圧力となった。しかし、84円を割れそうな局面では日銀による介入警戒感がドルを下支えし、引けにかけても膠着状態が続き84.317円で取引を終えた。
ユーロ円は1ヶ月半ぶりの高値圏とあって本邦輸出企業の売りが入ったほか、対ドルの下落も重石となり113.40円付近へと下押しした。その後は全般的に株価が堅調に推移したことに支えられて、東京市場終盤には113.60円付近まで持ち直す場面もみられた。しかし欧州時間では格付け機関ムーディーズがアイリッシュ銀行のシニア債の格付けを「A3」→「BAA3」へと引き下げた事や、トリシェECB総裁による「見通しには依然、不透明性がある」との慎重な見方がユーロの重石となり、一時113.060円まで下値を拡大した。引けにかけてはショートカバーが散見すると小幅に反発し113.357円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、四半期末、中間期末を控えて本邦輸出企業のリパトリ絡みの円買いが強まることも考えられ、需給的にも下値がぜい弱な地合いといえそうだ。加えてFRBの追加金融緩和観測が高まっている一方で、白川日銀総裁は昨日の講演で国債買い入れに消極的な発言をしており、日米の金融政策スタンスの格差がドル安・円高につながる可能性も否定できない。もちろん政府・日銀による為替介入は残るが、菅首相は先週金曜日に「再度介入があったとは聞いていない」と介入観測を否定しており、野田財務相から確認のコメントはなく、市場では本邦当局の介入姿勢は強くないとの見方が徐々に強まっており、介入期待が剥落すると値崩れを起こす展開も想定しておきたい。
ユーロ円は、アイルランドのアイリッシュ銀行のデフォルト懸念など一部には不安が残る部分があるものの、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の信用不安に関する話題性は後退しており、ユーロを売り込む材料も乏しくなっていると考える事が出来る。テクニカル的にも一目均衡表では日足が先行スパンの雲の上限を完全に上抜けしているほか、遅行スパンや基準線・転換線も好転したことで、三役の買いシグナルが点灯しており、押し目がでる局面では買い意欲は強くなりそうだ。ただし、ドル円が本邦当局の介入期待剥落で下値を試すような展開となった場合、連れ安となることも考えられることから深追いは禁物であろうと思われる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.20-84.50
ユーロ・円 112.00-114.70
ポンド・円 132.00-135.00
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:45 FRF 消費支出[前月比]
17:30 GBP 四半期国内総生産
17:30 GBP 四半期経常収支
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
23:00 USD 消費者信頼感指数
≪2010年9月27日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
先週金曜日の円売り介入が確認できないことから疑心暗鬼ムードも広がったものの、
バーゲン・ハント的な買いや、介入期待は根強く「強気」の参加者が大半を占めた。
21日にFOMCが「景気回復を支援しインフレを上昇させるために必要ならば追加緩和
を実施する用意」とし、追加金融緩和の可能性に含みを持たせた事でドル安局面は
継続する可能性が高いと考える事ができよう。
ポンド円は「ブル」
英ホームトラック住宅調査は前月比-0.4%と前回の同-0.3%から悪化し過去1年半
で最大の下落率となるなど、軟調な展開に133円を割れると割安感から買いが入り
「ブル」。しかし、英国の追加金融緩和観測もくすぶっており、ポンド自体は積極
的に買い難い展開と思われる。本日発表される四半期国内総生産、四半期経常収支
の経済指標が悪化すれば、早期での追加緩和観測が浮上し、一層ポンドの重しとな
る可能性もありそうだ。
豪ドル円は「ブル」
商品価格の上昇や、高金利をアドバンテージに「ブル」は継続された。来月5日に控
えたRBA(豪準備銀)理事会での政策金利の引き上げ観測にも後押しされ、豪ドルの
堅調な推移が予想される。ただ、約4ヶ月ぶりの高値圏で推移するなど高値警戒感も
高まりつつあることから、警戒は必要となろう。
ユーロ円は1ヶ月半ぶりの高値圏とあって本邦輸出企業の売りが入ったほか、対ドルの下落も重石となり113.40円付近へと下押しした。その後は全般的に株価が堅調に推移したことに支えられて、東京市場終盤には113.60円付近まで持ち直す場面もみられた。しかし欧州時間では格付け機関ムーディーズがアイリッシュ銀行のシニア債の格付けを「A3」→「BAA3」へと引き下げた事や、トリシェECB総裁による「見通しには依然、不透明性がある」との慎重な見方がユーロの重石となり、一時113.060円まで下値を拡大した。引けにかけてはショートカバーが散見すると小幅に反発し113.357円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、四半期末、中間期末を控えて本邦輸出企業のリパトリ絡みの円買いが強まることも考えられ、需給的にも下値がぜい弱な地合いといえそうだ。加えてFRBの追加金融緩和観測が高まっている一方で、白川日銀総裁は昨日の講演で国債買い入れに消極的な発言をしており、日米の金融政策スタンスの格差がドル安・円高につながる可能性も否定できない。もちろん政府・日銀による為替介入は残るが、菅首相は先週金曜日に「再度介入があったとは聞いていない」と介入観測を否定しており、野田財務相から確認のコメントはなく、市場では本邦当局の介入姿勢は強くないとの見方が徐々に強まっており、介入期待が剥落すると値崩れを起こす展開も想定しておきたい。
ユーロ円は、アイルランドのアイリッシュ銀行のデフォルト懸念など一部には不安が残る部分があるものの、欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の信用不安に関する話題性は後退しており、ユーロを売り込む材料も乏しくなっていると考える事が出来る。テクニカル的にも一目均衡表では日足が先行スパンの雲の上限を完全に上抜けしているほか、遅行スパンや基準線・転換線も好転したことで、三役の買いシグナルが点灯しており、押し目がでる局面では買い意欲は強くなりそうだ。ただし、ドル円が本邦当局の介入期待剥落で下値を試すような展開となった場合、連れ安となることも考えられることから深追いは禁物であろうと思われる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.20-84.50
ユーロ・円 112.00-114.70
ポンド・円 132.00-135.00
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:45 FRF 消費支出[前月比]
17:30 GBP 四半期国内総生産
17:30 GBP 四半期経常収支
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
23:00 USD 消費者信頼感指数
≪2010年9月27日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
先週金曜日の円売り介入が確認できないことから疑心暗鬼ムードも広がったものの、
バーゲン・ハント的な買いや、介入期待は根強く「強気」の参加者が大半を占めた。
21日にFOMCが「景気回復を支援しインフレを上昇させるために必要ならば追加緩和
を実施する用意」とし、追加金融緩和の可能性に含みを持たせた事でドル安局面は
継続する可能性が高いと考える事ができよう。
ポンド円は「ブル」
英ホームトラック住宅調査は前月比-0.4%と前回の同-0.3%から悪化し過去1年半
で最大の下落率となるなど、軟調な展開に133円を割れると割安感から買いが入り
「ブル」。しかし、英国の追加金融緩和観測もくすぶっており、ポンド自体は積極
的に買い難い展開と思われる。本日発表される四半期国内総生産、四半期経常収支
の経済指標が悪化すれば、早期での追加緩和観測が浮上し、一層ポンドの重しとな
る可能性もありそうだ。
豪ドル円は「ブル」
商品価格の上昇や、高金利をアドバンテージに「ブル」は継続された。来月5日に控
えたRBA(豪準備銀)理事会での政策金利の引き上げ観測にも後押しされ、豪ドルの
堅調な推移が予想される。ただ、約4ヶ月ぶりの高値圏で推移するなど高値警戒感も
高まりつつあることから、警戒は必要となろう。