円売り介入への警戒から下値は堅い!注目はFOMCへ移る!
昨日のドル円は、日本が祝日だったため東京時間は新規材料に欠け、小幅な値動きとなった。わずかな値動きながらも前日安値を意識する形でじりじりと値を崩し、欧州勢参入後は下値を試す場面も見られたが85.508円で下げ止まり値を戻した。その後、米国時間に発表されたNAHB住宅市場指数はほぼ予想通りの結果(予想:14、結果:13)となり影響は限定的となったが、全米経済研究所(NBER)による「2009年6月に景気後退が終了した」との宣言を受けて投資家心理が改善し、米国株の大幅上昇に連れて円売りが優勢となったため85.803円まで値を伸ばした。高値をマークした後は、利益確定等の売りに押されて上昇幅を削り85.706円で取引を終えた。
豪ドル円はスティーブンスRBA総裁が「国内経済の見通しは力強く、金融政策によって管理される必要があるだろう」、「下振れリスクが体現しなければ、今後の中銀の対応のひとつは経済の上振れを管理することになりそうだ」と発言し近い将来での利上げ示唆が好感され大幅上昇となった。9月7日に公表された声明では「金利政策は適切」としていたが、力強い豪経済を背景に再び利上げ期待が膨らんでいる。更に、米国時間には米株高に伴いリスク志向が強まり上値を拡大し81.419円まで上昇、連日高値を更新し上昇トレンドを維持したまま81.182円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国株高を受けた日本をはじめアジア各国の株価動向が注目される。9月15日の円売り介入以降、介入に対する警戒感が根強いため下値が限定的となっている中、株高に伴うリスク志向が強まった場合、値を切り上げる展開となろうか。米国時間には住宅着工・建設許可件数、FOMCと注目材料が控えており、弱含んでいる住宅市場、追加金融緩和期待が膨らみつつある金融政策と、どちらも米景気見通しを判断する上で関心度が高く注意が必要となりそうだ。FRBは「必要に応じて追加的な金融緩和を行う用意がある」と表明しているものの、今回の会合においては追加緩和まで踏み込む可能性は小さいとの見方が大勢を占めている。ただし、声明の内容次第では上下どちらにも値が振れる可能性を秘めているため柔軟な対応が必要となろう。
ポンド円は昨日の日本時間に発表されたライトムーブ住宅価格が前月比-1.1%と3ヶ月連続で低下したことに加え、その後英マネーサプライが前回の値を下回り下落、その後はじりじりと安値を切り下げる下降トレンドを形成している。しかし、格付け機関のムーディーズが「英国のAAAの格付けは経済の課題に持ちこたえるだろう」との見方を示す等、明るい材料もあることから、円売り介入に対する警戒感が強い現状においては下値は限られる可能性も考えられる。下値目処としては9月14日直近安値129.647円から9月17日直近高値135.047円までの上昇に対する38.2%押しとなる132.22円近辺が意識される水準となるだろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 84.70-87.00
ユーロ・円 110.60-113.00
ポンド・円 132.20-135.00
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値
15:15 CHF 貿易収支
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
21:30 USD 住宅着工件数[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数]
21:30 USD 建設許可件数[前月比]
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数]
03:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
≪2010年9月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
円売り介入への期待は継続し「ブル」継続となった。介入直前から3円程度上昇したところで
落ち着いた値動きとなっているが、ドル・円どちらも積極的に買う材料に欠けるため方向性
が見出せない状況となっている。また、中央銀行による金融緩和は一般的には自国通貨安を
招くケースが多いものの、現状の米国においては緩和策の発表によって株価が上昇し、リス
ク志向に伴うドル買いが優勢となる展開もあり得る状況のため、本日のFCMCは内容だけでは
なく、その後の市場の反応を見極めた上での対応が必要となりそう。
ユーロ円は「ブル」
スクウェアに近い状態ながらも、わずかながら「ブル」となっている。欧州債券市場でアイ
ルランドやポルトガル債券が売られ、PIIGS諸国がユーロの足を引っ張る形が継続、また円
売り介入に対する警戒感と思惑が交錯する状況が続いている。昨日は米株高にも関わらず上
値は限定的となっており、好材料への反応が鈍いことから、市場は悪材料待ちの状態である
可能性が考えられるため下方向への警戒が必要となりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
スティーブンスRBA総裁の発言を受け、利上げ期待が膨らみ「ブル」となった。前回の金融政
策会合後の声明によって利上げ期待が剥落している状態のところに総裁のタカ派発言があっ
たため、利上げ期待が再浮上している。主要国で金融緩和や、自国通貨安の容認が広がる中
で、本日発表の声明において利上げの必要性について明確な文言が追加された場合、豪ドル
が独歩高となる展開もあるかもしれない。
豪ドル円はスティーブンスRBA総裁が「国内経済の見通しは力強く、金融政策によって管理される必要があるだろう」、「下振れリスクが体現しなければ、今後の中銀の対応のひとつは経済の上振れを管理することになりそうだ」と発言し近い将来での利上げ示唆が好感され大幅上昇となった。9月7日に公表された声明では「金利政策は適切」としていたが、力強い豪経済を背景に再び利上げ期待が膨らんでいる。更に、米国時間には米株高に伴いリスク志向が強まり上値を拡大し81.419円まで上昇、連日高値を更新し上昇トレンドを維持したまま81.182円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国株高を受けた日本をはじめアジア各国の株価動向が注目される。9月15日の円売り介入以降、介入に対する警戒感が根強いため下値が限定的となっている中、株高に伴うリスク志向が強まった場合、値を切り上げる展開となろうか。米国時間には住宅着工・建設許可件数、FOMCと注目材料が控えており、弱含んでいる住宅市場、追加金融緩和期待が膨らみつつある金融政策と、どちらも米景気見通しを判断する上で関心度が高く注意が必要となりそうだ。FRBは「必要に応じて追加的な金融緩和を行う用意がある」と表明しているものの、今回の会合においては追加緩和まで踏み込む可能性は小さいとの見方が大勢を占めている。ただし、声明の内容次第では上下どちらにも値が振れる可能性を秘めているため柔軟な対応が必要となろう。
ポンド円は昨日の日本時間に発表されたライトムーブ住宅価格が前月比-1.1%と3ヶ月連続で低下したことに加え、その後英マネーサプライが前回の値を下回り下落、その後はじりじりと安値を切り下げる下降トレンドを形成している。しかし、格付け機関のムーディーズが「英国のAAAの格付けは経済の課題に持ちこたえるだろう」との見方を示す等、明るい材料もあることから、円売り介入に対する警戒感が強い現状においては下値は限られる可能性も考えられる。下値目処としては9月14日直近安値129.647円から9月17日直近高値135.047円までの上昇に対する38.2%押しとなる132.22円近辺が意識される水準となるだろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 84.70-87.00
ユーロ・円 110.60-113.00
ポンド・円 132.20-135.00
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値
15:15 CHF 貿易収支
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
21:30 USD 住宅着工件数[前月比]
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数]
21:30 USD 建設許可件数[前月比]
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数]
03:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
≪2010年9月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
円売り介入への期待は継続し「ブル」継続となった。介入直前から3円程度上昇したところで
落ち着いた値動きとなっているが、ドル・円どちらも積極的に買う材料に欠けるため方向性
が見出せない状況となっている。また、中央銀行による金融緩和は一般的には自国通貨安を
招くケースが多いものの、現状の米国においては緩和策の発表によって株価が上昇し、リス
ク志向に伴うドル買いが優勢となる展開もあり得る状況のため、本日のFCMCは内容だけでは
なく、その後の市場の反応を見極めた上での対応が必要となりそう。
ユーロ円は「ブル」
スクウェアに近い状態ながらも、わずかながら「ブル」となっている。欧州債券市場でアイ
ルランドやポルトガル債券が売られ、PIIGS諸国がユーロの足を引っ張る形が継続、また円
売り介入に対する警戒感と思惑が交錯する状況が続いている。昨日は米株高にも関わらず上
値は限定的となっており、好材料への反応が鈍いことから、市場は悪材料待ちの状態である
可能性が考えられるため下方向への警戒が必要となりそうだ。
豪ドル円は「ブル」
スティーブンスRBA総裁の発言を受け、利上げ期待が膨らみ「ブル」となった。前回の金融政
策会合後の声明によって利上げ期待が剥落している状態のところに総裁のタカ派発言があっ
たため、利上げ期待が再浮上している。主要国で金融緩和や、自国通貨安の容認が広がる中
で、本日発表の声明において利上げの必要性について明確な文言が追加された場合、豪ドル
が独歩高となる展開もあるかもしれない。