新規失業保険申請件数を好感!リスク回避色和らぐ!
ドル円は、前日のポルトガル国債入札が無難に通過、リスク回避色が緩和した流れをうけて仲値公示後には84円を突破、一時84.025円まで上昇した。しかし前日の高値(84.041円)付近が壁となりドル売り・円買い圧力に押され次第に水準を切り下げる展開となったが、政府・日銀要人による円高是正発言による為替介入警戒感もあり、下値は支えられ83.700円から上下10銭程度の狭いレンジを形成した。欧州時間に入り、OECDが単独での為替介入による被害を被る可能性について言及すると円買いにバイアスがかかり、83.495円まで下落したが、NY時間に発表された米新規失業保険申請件数が予想以上の改善を示したことからリスク回避が和らぎ、ドル買いが優勢となり、引けは83.858円と往って来いの値動きとなった。
ユーロ円は序盤、欧州信用不安の後退に伴いユーロが買い戻され106.950円まで上昇したが、107円を目前に上値の重さが確認されると下値が模索され、106円を割り込み105.961円までジリジリと軟化した。欧州時間に入り、欧州株が上げに転じたことやギリシャ債の利回りが低下したことから警戒感が和らぎ、下げが一服。またギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が「今年の財政目標を達成できる」との見通しを明らかにしたことも、ユーロをサポートする展開となり、106.478円まで値を戻し、方向感なく取引を終えた。
本日の展開
昨日も日本政府・要人の円高是正発言が相次いでいる。当局の介入姿勢に対する本気度を試す動きが根強いものの、野田財務相の「円高について必要なときには断固たる措置をとる」、「為替介入についてはいろいろとシミュレーションはやっている」と述べたことや、白川日銀総裁の「円高も念頭に置いて経済運営していく」などとの為替介入の準備を示唆する発言が伝わると、ドル円は一時的ではあるが円高推移が止まる様子も見られた。また上値は抑えられたが米新規失業保険申請件数が2ヶ月ぶりの低水準となり、7月米貿易赤字も予想以上に縮小したことから、リスク志向はやや回復しているように思われ、米国景気の先行きにも若干明るい兆しが見えてきたように考えられる。しかし力不足の感は否めず、ドル円のリバウンドにはやはり米国の利上げ期待の回復も必要と考えられるが、まずは目先の米経済指標などで良好なファンダメンタルズが示されることが重要だろう。来週以降は8月分の米経済指標発表が本格化するが、それまでは引き続き83円サポートが意識される膠着した相場を余儀なくされるかもしれない。
ユーロは、欧州発の信用不安ではあるが、ECBからは慎重姿勢を堅持しながらも意外と強気な姿勢が垣間見える。英フィナンシャル・タイムズ紙によると、トリシェECB総裁が「ユーロ危機を乗りれる」、「財政赤字の監視は飛躍的に改善」とコメントしており、メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁も「ユーロ圏の景気については回復の兆候が見られる」としており出口戦略についても12月の会合で議論すると言及するなど自信を覗かせている。タイミングよく米雇用指標が予想以上に好調となったことで、ユーロ買い・円売りの流れが強まってきており、107円のレジスタンスが突破されるかどうかが目先の目標になると考えられる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.000- 85.500
ユーロ・円 104.700-108.200
ポンド・円 128.000-132.000
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
08:50 JPY 国内企業物価指数
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
15:45 FRF 鉱工業生産指数
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)
20:00 CAD 失業率
20:00 CAD 新規雇用者数
23:00 USD 卸売在庫
≪2010年9月9日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米新規失業保険申請件数が予想以上の改善を示したことでドルが買われ、ポジションは
「ブル」だ。連日、日本政府・日銀要人の円高是正発言が伝わっているが、効果が疑問
視されているとはいえ、「為替介入はあるだろう」との見方もかなり根強いようで下値
のサポート要因となっているようだ。民主党の代表選を控え菅首相が為替介入に踏み切
るのではとの思惑もくすぶっており、14日の代表選までは神経質な展開となることも想
定しておきたい。
ポンド円は「ブル」
リスク回避色が薄れる地合で買いが継続されポジションは「ブル」となっている。英中
銀政策委員会(MPC)の結果が発表され、大方の予想通り政策金利、資産買入プログラムと
もに据え置きとなった。サプライズはなく政策金利の据え置きは18ヵ月連続となる。し
かし7月商品貿易収支は予想より悪い-86.67億ポンドで過去最高の赤字となっていること
から引き続き下向きの方向で望むのが無難かもしれない。
豪ドル円は「ブル」
発表された豪雇用統計が市場予想を上回ったことで買い意欲旺盛となり「ブル」。雇用
者数は3.09万人なり、市場予想の2.5万人を上回った。雇用者数の内訳は、フルタイムの
雇用が+5.3万人、パートタイムが-2.2万人となり、フルタイムの雇用者数の増加幅は08
年7月以来の5万人超となる。失業率も市場予想(5.2%)を下回る5.1%に低下と強い結果
を示した。この結果を受け高値圏で推移しており、対ドルでは0.92748ドルまで上昇と、
5月4日以来の高値をつけ、にわかに年内利上げ観測が再浮上してきている。短期のライ
ンではゴールデンクロスも示現しており上向きトレンドは継続となりそうだ。目先は9月
3日の高値78.048円を意識したい。
ユーロ円は序盤、欧州信用不安の後退に伴いユーロが買い戻され106.950円まで上昇したが、107円を目前に上値の重さが確認されると下値が模索され、106円を割り込み105.961円までジリジリと軟化した。欧州時間に入り、欧州株が上げに転じたことやギリシャ債の利回りが低下したことから警戒感が和らぎ、下げが一服。またギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が「今年の財政目標を達成できる」との見通しを明らかにしたことも、ユーロをサポートする展開となり、106.478円まで値を戻し、方向感なく取引を終えた。
本日の展開
昨日も日本政府・要人の円高是正発言が相次いでいる。当局の介入姿勢に対する本気度を試す動きが根強いものの、野田財務相の「円高について必要なときには断固たる措置をとる」、「為替介入についてはいろいろとシミュレーションはやっている」と述べたことや、白川日銀総裁の「円高も念頭に置いて経済運営していく」などとの為替介入の準備を示唆する発言が伝わると、ドル円は一時的ではあるが円高推移が止まる様子も見られた。また上値は抑えられたが米新規失業保険申請件数が2ヶ月ぶりの低水準となり、7月米貿易赤字も予想以上に縮小したことから、リスク志向はやや回復しているように思われ、米国景気の先行きにも若干明るい兆しが見えてきたように考えられる。しかし力不足の感は否めず、ドル円のリバウンドにはやはり米国の利上げ期待の回復も必要と考えられるが、まずは目先の米経済指標などで良好なファンダメンタルズが示されることが重要だろう。来週以降は8月分の米経済指標発表が本格化するが、それまでは引き続き83円サポートが意識される膠着した相場を余儀なくされるかもしれない。
ユーロは、欧州発の信用不安ではあるが、ECBからは慎重姿勢を堅持しながらも意外と強気な姿勢が垣間見える。英フィナンシャル・タイムズ紙によると、トリシェECB総裁が「ユーロ危機を乗りれる」、「財政赤字の監視は飛躍的に改善」とコメントしており、メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁も「ユーロ圏の景気については回復の兆候が見られる」としており出口戦略についても12月の会合で議論すると言及するなど自信を覗かせている。タイミングよく米雇用指標が予想以上に好調となったことで、ユーロ買い・円売りの流れが強まってきており、107円のレジスタンスが突破されるかどうかが目先の目標になると考えられる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.000- 85.500
ユーロ・円 104.700-108.200
ポンド・円 128.000-132.000
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
08:50 JPY 国内企業物価指数
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
15:45 FRF 鉱工業生産指数
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)
20:00 CAD 失業率
20:00 CAD 新規雇用者数
23:00 USD 卸売在庫
≪2010年9月9日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米新規失業保険申請件数が予想以上の改善を示したことでドルが買われ、ポジションは
「ブル」だ。連日、日本政府・日銀要人の円高是正発言が伝わっているが、効果が疑問
視されているとはいえ、「為替介入はあるだろう」との見方もかなり根強いようで下値
のサポート要因となっているようだ。民主党の代表選を控え菅首相が為替介入に踏み切
るのではとの思惑もくすぶっており、14日の代表選までは神経質な展開となることも想
定しておきたい。
ポンド円は「ブル」
リスク回避色が薄れる地合で買いが継続されポジションは「ブル」となっている。英中
銀政策委員会(MPC)の結果が発表され、大方の予想通り政策金利、資産買入プログラムと
もに据え置きとなった。サプライズはなく政策金利の据え置きは18ヵ月連続となる。し
かし7月商品貿易収支は予想より悪い-86.67億ポンドで過去最高の赤字となっていること
から引き続き下向きの方向で望むのが無難かもしれない。
豪ドル円は「ブル」
発表された豪雇用統計が市場予想を上回ったことで買い意欲旺盛となり「ブル」。雇用
者数は3.09万人なり、市場予想の2.5万人を上回った。雇用者数の内訳は、フルタイムの
雇用が+5.3万人、パートタイムが-2.2万人となり、フルタイムの雇用者数の増加幅は08
年7月以来の5万人超となる。失業率も市場予想(5.2%)を下回る5.1%に低下と強い結果
を示した。この結果を受け高値圏で推移しており、対ドルでは0.92748ドルまで上昇と、
5月4日以来の高値をつけ、にわかに年内利上げ観測が再浮上してきている。短期のライ
ンではゴールデンクロスも示現しており上向きトレンドは継続となりそうだ。目先は9月
3日の高値78.048円を意識したい。