バーナンキ氏の議会証言を嫌気!? 米国の超低金利政策長期化懸念高まる!
ドル円は、昨日87.462円で取引が始まったが、新規取引材料に乏しく日経平均株価も4日連続で下落したことが嫌気され、積極的な上値追いはなくジリ安の局面が続き、欧州時間に入った後も、安値86.863円まで弱含む場面が見られた。しかし米ウェルズ・ファーゴやモルガン・スタンレーの第2四半期の決算が予想を上回る結果となったことで市場心理が和らぎ、87.30円程度まで値を戻したが、その後バーナンキFRB議長による上院での半期金融政策報告に関する議会証言において、期待された追加金融緩和への言及がなかったことなどから米国の超低金利政策が長期化するとの懸念が高まり、為替市場はリスク回避の円買いで反応、終値は87.069円となった。
ユーロ円は序盤、中国株が堅調なこともあり112.50円付近で取引となったが、バーナンキFRB議長の半期金融政策に関する証言を前に取引を手控える雰囲気のなか徐々に値を下げる展開となった。欧州勢が参入した後もユーロ買いポジションの手仕舞いが散見され、111.50円付近まで下落、NY時間に入っても揉み合いの状況が続いた。だがバーナンキFRB議長の議会証言が弱めの景気認識を示したことをきっかけにNYダウが下落すると、リスク回避優勢の動きから円が買われ、安値を更新し一時110.773円まで下落、111.036円で取引を終えた。
本日の展開
昨日行われたバーナンキFRB議長の半期金融政策報告に関する議会証言では「経済見通しは引き続き異常に不透明」との見解が示された。雇用については「大恐慌以来、最悪の雇用問題に直面」、財政については「長期的な財政赤字問題に対処することが必要」とコメントし、市場は具体策の不在で予想以上に景気回復が遅れると捉え、急速なリスク回避の動きが強まり安全資産としての債券などが買われた。しかし証言の内容は市場の期待を裏切る結果とはなったものの、FRBの見通しは変わってはいないとの認識から、期待ばかりが一人歩きしていたような印象。ドルの下落幅も、引けにかけてはおおむね戻しており、長期的には雇用の回復や景気回復を見込んでおり、労働分配率は低水準ではあるものの企業業績は好調であることから、新たに悲観視する材料も見当たらない。本日もバーナンキ議長による下院での議会証言が予定されているが、同様の内容となるものと考えられ、新たな材料視される可能性は低そうだ。なお、本日は米中古住宅販売件数の発表を控えているが、減税措置が終了してからは住宅関連指標は低調が目立つ。しかし市場では織り込まれつつあり、むしろ反動減がいつまで継続するかが重要視される。市場予想以上に反動減の影響が弱まれば、ポジティブサプライズとなることも考えられることから、ドル買いには一定の妙味がありそうだ。
ユーロだが、昨日にポルトガルが行った1年物証券入札は、利回りが2.452%と前回(1.046%)を上回り、応札倍率は1.3倍と前回(2.8倍)を下回った。またドイツが実施した30年物の国債入札は、募集40億ユーロに対し、応札額は37億6400万ユーロにとどまり札割れの結果となった。前日ハンガリーの3ヶ月物入札が不調に終わっていることもあり、欧州の金融機関に対するストレステストの結果公表を明日に控え、ユーロ圏の資金繰りに対する懸念は一層意識されつつあるようだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 86.00- 89.00
ユーロ・円 109.50-113.00
ポンド・円 130.50-135.00
【今日の主な経済指標】
22日 13:30 JPY 全産業活動指数 前月比
22日 17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
22日 17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
22日 17:30 GBP 小売売上高指数 前月比
22日 18:00 EUR 製造業新規受注 前月比
22日 18:00 EUR 製造業新規受注 前年同月比
22日 21:30 CAD 小売売上高(除自動車) 前月比
22日 21:30 CAD 小売売上高 前月比
22日 21:30 CAD 小売売上高指数 前年同月比
22日 21:30 CAD 消費者信用残高
22日 21:30 USD アメリカ 新規失業保険申請件数
22日 23:00 ZAR 南アフリカ準備銀行(中央銀行)
22日 23:00 EUR 消費者信頼感(速報値)
22日 23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
22日 23:00 USD 住宅価格指数 前月比
22日 23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
22日 23:00 USD 住宅価格指数 前月比
≪2010年7月21日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
バーナンキFRB議長の議会証言を嫌気されながらも下値ではカバーが入り「ブル」。昨日オバマ米大統領
が金融規制改革法に署名した。署名に先立つ演説で「金融は米国の繁栄にとって中核」としながらも、
法案成立によって今後は公的資金による金融機関救済がされなくなる。金融規制は必要が唱えられなが
らも反対も根強く、すんなりと受け入れられるかどうかには疑問が残る。また米国単独では効力も限定
されることから、世界的な取り組みとなるかどうかに今後は注目だ。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」となっており、23日に欧州金融機関に対するストレステストの公表を控えるなか
市場の判断は現在のところ買い優勢となっているようだ。しかしストレステストを前に、昨日のポルト
ガル国債の入札はさえない結果となった。これにより欧州銀行に対する懸念がより高まったことも事実
で、公表前に買いポジション解消の流れとなる可能性も視野に入れておく必要がありそうだ。
ポンド円は「ブル」
発表された英中銀議事録で、7対1で金利据え置き、また8対0で資産買い取り枠の据え置きが可決された
ことが明らかとなった。この結果を受け、市場の利上げ期待はやや後退となり、一時ポンドが軟化する
場面もあった。しかしセンタンス委員は「経済情勢やインフレの見通しは緩やかな利上げを正当化でき
る」と6月に引き続き唯一利上げを主張しており、今後の利上げの可能性について議論の変化に注目だ。
ユーロ円は序盤、中国株が堅調なこともあり112.50円付近で取引となったが、バーナンキFRB議長の半期金融政策に関する証言を前に取引を手控える雰囲気のなか徐々に値を下げる展開となった。欧州勢が参入した後もユーロ買いポジションの手仕舞いが散見され、111.50円付近まで下落、NY時間に入っても揉み合いの状況が続いた。だがバーナンキFRB議長の議会証言が弱めの景気認識を示したことをきっかけにNYダウが下落すると、リスク回避優勢の動きから円が買われ、安値を更新し一時110.773円まで下落、111.036円で取引を終えた。
本日の展開
昨日行われたバーナンキFRB議長の半期金融政策報告に関する議会証言では「経済見通しは引き続き異常に不透明」との見解が示された。雇用については「大恐慌以来、最悪の雇用問題に直面」、財政については「長期的な財政赤字問題に対処することが必要」とコメントし、市場は具体策の不在で予想以上に景気回復が遅れると捉え、急速なリスク回避の動きが強まり安全資産としての債券などが買われた。しかし証言の内容は市場の期待を裏切る結果とはなったものの、FRBの見通しは変わってはいないとの認識から、期待ばかりが一人歩きしていたような印象。ドルの下落幅も、引けにかけてはおおむね戻しており、長期的には雇用の回復や景気回復を見込んでおり、労働分配率は低水準ではあるものの企業業績は好調であることから、新たに悲観視する材料も見当たらない。本日もバーナンキ議長による下院での議会証言が予定されているが、同様の内容となるものと考えられ、新たな材料視される可能性は低そうだ。なお、本日は米中古住宅販売件数の発表を控えているが、減税措置が終了してからは住宅関連指標は低調が目立つ。しかし市場では織り込まれつつあり、むしろ反動減がいつまで継続するかが重要視される。市場予想以上に反動減の影響が弱まれば、ポジティブサプライズとなることも考えられることから、ドル買いには一定の妙味がありそうだ。
ユーロだが、昨日にポルトガルが行った1年物証券入札は、利回りが2.452%と前回(1.046%)を上回り、応札倍率は1.3倍と前回(2.8倍)を下回った。またドイツが実施した30年物の国債入札は、募集40億ユーロに対し、応札額は37億6400万ユーロにとどまり札割れの結果となった。前日ハンガリーの3ヶ月物入札が不調に終わっていることもあり、欧州の金融機関に対するストレステストの結果公表を明日に控え、ユーロ圏の資金繰りに対する懸念は一層意識されつつあるようだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 86.00- 89.00
ユーロ・円 109.50-113.00
ポンド・円 130.50-135.00
【今日の主な経済指標】
22日 13:30 JPY 全産業活動指数 前月比
22日 17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
22日 17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
22日 17:30 GBP 小売売上高指数 前月比
22日 18:00 EUR 製造業新規受注 前月比
22日 18:00 EUR 製造業新規受注 前年同月比
22日 21:30 CAD 小売売上高(除自動車) 前月比
22日 21:30 CAD 小売売上高 前月比
22日 21:30 CAD 小売売上高指数 前年同月比
22日 21:30 CAD 消費者信用残高
22日 21:30 USD アメリカ 新規失業保険申請件数
22日 23:00 ZAR 南アフリカ準備銀行(中央銀行)
22日 23:00 EUR 消費者信頼感(速報値)
22日 23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
22日 23:00 USD 住宅価格指数 前月比
22日 23:00 USD 景気先行指標総合指数 前月比
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 年率換算件数
22日 23:00 USD 中古住宅販売件数 前月比
22日 23:00 USD 住宅価格指数 前月比
≪2010年7月21日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
バーナンキFRB議長の議会証言を嫌気されながらも下値ではカバーが入り「ブル」。昨日オバマ米大統領
が金融規制改革法に署名した。署名に先立つ演説で「金融は米国の繁栄にとって中核」としながらも、
法案成立によって今後は公的資金による金融機関救済がされなくなる。金融規制は必要が唱えられなが
らも反対も根強く、すんなりと受け入れられるかどうかには疑問が残る。また米国単独では効力も限定
されることから、世界的な取り組みとなるかどうかに今後は注目だ。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」となっており、23日に欧州金融機関に対するストレステストの公表を控えるなか
市場の判断は現在のところ買い優勢となっているようだ。しかしストレステストを前に、昨日のポルト
ガル国債の入札はさえない結果となった。これにより欧州銀行に対する懸念がより高まったことも事実
で、公表前に買いポジション解消の流れとなる可能性も視野に入れておく必要がありそうだ。
ポンド円は「ブル」
発表された英中銀議事録で、7対1で金利据え置き、また8対0で資産買い取り枠の据え置きが可決された
ことが明らかとなった。この結果を受け、市場の利上げ期待はやや後退となり、一時ポンドが軟化する
場面もあった。しかしセンタンス委員は「経済情勢やインフレの見通しは緩やかな利上げを正当化でき
る」と6月に引き続き唯一利上げを主張しており、今後の利上げの可能性について議論の変化に注目だ。