FXレポート

豪ドル、金利低下圧力とコモディティ下落が足枷に

週明けのドル円は東京時間早朝に96.250円と先週末高値を抜けて上昇したものの、先週の米雇用統計が、改めて雇用情勢の厳しさを印象付けたことや、日経平均が大幅に下落したことを受けて、ポジション調整のドル売りが台頭。一時日中安値となる94.678円まで売り込まれる展開となった。
NY時間には米6月ISM非製造業景況指数が47.0と市場予想の46.0より強い結果となったことを受けて再度95円台を回復。ただし、雇用統計以来、景気回復への期待感が薄らいでおり、反発も鈍いまま終値は95.364円台となった。
                  
クロス円では、豪ドル円の動向に注目が集まる。先週序盤、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油相場が大きく買われていることも後押しとなり、豪ドル円は7月1日に78.385円まで上昇した。

しかしながら、7月2日発表の5月豪貿易収支の赤字幅は拡大。さらに、原油は先週の高値から10%超値を下げ、1バレル=64.05ドルをつけたことにより調整局面入りした様子だ。

また、本日のオーストラリア準備銀行会議において政策金利据え置きが決定され、足元の失業率の上昇や住宅市況の悪化により、今後も利下げ圧力が増大する局面とも見られる。

6月中旬には一時80円台を越える上昇となった豪ドル円だが、既にダウンサイドのリスクを市場は織り込み始めたような展開にもなっており、ファンダメンタルズの悪化とコモディティ価格のピークアウトが豪ドルの足枷となる状況のようだ。


[予想レンジ]
ドル・円    94.30~96.00
ユーロ・円 131.60~133.20
ポンド・円 153.50~156.20

【今日の主な経済指標】

13:30     AUD     豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表

15:45     FRF     貿易収支

17:30     GBP     鉱工業生産指数

17:30     GBP     製造業生産指数
 
 さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年7月6日クローズ時点≫
 ドル・円 :  ブル
 ユーロ・円 : ブル
 ユーロ・ドル :ブル
 英ポンド・円 :ブル
 豪ドル・円 : ブル
 NZドル・円 :  ブル
 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル・円は「ブル」
 先週の米雇用統計の失望を受けて広まったマーケットのネガティブな見方にドル円は上値の重い相場が続いた。
 しかし、94円台で参加者は短期の買いポジションをとる傾向にあり、参加者の買いが集まる結果になった。
 
  
  ユーロ・円は「ブル」
 ユーロ円等幾つかの通貨においてテクニカル的な節目を下抜けはじめており、
 昨日も、円買い優勢の流れが続く結果となったが、参加者はニューヨーク市場での
 値ごろ感から買ポジションが優勢だった。
 本日は、イタリアでのサミット開催を控えて発表前はポジション調整も必要になりそうだ。


 ポンド・円は「ブル」
 ポンド円には「ロシア勢の売りが入っていた」模様で、一時154.460円まで下落。
 英ポンド円の目先のポイントだった160円台への定着に失敗し、足踏み状態といえよう。

 

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