週末要因で一旦のポジション調整も!
昨日のドル円は、日経平均が前日比+183円高と堅調に寄り付いたことを受け、リスク選好の拡大から88円台に上昇してスタートすると、豪6月雇用統計も好結果となりクロス円が強含むにつれ、ドル円も88.45円付近まで続伸した。欧州勢参入後も欧州の株高連鎖につれ小幅強含む展開となったものの、米ダウ先物がマイナス圏での動きとなると、株価上昇→リスク志向→円売りの動きが鈍化し、88円前半で一進一退が続いた。しかし、NY時間に入り米新規失業保険申請件数が予想を下回った(予想:46万件 結果:45.4万件)ことや、米10年債利回りが心理的節目の3%台を回復したことが好感され一時88.640円まで上昇した。引けにかけても高値圏を維持し88.325円で取引を終えた。
ユーロ円は、前日のNYダウ上昇の流れを引き継ぐ中、東京・アジア市場にも株高が連鎖したことに加え、豪雇用統計の上振れを受けた豪ドルの上昇などもあり、リスク選好の円売りの流れから112円付近まで大幅に上昇した。その後はECB理事会を控えて様子見ムードも広がり、111円台後半でのもみ合いとなった。注目のECB理事会だが、政策金利は予想通り据え置きとなったものの、トリシェECB総裁は記者会見で「第2四半期のユーロ圏は第1四半期よりはるかに好調な見込み」とし、非常に前向きな評価を示した。また「データは悲観的な見方を支持していない」「多くのデータ、二番底を裏付けていない」とし、市場に根強い二番底懸念を否定した。政策金利に関しては「金利は引き続き適切」との見解を繰り返し、そうした計画がない事を示唆したが記者会見内容は概ね明るい内容となり、一時6月21日以来の高値112.508円まで続伸した。NY時間では急ピッチで値を上げたこともあって利益確定の売りに押される展開となったが112円をしっかりキープし112.155円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、今夜は米重要指標の予定はなく、大きなイベントもないことから、株価等を中心としたリスク許容度の変化に伴い神経質な展開が予想される。米新規失業保険申請件数が市場予想よりも良い内容だったことで、米景気の先行きに対する過度の悲観的な見方が後退しつつある中、IMFが2010年の世界経済見通しを4.6%と前回予想の4.2%から上方修正するなど、リスク選好ムードから円独歩安の可能性も高い。本日も株価次第といったところだがNYダウ平均がしっかり1万ドル台を維持する展開となれば、下落余地は限定的になると考えられる。また、テクニカル的には5日移動平均の短期的な上値抵抗線だった88円付近をあっさり上抜けたことで上昇に拍車が掛かることも考えられよう。
ユーロ円は、トリシェ総裁による欧州経済への楽観的な見通しや、PIIGS諸国のソブリン・リスク、金融機関のバランスシート悪化懸念が一服し、目先上値を拡大する動きが予想される。株式市場も当面の悪材料出尽くしと好決算期待から反騰局面となった場合、リスク回避型の円買いポジションが巻き戻される可能性が高そうだ。しかし、ストレステストでは不良資産がらみの損失が顕著な独、スペイン等の金融機関への懸念は依然として払拭されておらず、7月23日結果の公表までは十分な警戒が必要だろう。また対ドルでは、テクニカル的に5月21日につけた戻り高値の1.26718ドルを上抜けた場合は逆三尊形勢が完成し底打ち感が一段と強まる可能性も考えられる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 87.30-89.20
ユーロ・円 110.20-113.50
ポンド・円 132.00-134.90
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM 消費者物価指数
15:45 FRF 鉱工業生産指数
17:30 GBP 貿易収支
17:30 GBP 卸売物価指数
20:00 CAD 新規雇用者数
20:00 CAD 失業率
21:15 CAD 住宅着工件数
23:00 USD 卸売在庫
≪2010年7月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
割安感や米失業保険新規申請件数が予想以上に減ったことを手掛かりとして、参加者の買い意欲は高く
本日も「ブル」となっている。前日のトリシェECB総裁の発言や、欧州ストレステストの結果を巡る懸
念後退から株式市場のセンチメントが好転してきており、来週から本格化する米主要企業の第2四半期
決算発表を前に楽観的な見方が広がりそうだ。しかし、週末要因で一旦のポジション調整も考えられる
ので深追いには注意したい。
ポンド円は「ブル」
BOE(英中銀)は政策金利を0.50%に据え置き・資産買い入れ枠の規模を2000億ポンドに維持すること
を決定した。結果は予想通りだった為、参加者の反応は限定的となったが英鉱工業生産指数が前月比
+0.7%と予想の同+0.4%を上回ったことを好感し「ブル」が優勢。米主要企業の業績上振れ期待から
株式市場のセンチメントが好転してきており、短期的には株高・リスク選好の流れが予想される。
豪ドル円は「ブル」
豪雇用統計が、失業率(予想:5.2% 結果5.1%)雇用者数(予想:+1.5万人 結果:4.59万人)と発
表され共に好結果を示したこともあり「ブル」が継続された。雇用統計の好結果を受け、RBAが8月の金
融政策決定会合で利上げ再開を検討するのではないかとの思惑から底堅い推移となりそうだ。ただし、
6月末以来の高値圏回復で戻り売りも出やすい状況にあることから、相場の下振れリスクへの注意は怠
らないようにしたい。
ユーロ円は、前日のNYダウ上昇の流れを引き継ぐ中、東京・アジア市場にも株高が連鎖したことに加え、豪雇用統計の上振れを受けた豪ドルの上昇などもあり、リスク選好の円売りの流れから112円付近まで大幅に上昇した。その後はECB理事会を控えて様子見ムードも広がり、111円台後半でのもみ合いとなった。注目のECB理事会だが、政策金利は予想通り据え置きとなったものの、トリシェECB総裁は記者会見で「第2四半期のユーロ圏は第1四半期よりはるかに好調な見込み」とし、非常に前向きな評価を示した。また「データは悲観的な見方を支持していない」「多くのデータ、二番底を裏付けていない」とし、市場に根強い二番底懸念を否定した。政策金利に関しては「金利は引き続き適切」との見解を繰り返し、そうした計画がない事を示唆したが記者会見内容は概ね明るい内容となり、一時6月21日以来の高値112.508円まで続伸した。NY時間では急ピッチで値を上げたこともあって利益確定の売りに押される展開となったが112円をしっかりキープし112.155円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、今夜は米重要指標の予定はなく、大きなイベントもないことから、株価等を中心としたリスク許容度の変化に伴い神経質な展開が予想される。米新規失業保険申請件数が市場予想よりも良い内容だったことで、米景気の先行きに対する過度の悲観的な見方が後退しつつある中、IMFが2010年の世界経済見通しを4.6%と前回予想の4.2%から上方修正するなど、リスク選好ムードから円独歩安の可能性も高い。本日も株価次第といったところだがNYダウ平均がしっかり1万ドル台を維持する展開となれば、下落余地は限定的になると考えられる。また、テクニカル的には5日移動平均の短期的な上値抵抗線だった88円付近をあっさり上抜けたことで上昇に拍車が掛かることも考えられよう。
ユーロ円は、トリシェ総裁による欧州経済への楽観的な見通しや、PIIGS諸国のソブリン・リスク、金融機関のバランスシート悪化懸念が一服し、目先上値を拡大する動きが予想される。株式市場も当面の悪材料出尽くしと好決算期待から反騰局面となった場合、リスク回避型の円買いポジションが巻き戻される可能性が高そうだ。しかし、ストレステストでは不良資産がらみの損失が顕著な独、スペイン等の金融機関への懸念は依然として払拭されておらず、7月23日結果の公表までは十分な警戒が必要だろう。また対ドルでは、テクニカル的に5月21日につけた戻り高値の1.26718ドルを上抜けた場合は逆三尊形勢が完成し底打ち感が一段と強まる可能性も考えられる。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 87.30-89.20
ユーロ・円 110.20-113.50
ポンド・円 132.00-134.90
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM 消費者物価指数
15:45 FRF 鉱工業生産指数
17:30 GBP 貿易収支
17:30 GBP 卸売物価指数
20:00 CAD 新規雇用者数
20:00 CAD 失業率
21:15 CAD 住宅着工件数
23:00 USD 卸売在庫
≪2010年7月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
割安感や米失業保険新規申請件数が予想以上に減ったことを手掛かりとして、参加者の買い意欲は高く
本日も「ブル」となっている。前日のトリシェECB総裁の発言や、欧州ストレステストの結果を巡る懸
念後退から株式市場のセンチメントが好転してきており、来週から本格化する米主要企業の第2四半期
決算発表を前に楽観的な見方が広がりそうだ。しかし、週末要因で一旦のポジション調整も考えられる
ので深追いには注意したい。
ポンド円は「ブル」
BOE(英中銀)は政策金利を0.50%に据え置き・資産買い入れ枠の規模を2000億ポンドに維持すること
を決定した。結果は予想通りだった為、参加者の反応は限定的となったが英鉱工業生産指数が前月比
+0.7%と予想の同+0.4%を上回ったことを好感し「ブル」が優勢。米主要企業の業績上振れ期待から
株式市場のセンチメントが好転してきており、短期的には株高・リスク選好の流れが予想される。
豪ドル円は「ブル」
豪雇用統計が、失業率(予想:5.2% 結果5.1%)雇用者数(予想:+1.5万人 結果:4.59万人)と発
表され共に好結果を示したこともあり「ブル」が継続された。雇用統計の好結果を受け、RBAが8月の金
融政策決定会合で利上げ再開を検討するのではないかとの思惑から底堅い推移となりそうだ。ただし、
6月末以来の高値圏回復で戻り売りも出やすい状況にあることから、相場の下振れリスクへの注意は怠
らないようにしたい。