ユーロのリスク許容度に回復の兆し!
金曜日のドル円は序盤、米雇用統計を控えていたこともあり様子見ムードが強く積極的な取引は見られなかったが、米雇用統計前のポジション調整の動きに加え、日経平均が底堅く推移していたこともあり88.211円まで上昇する場面もみられた。しかし、米雇用統計に対する警戒からかドル買いの動きが一服すると、88.00円前後で揉み合う展開となった。欧州勢参入後は、ドル売りが優勢な展開となり87.52円まで下落したが、明確な方向感を示すような動きとはならず下押しは限定的だった。注目の米雇用統計の非農業部門雇用者数変化(予想:-13万人 結果:-12.5万人)と失業率(予想:9.8% 結果:9.5%)は市場予想よりも強い内容であったことから、発表直後には88.174円まで上昇。米雇用統計の民間部門の雇用者数が8.3万人と市場予想の11万人を下回ったこともあり、買い一巡後は一時的だが87.306円まで下落した。結局、米雇用統計が強弱入り混じる内容だったことに加え、米国市場が来週5日の独立記念日の振替休日にかけて3連休となることから、週末のポジション調整色が強い展開となり、87.814円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、NY市場のユーロ買いの流れから堅調な値動きとなり110.43円付近まで上昇したが、米雇用統計に対する高値警戒感から一時109.75円付近へと下落する場面もみられた。その後は、米雇用統計を控えた模様眺めとなり110.00円前後での小動きとなった。欧州勢参入後も小動きに終始していたが、米雇用統計を前にポジション調整が強まり、109.55円付近まで下落。その後に発表された米雇用統計が市場予想を上回ったことでリスク選好度が回復し高値110.723円まで上昇した。引けにかけて、週末要因のポジション調整からユーロ売りの動きとなったが110円台をキープし、110.287円で取引を終えた。
今週の展開
本日は、米国の独立記念日で米国市場は休場となっていることから動意の薄い展開になりそうだ。休場明けとなる火曜日から本格的に動き出すものと考えられるが、米株式は年初来安値を更新し、玉虫色の米雇用統計結果から米景気の先行き不透明感が高まっているなど、短期的には下落トレンドは継続する可能性が高いと思われる。注目される経済指標では、6日に米ISM非製造業景気指数などが予定されており、米景気の先行きを見極める上で重要な指標だ。他に、株価や商品相場の値動きに伴うリスク許容度の変化や、米長期金利の動向にも注視しておきたい。今週も総じて上値の重い展開が予想され、87円台を維持できるかが一つの目安となろうか。
ユーロは先週、欧州中央銀行(ECB)が欧州金融機関の資金繰り不安の解消のため特別オペを実施したほか、スペインの5年国債入札が無難に消化されたことを背景にユーロ圏の金融不安が後退したことで、ユーロ買い優勢の地合いとなった。これをトレンドの転換点と見ることができるのか、今週のユーロ相場の動向が注目される。また、8日にECB理事会でのトリシェECB総裁の発言内容がユーロ買い材料につながるか注目されており、ユーロに対する慎重な見方は依然として続いており、ドル同様に株価や商品相場の値動きに伴うリスク許容度の変化に注視しながらの神経質な展開となる可能性が高いと考えられる。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 85.600- 90.800
ユーロ・円 108.800-113.600
ポンド・円 130.600-136.200
【今週の主な経済指標】
7月5日
16:15(スイス)5月実質小売売上高
17:00(ユーロ)6月非製造業PMI(改定値)
17:30(英) 6月非製造業PMI
18:00(ユーロ)5月小売売上高
7月6日
10:30(豪) 5月貿易収支
13:30(豪) 豪準備銀行理事会(政策金利)
14:00(日) 5月景気動向指数CI(速報値)
21:30(加) 5月住宅建設許可件数
23:00(米) 6月ISM非製造業景気指数
7月7日
18:00(ユーロ)第1四半期GDP季調済 確報値
19:00(独) 5月製造業受注
23:00(加) 6月IVEY購買部協会景気指数
7月8日
8:50 (日) 5月機械受注
8:50 (日) 5月国際収支/経常収支
8:50 (日) 5月国際収支/貿易収支
10:30(豪) 5月雇用統計/失業率
10:30(豪) 6月雇用統計/就業者数(増減)
15:00(独) 5月経常収支
15:00(独) 5月貿易収支
17:30(英) 5月製造業生産
17:30(英) 5月鉱工業生産
19:00(独) 5月鉱工業生産
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ)ECB理事会(政策金利)
21:25(加) 5月新築住宅価格指数
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
7月9日
15:00(独) 6月消費者物価指数(改定値)
17:30(英) 6月生産者物価指数
17:30(英) 6月生産者物価コア指数
17:30(英) 5月貿易収支
20:00(加) 6月雇用統計/失業率
20:00(加) 6月雇用統計/就業者数(増減)
21:15(加) 6月住宅着工件数
23:00(米) 5月卸売在庫
≪2010年7月2日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
注目された米雇用統計は判断の難しい結果になったが、下値では値ごろ感から買いが入り「ブル」が優勢。
米景気回復ペースの鈍化懸念や米長期金利の低下が市場の関心を集めており、米株安が続く場合は、ドル
の独歩安が一段と鮮明となる可能性が高く、下値に対する警戒は常に頭に入れておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」。週末に110円台に回復し維持できたことはユーロにとって明るい材料になりそうだ。
ユーロ圏のソブリンリスクも緩和していることから、短期的には上昇トレンド継続と思われる。継続を占
う意味でも直近の6月28日高値110.81円を上抜けすることができるか注目される。
豪ドル円は「ブル」
ポジションは「ブル」。6日に豪準備銀行理事会が予定されており、政策金利を据え置く可能性が高く、上
値は限定的になりそうだ。中国株が軟調な動きを続けていることに加え、相次ぐ米経済指標の下振れを背
景に景気減速懸念が強まっており、リスク回避から高金利の豪ドル買いの動きは手控えられそうだ。
ユーロ円は序盤、NY市場のユーロ買いの流れから堅調な値動きとなり110.43円付近まで上昇したが、米雇用統計に対する高値警戒感から一時109.75円付近へと下落する場面もみられた。その後は、米雇用統計を控えた模様眺めとなり110.00円前後での小動きとなった。欧州勢参入後も小動きに終始していたが、米雇用統計を前にポジション調整が強まり、109.55円付近まで下落。その後に発表された米雇用統計が市場予想を上回ったことでリスク選好度が回復し高値110.723円まで上昇した。引けにかけて、週末要因のポジション調整からユーロ売りの動きとなったが110円台をキープし、110.287円で取引を終えた。
今週の展開
本日は、米国の独立記念日で米国市場は休場となっていることから動意の薄い展開になりそうだ。休場明けとなる火曜日から本格的に動き出すものと考えられるが、米株式は年初来安値を更新し、玉虫色の米雇用統計結果から米景気の先行き不透明感が高まっているなど、短期的には下落トレンドは継続する可能性が高いと思われる。注目される経済指標では、6日に米ISM非製造業景気指数などが予定されており、米景気の先行きを見極める上で重要な指標だ。他に、株価や商品相場の値動きに伴うリスク許容度の変化や、米長期金利の動向にも注視しておきたい。今週も総じて上値の重い展開が予想され、87円台を維持できるかが一つの目安となろうか。
ユーロは先週、欧州中央銀行(ECB)が欧州金融機関の資金繰り不安の解消のため特別オペを実施したほか、スペインの5年国債入札が無難に消化されたことを背景にユーロ圏の金融不安が後退したことで、ユーロ買い優勢の地合いとなった。これをトレンドの転換点と見ることができるのか、今週のユーロ相場の動向が注目される。また、8日にECB理事会でのトリシェECB総裁の発言内容がユーロ買い材料につながるか注目されており、ユーロに対する慎重な見方は依然として続いており、ドル同様に株価や商品相場の値動きに伴うリスク許容度の変化に注視しながらの神経質な展開となる可能性が高いと考えられる。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 85.600- 90.800
ユーロ・円 108.800-113.600
ポンド・円 130.600-136.200
【今週の主な経済指標】
7月5日
16:15(スイス)5月実質小売売上高
17:00(ユーロ)6月非製造業PMI(改定値)
17:30(英) 6月非製造業PMI
18:00(ユーロ)5月小売売上高
7月6日
10:30(豪) 5月貿易収支
13:30(豪) 豪準備銀行理事会(政策金利)
14:00(日) 5月景気動向指数CI(速報値)
21:30(加) 5月住宅建設許可件数
23:00(米) 6月ISM非製造業景気指数
7月7日
18:00(ユーロ)第1四半期GDP季調済 確報値
19:00(独) 5月製造業受注
23:00(加) 6月IVEY購買部協会景気指数
7月8日
8:50 (日) 5月機械受注
8:50 (日) 5月国際収支/経常収支
8:50 (日) 5月国際収支/貿易収支
10:30(豪) 5月雇用統計/失業率
10:30(豪) 6月雇用統計/就業者数(増減)
15:00(独) 5月経常収支
15:00(独) 5月貿易収支
17:30(英) 5月製造業生産
17:30(英) 5月鉱工業生産
19:00(独) 5月鉱工業生産
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ)ECB理事会(政策金利)
21:25(加) 5月新築住宅価格指数
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
7月9日
15:00(独) 6月消費者物価指数(改定値)
17:30(英) 6月生産者物価指数
17:30(英) 6月生産者物価コア指数
17:30(英) 5月貿易収支
20:00(加) 6月雇用統計/失業率
20:00(加) 6月雇用統計/就業者数(増減)
21:15(加) 6月住宅着工件数
23:00(米) 5月卸売在庫
≪2010年7月2日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
注目された米雇用統計は判断の難しい結果になったが、下値では値ごろ感から買いが入り「ブル」が優勢。
米景気回復ペースの鈍化懸念や米長期金利の低下が市場の関心を集めており、米株安が続く場合は、ドル
の独歩安が一段と鮮明となる可能性が高く、下値に対する警戒は常に頭に入れておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」。週末に110円台に回復し維持できたことはユーロにとって明るい材料になりそうだ。
ユーロ圏のソブリンリスクも緩和していることから、短期的には上昇トレンド継続と思われる。継続を占
う意味でも直近の6月28日高値110.81円を上抜けすることができるか注目される。
豪ドル円は「ブル」
ポジションは「ブル」。6日に豪準備銀行理事会が予定されており、政策金利を据え置く可能性が高く、上
値は限定的になりそうだ。中国株が軟調な動きを続けていることに加え、相次ぐ米経済指標の下振れを背
景に景気減速懸念が強まっており、リスク回避から高金利の豪ドル買いの動きは手控えられそうだ。