消去法的に円買い優勢な展開継続!
昨日のドル円だが、目新しい材料もなく日経平均株価をはじめとしたアジア株が動意薄だった事もあり、東京時間は89.80銭から90円までの狭いレンジでの取引となった。そして欧州時間に入ると、前日のFOMCの内容が蒸し返され、米景気の先行き不透明感からリスク回避の動きが強まり円買い優勢の流れとなった。その後、米国時間に発表された米新規失業保険申請件数が(予想:46.3万件、結果:45.7万件)と僅かながら強い結果になったことで反発する場面もみられたが、NYダウが前日比マイナス圏で推移し、クローズにかけて下げ幅を拡大した事でドル円も弱含む展開が続いた。米議会では金融改革法案が大詰めを迎えており、法案成立で金融機関の収益が圧迫されるとの懸念が株価の下押し要因となっているため、結果的にドル円の下げ材料として機能している。下降トレンドは継続し、大台である90円を割り込んだまま89.623円で取引を迎えた。
豪ドル円は東京時間早朝にケビン・ラッド豪首相が辞任し、副首相のジュリア・ギラード氏が新首相に就任するとの報道を受け上昇する展開となった。ギラード豪新首相が「資源税についてコンセンサスを模索へ」「鉱山会社と交渉し、資源税めぐる不透明感を払しょくすることが必要」と発言した事で、豪政府が導入を計画している40%の資源超過利潤税について税率を変更するのではとの期待感が強まった模様だ。この発言を受けて豪株価が上昇し、豪ドル円も78.885円まで値を伸ばす展開となった。しかし、資源超過利潤税の導入の急先鋒とみられていたスワン財務相が副首相に就任する見通しと報じられたことで上値を抑えられ、また、欧米時間ではリスク回避の円買いが優勢となったため、最終的には77.687円と前日比80銭超下落して取引を終えた。
本日の展開
米景気先行き不透明感が強まっている事からドルが買いづらく、欧州金融不安の再燃からユーロも弱含んでおり、消去法的に円に資金が流れる構図が続いている。本日もドル円は軟調な展開が続くことが予想される。今週は人民元の上昇に伴い株価が上昇し、リスク志向が進む傾向もあったが、日にちが経つにつれ影響力は弱まっているように思える。しかし、週末にG20を控えているため、会議前のアピールとして中国が人民元の上昇を許容するとの見方もある。なお、米国時間には米四半期GDP、ミシガン大学消費者態度指数の発表を控えており、市場予想を下回り米景況感を更に悪化させる内容となった場合、5月20日安値88.945円までの下落も考えられるため、注意が必要だ。
ユーロ円は、パパンドレウ・ギリシャ首相が閣僚会議において、「今後数年間で経済を再び軌道に戻すため、極めて強い努力が必要だ」と発言するとともに「欧州連合と合意した以上の結果を出すことができる」と述べている。しかし、ギリシャに対する市場の不安は根強く、CDS市場でのギリシャCDSは過去最大に拡大、ギリシャ債とドイツ債との利回り格差も拡大している。ユーロ圏のソブリンリスクの根は深く、極端な悲観的な見方が和らぐ事で値を戻す場面もあるが、根本的な解決に至っておらず、引き続き下値をうかがう展開が予想される。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 88.50-90.50
ユーロ・円 109.00-111.40
ポンド・円 132.70-135.00
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 貿易収支
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)
08:30 JPY 東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
15:45 FRF 国内総生産(GDP、改定値)
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値
≪2010年6月24日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
日々値を崩しているが反発期待も膨らみ「ブル」となった。最近の傾向として、リスク回避時は
ドルと円が買われやすいが、円の方がその傾向が強いため株価が軟調な展開となった場合、下向
きの展開が予想される。5月20日安値88.945円が下値目処と考えられるが、週末クローズでこの
水準を保てるかどうかがポイントとなりそうだ。
ユーロ円は「ブル」
対ドルでは2連騰となり、ユーロ円においても強気な姿勢が示され「ブル」となった。しかし、
リスク回避志向が強まった時の円買い圧力が強いためユーロにとっては苦しい展開となっている。
今週だけでもユーロ圏のギリシャ、スペイン、フランスのネガティブ材料が出ているため、ユー
ロ不安が拡大した場合、大きく値を崩す可能性も否定出来ない。
ポンド円は「ブル」
ドル、ユーロと悪材料が相次ぐ中、ポンドは英緊急予算案、低金利の出口戦略といった好材料が
目立つ形となっており「ブル」継続となった。上昇続きのポンドドルも調整が入っているように
思えるが利益確定の売りをこなし再度上昇に転じた場合はポンド円も連れる形で上値を追う可能
性を秘めていると考えられそうだ。
豪ドル円は東京時間早朝にケビン・ラッド豪首相が辞任し、副首相のジュリア・ギラード氏が新首相に就任するとの報道を受け上昇する展開となった。ギラード豪新首相が「資源税についてコンセンサスを模索へ」「鉱山会社と交渉し、資源税めぐる不透明感を払しょくすることが必要」と発言した事で、豪政府が導入を計画している40%の資源超過利潤税について税率を変更するのではとの期待感が強まった模様だ。この発言を受けて豪株価が上昇し、豪ドル円も78.885円まで値を伸ばす展開となった。しかし、資源超過利潤税の導入の急先鋒とみられていたスワン財務相が副首相に就任する見通しと報じられたことで上値を抑えられ、また、欧米時間ではリスク回避の円買いが優勢となったため、最終的には77.687円と前日比80銭超下落して取引を終えた。
本日の展開
米景気先行き不透明感が強まっている事からドルが買いづらく、欧州金融不安の再燃からユーロも弱含んでおり、消去法的に円に資金が流れる構図が続いている。本日もドル円は軟調な展開が続くことが予想される。今週は人民元の上昇に伴い株価が上昇し、リスク志向が進む傾向もあったが、日にちが経つにつれ影響力は弱まっているように思える。しかし、週末にG20を控えているため、会議前のアピールとして中国が人民元の上昇を許容するとの見方もある。なお、米国時間には米四半期GDP、ミシガン大学消費者態度指数の発表を控えており、市場予想を下回り米景況感を更に悪化させる内容となった場合、5月20日安値88.945円までの下落も考えられるため、注意が必要だ。
ユーロ円は、パパンドレウ・ギリシャ首相が閣僚会議において、「今後数年間で経済を再び軌道に戻すため、極めて強い努力が必要だ」と発言するとともに「欧州連合と合意した以上の結果を出すことができる」と述べている。しかし、ギリシャに対する市場の不安は根強く、CDS市場でのギリシャCDSは過去最大に拡大、ギリシャ債とドイツ債との利回り格差も拡大している。ユーロ圏のソブリンリスクの根は深く、極端な悲観的な見方が和らぐ事で値を戻す場面もあるが、根本的な解決に至っておらず、引き続き下値をうかがう展開が予想される。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 88.50-90.50
ユーロ・円 109.00-111.40
ポンド・円 132.70-135.00
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 貿易収支
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)
08:30 JPY 東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
15:45 FRF 国内総生産(GDP、改定値)
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値
≪2010年6月24日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
日々値を崩しているが反発期待も膨らみ「ブル」となった。最近の傾向として、リスク回避時は
ドルと円が買われやすいが、円の方がその傾向が強いため株価が軟調な展開となった場合、下向
きの展開が予想される。5月20日安値88.945円が下値目処と考えられるが、週末クローズでこの
水準を保てるかどうかがポイントとなりそうだ。
ユーロ円は「ブル」
対ドルでは2連騰となり、ユーロ円においても強気な姿勢が示され「ブル」となった。しかし、
リスク回避志向が強まった時の円買い圧力が強いためユーロにとっては苦しい展開となっている。
今週だけでもユーロ圏のギリシャ、スペイン、フランスのネガティブ材料が出ているため、ユー
ロ不安が拡大した場合、大きく値を崩す可能性も否定出来ない。
ポンド円は「ブル」
ドル、ユーロと悪材料が相次ぐ中、ポンドは英緊急予算案、低金利の出口戦略といった好材料が
目立つ形となっており「ブル」継続となった。上昇続きのポンドドルも調整が入っているように
思えるが利益確定の売りをこなし再度上昇に転じた場合はポンド円も連れる形で上値を追う可能
性を秘めていると考えられそうだ。