米雇用統計悪化!?米長期金利に注目!
金曜日のドル円は序盤、米雇用統計を控えた模様眺めが強く積極的な取引は見られなかったが、日経平均が底堅く推移すると92.86円まで上昇。その後、日経平均の上値が抑えられるとドル円の上値も抑えられ92.70円前後のもみ合いとなった。また、鳩山首相の退陣に伴う民主党代表選で管副総理兼財務相が民主党新代表になり衆参両院本会議で行われた首相指名選挙で第94代首相に選出されたものの、為替への影響は限定的だった。注目の米雇用統計の失業率(予想:9.8% 結果:9.8%)は改善したものの、非農業部門雇用者数変化(予想:53.6万人 結果:43.1万人)が市場予想よりも悪かったことから、発表直後には91.90円付近まで下落した。その後に、NY株式市場が10,000ドルの大台を割り込んで下落するとドル売り円買いの動きが強まり安値91.421円まで下げ幅を拡大。引けにかけては、週末のポジション調整に押し戻され91.861円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、NY市場の米雇用統計を控えたポジション調整の流れを引き継ぎ堅調な値動きとなり113.11円付近まで上昇したものの、日経平均が小幅な値動きとなったことを背景に113円前後での一進一退となった。その後、欧州株やNYダウ先物が上昇して始まると113.36円付近まで上昇した。しかし、ユーロ圏財政懸念が中・東欧にも広がるかもしれないといった懸念が広がるとユーロ売りにつながり、ユーロ円は111.40円付近まで下落した。その後に発表された米雇用統計が事前予想を下回ったことで110.48円まで下落幅を拡大した。その後も、NY株式市場が300ドル超の下落となるとリスク回避の動きが強まり一時109.399円をまで下落したが、安値付近ではショートカバーが入り110.011円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は先週序盤、米英市場休場により方向感に欠ける展開でのスタートとなったが、本邦株式市場で大量の売り注文の誤発注騒動からリスク回避の動きが強まり90.537円まで下落した。週後半に入ると、鳩山首相の辞任で政局への不透明感が高まり、円売りの動きが活発化し2週間ぶりの円安水準となった。しかし、米雇用統計が予想よりも悪化したことで93円台を試すことなく終了した。今週は、株価や商品相場の値動きを主体としたリスク許容度の変化の見極めと米長期金利の動向となろうか。米雇用統計が弱い内容となったことから、米長期金利に低下圧力が掛かりドルの上値が抑えられるとの見方が強いと考えられる為、慎重な対応が求められそうだ。
ユーロ円は先週、ユーロにとってネガティブな報道が少なかったことから市場は落ち着きをやや取り戻し、世界的な株高も後押しとなり市場に安心感を広がったことで、リスク再考の時期に入り底堅い値動きとなった。だが、週末にハンガリーの新政権が「財政赤字が大幅に拡大する可能性が高い」との見方を示したことで、第二のギリシャになるとの思惑からリスク回避の動きが活発化。米雇用情勢が弱い内容であったことも背景に心理的な節目となる110円台を割り込んでいる。今週もギリシャなどユーロ各国に対する市場の懸念は相変わらずで、ユーロは上値の重い展開になるとの見方が強いと思われる。7日にユーロ圏財務相会合や8日に欧州連合(EU)財務相理事会が開催が予定されており、ドイツの空売り規制を巡る協議がされるとみられている。今週は、ハンガリーの報道や米雇用統計をきっかけに再度リスク回避に伴う円買い・ドル買いが優勢になる可能性もあり、引き続き注意が必要だ。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 88.600- 94.300
ユーロ・円 107.700-114.100
ポンド・円 128.600-136.600
【今週の主な経済指標】
6月7日
19:00(独) 4月製造業受注
6月8日
4:00 (米) 4月消費者信用残高
8:50 (日) 4月国際収支/経常収支
8:50 (日) 4月国際収支/貿易収支
14:45(スイス) 5月失業率
15:00(独) 4月貿易収支
16:15(スイス) 5月消費者物価指数
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:15(加) 4月住宅着工件数
6月9日
17:30(英) 4月貿易収支(EU域外)
17:30(英) 4月貿易収支
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
23:00(米) 4月卸売在庫
6月10日
6:00 (NZ) ニュージーランド準備銀行政策金利
8:50 (日) 第1四半期GDP (改定値)
10:30(豪) 5月雇用統計/失業率
10:30(豪) 5月雇用統計/就業者数(増減)
15:00(独) 5月消費者物価指数
15:45(仏) 4月鉱工業生産
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ) ECB理事会(政策金利)
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
21:30(加) 4月貿易収支
21:30(米) 4月貿易収支
6月11日
15:45(仏) 4月貿易収支
15:45(仏) 4月財政収支
15:45(仏) 5月消費者物価指数
17:30(英) 4月生産者物価指数
17:30(英) 5月生産者物価コア指数
17:30(英) 4月製造業生産
17:30(英) 4月鉱工業生産
21:30(米) 5月小売売上高コア指数
21:30(米) 5月小売売上高指数
22:55(米) 6月ミシガン大消費者信頼感指数
23:00(米) 4月企業在庫
≪2010年6月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米雇用統計は悪化したが、下値では値ごろ感から買いが入り「ブル」が優勢。来週にも、本邦
の管内閣の組閣がされると見られており、円安優遇政策を打ち出すことがあれば、5月14日以
来となる93円台を試すかもしれない。しかし、ユーロ圏の財政問題もありネガティブな報道が
されれば、リスク回避からドル売りの展開も想定しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」。週末に一時的に109円台を割り込んだもののポジション調整から買戻し
が入り110円台を維持して引けている。しかし、ユーロ圏の金融不安は解決の兆しが見え難い
ことから、ユーロ下落トレンドは継続していると思われる。底値試しの展開も考えられる。
NZドル円は「ブル」
ポジションは「ブル」。今週木曜日のNZ準備銀行理事会での0.25%の利上げを予定されており、
下値ではバーゲンハントの買いも考えられる。しかし、欧州のソブリンリスクや朝鮮半島の地
政学リスクといった不安要因も払拭されていないことから、上昇余地は限定されるか。
ユーロ円は序盤、NY市場の米雇用統計を控えたポジション調整の流れを引き継ぎ堅調な値動きとなり113.11円付近まで上昇したものの、日経平均が小幅な値動きとなったことを背景に113円前後での一進一退となった。その後、欧州株やNYダウ先物が上昇して始まると113.36円付近まで上昇した。しかし、ユーロ圏財政懸念が中・東欧にも広がるかもしれないといった懸念が広がるとユーロ売りにつながり、ユーロ円は111.40円付近まで下落した。その後に発表された米雇用統計が事前予想を下回ったことで110.48円まで下落幅を拡大した。その後も、NY株式市場が300ドル超の下落となるとリスク回避の動きが強まり一時109.399円をまで下落したが、安値付近ではショートカバーが入り110.011円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円は先週序盤、米英市場休場により方向感に欠ける展開でのスタートとなったが、本邦株式市場で大量の売り注文の誤発注騒動からリスク回避の動きが強まり90.537円まで下落した。週後半に入ると、鳩山首相の辞任で政局への不透明感が高まり、円売りの動きが活発化し2週間ぶりの円安水準となった。しかし、米雇用統計が予想よりも悪化したことで93円台を試すことなく終了した。今週は、株価や商品相場の値動きを主体としたリスク許容度の変化の見極めと米長期金利の動向となろうか。米雇用統計が弱い内容となったことから、米長期金利に低下圧力が掛かりドルの上値が抑えられるとの見方が強いと考えられる為、慎重な対応が求められそうだ。
ユーロ円は先週、ユーロにとってネガティブな報道が少なかったことから市場は落ち着きをやや取り戻し、世界的な株高も後押しとなり市場に安心感を広がったことで、リスク再考の時期に入り底堅い値動きとなった。だが、週末にハンガリーの新政権が「財政赤字が大幅に拡大する可能性が高い」との見方を示したことで、第二のギリシャになるとの思惑からリスク回避の動きが活発化。米雇用情勢が弱い内容であったことも背景に心理的な節目となる110円台を割り込んでいる。今週もギリシャなどユーロ各国に対する市場の懸念は相変わらずで、ユーロは上値の重い展開になるとの見方が強いと思われる。7日にユーロ圏財務相会合や8日に欧州連合(EU)財務相理事会が開催が予定されており、ドイツの空売り規制を巡る協議がされるとみられている。今週は、ハンガリーの報道や米雇用統計をきっかけに再度リスク回避に伴う円買い・ドル買いが優勢になる可能性もあり、引き続き注意が必要だ。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 88.600- 94.300
ユーロ・円 107.700-114.100
ポンド・円 128.600-136.600
【今週の主な経済指標】
6月7日
19:00(独) 4月製造業受注
6月8日
4:00 (米) 4月消費者信用残高
8:50 (日) 4月国際収支/経常収支
8:50 (日) 4月国際収支/貿易収支
14:45(スイス) 5月失業率
15:00(独) 4月貿易収支
16:15(スイス) 5月消費者物価指数
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:15(加) 4月住宅着工件数
6月9日
17:30(英) 4月貿易収支(EU域外)
17:30(英) 4月貿易収支
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
23:00(米) 4月卸売在庫
6月10日
6:00 (NZ) ニュージーランド準備銀行政策金利
8:50 (日) 第1四半期GDP (改定値)
10:30(豪) 5月雇用統計/失業率
10:30(豪) 5月雇用統計/就業者数(増減)
15:00(独) 5月消費者物価指数
15:45(仏) 4月鉱工業生産
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ) ECB理事会(政策金利)
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
21:30(加) 4月貿易収支
21:30(米) 4月貿易収支
6月11日
15:45(仏) 4月貿易収支
15:45(仏) 4月財政収支
15:45(仏) 5月消費者物価指数
17:30(英) 4月生産者物価指数
17:30(英) 5月生産者物価コア指数
17:30(英) 4月製造業生産
17:30(英) 4月鉱工業生産
21:30(米) 5月小売売上高コア指数
21:30(米) 5月小売売上高指数
22:55(米) 6月ミシガン大消費者信頼感指数
23:00(米) 4月企業在庫
≪2010年6月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米雇用統計は悪化したが、下値では値ごろ感から買いが入り「ブル」が優勢。来週にも、本邦
の管内閣の組閣がされると見られており、円安優遇政策を打ち出すことがあれば、5月14日以
来となる93円台を試すかもしれない。しかし、ユーロ圏の財政問題もありネガティブな報道が
されれば、リスク回避からドル売りの展開も想定しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ポジションは「ブル」。週末に一時的に109円台を割り込んだもののポジション調整から買戻し
が入り110円台を維持して引けている。しかし、ユーロ圏の金融不安は解決の兆しが見え難い
ことから、ユーロ下落トレンドは継続していると思われる。底値試しの展開も考えられる。
NZドル円は「ブル」
ポジションは「ブル」。今週木曜日のNZ準備銀行理事会での0.25%の利上げを予定されており、
下値ではバーゲンハントの買いも考えられる。しかし、欧州のソブリンリスクや朝鮮半島の地
政学リスクといった不安要因も払拭されていないことから、上昇余地は限定されるか。