ユーロ売りの流れ止まらず!
ドル円は序盤、東京市場がGW最終日で休場であったことから様子見ムードが強く、94.70円付近で一進一退となった。ロンドン勢の参入後は、ギリシャ財政懸念を背景に欧米の株価が下落したことでリスク回避の円買いが入り、ドル円は94.496円まで下落。米格付け会社ムーディーズがポルトガル国債を格下げ方向で見直すと発表し、ギリシャ以外の欧州諸国の財政問題を巡る不透明感が一段と強まったことも円買いが加速する要因となった。NY市場の時間には、NYダウがユーロ圏の財政問題を材料に前日比100ドル超の下落で始まったことから、リスク回避の円買いの動きとなり94円前半まで下落。注目されていた経済指標のADP雇用統計[前月比](予想:3万人、結果:3.2万人)とISM非製造業景況指数(総合)(予想:56.0、結果:55.4)の発表があったが、あまり材料視されなかった。その後、一時プラスとなったNYダウが再び下落し始めるとこの動きに沿う様にドル円も売られ、94円を割り込むと93.537円まで下落。その後も94円台に戻すことなく93.845円で取引を終えた。
ユーロ円は序盤、取引材料が乏しかったことから、軟調な展開となり123円近辺の値動きとなった。しかし、米格付け会社ムーディーズがポルトガル国債を格下げ方向で見直すと発表したことで、ユーロ圏の財政懸念を背景に主要通貨に対しユーロ売りの展開となった。その後もユーロ買い材料がなかったことやNY株式市場が前日からの下落幅を拡大したこともあり、ユーロ売りが加速、約2ヶ月ぶりとなる120円割れの119.984円まで下落したが、引けにかけては値を戻し、120.327円で取引を終えた。
今日の展開
さて本日のドル円だが、序盤はゴールデンウィーク明けの東京株式市場の動向に注目したい。ユーロ圏の財政問題を背景にNY株式市場が連日の下落でGW前と比べ約300ドル程安くなっていることから、日経平均も安く始まることが予想され、為替への影響を慎重に見極めたい。経済指標では、米新規失業保険申請件数(前回:44.8万件、予測:44万件)、四半期非農業部門労働生産性・速報値[前期比](前回:6.9%、予測:2.6%)等が控えており、更に日本時間22時30分に米連邦準備理事会バーナンキ議長の発言も予定されている。今回のユーロ圏財政問題についてどういった言及をするかに注目が集まりそうだ。市場のリスク回避色が鮮明になった場合には円買い優勢の展開が考えられることから、下値を試す可能性も考えられる。
ユーロは、ユーロ各国の財政について注目が集まってきており、格付け会社ムーディーズがポルトガル国債格下げについて検討を始めたことから、ユーロ各国における財政問題関連の報道には警戒が必要と思われる。昨日はギリシャのアテネで政府の財政緊縮措置に抗議するデモ活動で3名の死者が出ており、今後は欧州の財政問題に加え社会不安も高まりそうな雰囲気にある。また、ユーロドルは1.28031ドルまで下落しており、昨年3月12日以来の安値水準となっている。財政問題解決の手がかりが見えない状況では今後ユーロ売りの動きが加速する可能性は高いと考えられる。本日は、欧州中央銀行トリシェ総裁が発言すると見られており、この難関な課題にどういった見解を示すか注目される。また、ユーロ円は2月25日年初来安値となる119.638円付近での動きとなっており、サポートされるのか、下抜けしてしまうのか、今後を占う意味で重要なポイントとなりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 92.800- 94.600
ユーロ・円 118.700-123.200
ポンド・円 139.700-143.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期失業率
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 貿易収支
16:15 CHF 消費者物価指数
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数
19:00 DEM 製造業新規受注
20:45 EUR 欧州中央銀行政策金利
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・速報値
21:30 CAD 住宅建設許可件数
23:00 CAD Ivey購買部協会指数
≪2010年5月5日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
前日の「ベア」から一転して参加者は「ブル」。前日に93.80円付近にある下値抵抗線を抜け
93.537円まで下抜けしたが、引けにかけて93.80円付近まで戻していることから下値抵抗線は
残っている模様。しかし、上値を試すには材料不足であることも否めないことから、ポジシ
ョンの傾けすぎには注意が必要だろう。また、ユーロ圏のソブリンリスクは日を増すごとに
高まっていると考えられることから、下値への警戒も十分に行いたい。また、週末には米雇
用統計も控えており、ポジション調整の動きにも注意しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ユーロ円は120円台割れと前日比で-2.427円下落したが、参加者は反発を期待し強気に「ブル
」を継続。ギリシャの支援は国際通貨基金(IMF)とユーロ圏各国と共同で実施することとな
っているが、実施されてもデフォルトを先延ばしするだけとの見方も根強くあり、早期解決
の糸口が見えない状況になっている。また、そこにユーロ圏各国の財政問題についても不安
視されはじめていることから、下げ幅を拡大する可能性もあり注意が必要だ。
豪ドル円は「ブル」
ユーロ圏の財政不安拡大が懸念されている中、世界的な景気回復の腰折れとなる可能性が意
識され、豪ドル円は二日連続の下落となった。しかし、参加者は押し目買いとみて「ブル」。
豪ドル円は、これまで他通貨に比べギリシャの財政問題にそれほど影響を受けなかったが、
リスク選好度低下の影響は避けられなくなってきている。また、利上げについても当面は差
し控えられそうな見方が強まっており、下値を探る展開が予想される。また、日本時間10時
30分には、豪小売売上高[前月比](前回:-1.4%、予測:0.7%)の発表があり、同国の景気
変動に注目したい。
ユーロ円は序盤、取引材料が乏しかったことから、軟調な展開となり123円近辺の値動きとなった。しかし、米格付け会社ムーディーズがポルトガル国債を格下げ方向で見直すと発表したことで、ユーロ圏の財政懸念を背景に主要通貨に対しユーロ売りの展開となった。その後もユーロ買い材料がなかったことやNY株式市場が前日からの下落幅を拡大したこともあり、ユーロ売りが加速、約2ヶ月ぶりとなる120円割れの119.984円まで下落したが、引けにかけては値を戻し、120.327円で取引を終えた。
今日の展開
さて本日のドル円だが、序盤はゴールデンウィーク明けの東京株式市場の動向に注目したい。ユーロ圏の財政問題を背景にNY株式市場が連日の下落でGW前と比べ約300ドル程安くなっていることから、日経平均も安く始まることが予想され、為替への影響を慎重に見極めたい。経済指標では、米新規失業保険申請件数(前回:44.8万件、予測:44万件)、四半期非農業部門労働生産性・速報値[前期比](前回:6.9%、予測:2.6%)等が控えており、更に日本時間22時30分に米連邦準備理事会バーナンキ議長の発言も予定されている。今回のユーロ圏財政問題についてどういった言及をするかに注目が集まりそうだ。市場のリスク回避色が鮮明になった場合には円買い優勢の展開が考えられることから、下値を試す可能性も考えられる。
ユーロは、ユーロ各国の財政について注目が集まってきており、格付け会社ムーディーズがポルトガル国債格下げについて検討を始めたことから、ユーロ各国における財政問題関連の報道には警戒が必要と思われる。昨日はギリシャのアテネで政府の財政緊縮措置に抗議するデモ活動で3名の死者が出ており、今後は欧州の財政問題に加え社会不安も高まりそうな雰囲気にある。また、ユーロドルは1.28031ドルまで下落しており、昨年3月12日以来の安値水準となっている。財政問題解決の手がかりが見えない状況では今後ユーロ売りの動きが加速する可能性は高いと考えられる。本日は、欧州中央銀行トリシェ総裁が発言すると見られており、この難関な課題にどういった見解を示すか注目される。また、ユーロ円は2月25日年初来安値となる119.638円付近での動きとなっており、サポートされるのか、下抜けしてしまうのか、今後を占う意味で重要なポイントとなりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 92.800- 94.600
ユーロ・円 118.700-123.200
ポンド・円 139.700-143.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期失業率
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
10:30 AUD 小売売上高
10:30 AUD 貿易収支
16:15 CHF 消費者物価指数
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数
19:00 DEM 製造業新規受注
20:45 EUR 欧州中央銀行政策金利
21:30 USD 新規失業保険申請件数
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・速報値
21:30 CAD 住宅建設許可件数
23:00 CAD Ivey購買部協会指数
≪2010年5月5日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
前日の「ベア」から一転して参加者は「ブル」。前日に93.80円付近にある下値抵抗線を抜け
93.537円まで下抜けしたが、引けにかけて93.80円付近まで戻していることから下値抵抗線は
残っている模様。しかし、上値を試すには材料不足であることも否めないことから、ポジシ
ョンの傾けすぎには注意が必要だろう。また、ユーロ圏のソブリンリスクは日を増すごとに
高まっていると考えられることから、下値への警戒も十分に行いたい。また、週末には米雇
用統計も控えており、ポジション調整の動きにも注意しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ユーロ円は120円台割れと前日比で-2.427円下落したが、参加者は反発を期待し強気に「ブル
」を継続。ギリシャの支援は国際通貨基金(IMF)とユーロ圏各国と共同で実施することとな
っているが、実施されてもデフォルトを先延ばしするだけとの見方も根強くあり、早期解決
の糸口が見えない状況になっている。また、そこにユーロ圏各国の財政問題についても不安
視されはじめていることから、下げ幅を拡大する可能性もあり注意が必要だ。
豪ドル円は「ブル」
ユーロ圏の財政不安拡大が懸念されている中、世界的な景気回復の腰折れとなる可能性が意
識され、豪ドル円は二日連続の下落となった。しかし、参加者は押し目買いとみて「ブル」。
豪ドル円は、これまで他通貨に比べギリシャの財政問題にそれほど影響を受けなかったが、
リスク選好度低下の影響は避けられなくなってきている。また、利上げについても当面は差
し控えられそうな見方が強まっており、下値を探る展開が予想される。また、日本時間10時
30分には、豪小売売上高[前月比](前回:-1.4%、予測:0.7%)の発表があり、同国の景気
変動に注目したい。