根強いギリシャ懸念!欧州ソブリンリスク再燃か!
昨日のドル円は東京市場序盤、本邦輸出企業のドル売りが優勢となったこともあり、93円付近へと下押しした。しかし、日経平均が寄り付きから1万1000円台を回復し、前引けにかけて前日比189円高まで上げ幅を拡大したことを受けて、リスク選好の高まりによる円売りが強まったことから反発。その後、西村日銀副総裁が講演で「日本経済の持続的成長経路に復帰するにはなお時間を要する。追加的な緩和措置を通じ、経済、物価の改善を確かなものにする必要がある」との見解を示したことを受けて、日本の長期低金利継続観測が円売りを促すと一時93.40円付近まで強含む展開となった。買い一巡後は、93.50円の水準を上抜け出来ず頭打ちになるとやや調整の動きが見え始め、特に材料は出ていないが、この2日間の上昇が急ピッチとなっていただけに利食い売りの動きも散見し、一時92.934円まで下落した。NY時間に入ると一進一退。米週間石油在庫統計で原油在庫が予想外に増加していたことで、原油価格の下落からリスク回避の動きとなり円買いも散見されたが反応も一時的。引きにかけ93円台前半で方向感のない動きとなり、93.158円で取引を終えた。
ユーロ円は、東京市場序盤から利益確定の売りや、ギリシャ支援問題を巡る不透明感から124.641円まで下落。しかし、売り一巡後はアジア株式市場の堅調推移を背景にリスク選好の動きが強まると125.50円付近へと反発した。その後も株高・商品高を背景にしっかりとした値動きとなったものの、欧州勢参入後はギリシャが、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)との2週間にわたる協議を開始する中、ギリシャ国債とドイツ国債の利回り差は10年債で500bpを超え拡大。さらにギリシャ国債に対するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、過去最高値を更新するとユーロ円は一時124.274円まで下押しした。引けにかけて徐々に持ち直したが、124.765円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、米金融大手ゴールドマン・サックス提訴を巡る過度の懸念が後退したほか、米主要企業の予想以上に好調な決算を背景に、株式市場は引き続き堅調推移が予想され、円は売られやすい地合いとなりそうだ。また、日本は日銀に対する追加金融緩和圧力が高まっている上、普天間問題などを巡って政局も一段と不安定化しつつあり、今後は円売り安心感が一段と鮮明となっていく可能性も考えられる。また、テクニカル的には目先は先週にレジスタンスとして意識された93.50円を明確に抜けることが出来るかがポイントとなりそうだ。
ユーロ円は、前日よりECB(欧中銀)とIMF(国際通貨基金)によるギリシャ支援協議が2週間にわたり開始されている。IMFは本日2010年の世界経済見通しを3.9%→4.2%へと上方修正。世界的な株価上昇を下支えにリスク志向が優勢ではある。しかし、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が会見で「ギリシャの問題が5月いっぱい未解決のままになることはありえない」と発言しているものの、協議は少なくとも10日間はかかるとみられており、協議結果の発表まではギリシャ問題が下押し要因として燻りそうだ。更にIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しの中で「ギリシャの財政危機、欧州で伝染するリスクある」との見通しを示した事で、欧州ソブリンリスクが再燃している。根強いギリシャ懸念から、ユーロに弱気のバイアスがかかりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 92.30-94.00
ユーロ・円 123.10-125.50
ポンド・円 142.00-145.00
【今日の主な経済指標】
15:15 CHF 貿易収支
15:45 FRF 企業景況感指数
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数
17:30 GBP マネーサプライM4
17:30 GBP 小売売上高指数
17:30 HKD 消費者物価指数
21:30 CAD 景気先行指数
21:30 USD 卸売物価指数
21:30 USD 新規失業保険申請件数
23:00 EUR 消費者信頼感
23:00 USD 中古住宅販売件数
23:00 USD 住宅価格指数[前月比]
≪2010年4月21日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
方向感のでない1日となったが、参加者は企業業績改善期待から「ブル」となっている。米GS訴追問題
をきっかけとした米当局の金融規制強化への警戒感が高まっているなか本日予定されるオバマ米大統
領の講演でも金融規制法案に関する発言があるとみられており、また来週27日にはゴールドマン・サ
ックスCEOの議会証言が予定されていることから、深追いは禁物となろう。
ポンド円は「ベア」
来月6日の英総選挙を前にした不透明感や、オシレーター系の指標で売りシグナルがでており、参加者
は「ベア」を選択。しかし、英総選挙は悪材料が織り込まれつつある状況となっている。加えて、火
山噴火による欧州の空港が運行を再開し安堵感が広がっていることを鑑みれば、強気スタンス継続も
いいだろう。
豪ドル円は「ブル」
予想を上回る米企業決算を背景に株式市場のセンチメントは上向いており、商品相場も堅調となって
いることから、参加者は引続き「ブル」。また、来月4日の豪準備銀行理事会での追加利上げ観測も広
がっており、金利面でも買い妙味が大きいだろう。
ユーロ円は、東京市場序盤から利益確定の売りや、ギリシャ支援問題を巡る不透明感から124.641円まで下落。しかし、売り一巡後はアジア株式市場の堅調推移を背景にリスク選好の動きが強まると125.50円付近へと反発した。その後も株高・商品高を背景にしっかりとした値動きとなったものの、欧州勢参入後はギリシャが、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)との2週間にわたる協議を開始する中、ギリシャ国債とドイツ国債の利回り差は10年債で500bpを超え拡大。さらにギリシャ国債に対するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、過去最高値を更新するとユーロ円は一時124.274円まで下押しした。引けにかけて徐々に持ち直したが、124.765円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、米金融大手ゴールドマン・サックス提訴を巡る過度の懸念が後退したほか、米主要企業の予想以上に好調な決算を背景に、株式市場は引き続き堅調推移が予想され、円は売られやすい地合いとなりそうだ。また、日本は日銀に対する追加金融緩和圧力が高まっている上、普天間問題などを巡って政局も一段と不安定化しつつあり、今後は円売り安心感が一段と鮮明となっていく可能性も考えられる。また、テクニカル的には目先は先週にレジスタンスとして意識された93.50円を明確に抜けることが出来るかがポイントとなりそうだ。
ユーロ円は、前日よりECB(欧中銀)とIMF(国際通貨基金)によるギリシャ支援協議が2週間にわたり開始されている。IMFは本日2010年の世界経済見通しを3.9%→4.2%へと上方修正。世界的な株価上昇を下支えにリスク志向が優勢ではある。しかし、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が会見で「ギリシャの問題が5月いっぱい未解決のままになることはありえない」と発言しているものの、協議は少なくとも10日間はかかるとみられており、協議結果の発表まではギリシャ問題が下押し要因として燻りそうだ。更にIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しの中で「ギリシャの財政危機、欧州で伝染するリスクある」との見通しを示した事で、欧州ソブリンリスクが再燃している。根強いギリシャ懸念から、ユーロに弱気のバイアスがかかりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 92.30-94.00
ユーロ・円 123.10-125.50
ポンド・円 142.00-145.00
【今日の主な経済指標】
15:15 CHF 貿易収支
15:45 FRF 企業景況感指数
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数
17:30 GBP マネーサプライM4
17:30 GBP 小売売上高指数
17:30 HKD 消費者物価指数
21:30 CAD 景気先行指数
21:30 USD 卸売物価指数
21:30 USD 新規失業保険申請件数
23:00 EUR 消費者信頼感
23:00 USD 中古住宅販売件数
23:00 USD 住宅価格指数[前月比]
≪2010年4月21日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
方向感のでない1日となったが、参加者は企業業績改善期待から「ブル」となっている。米GS訴追問題
をきっかけとした米当局の金融規制強化への警戒感が高まっているなか本日予定されるオバマ米大統
領の講演でも金融規制法案に関する発言があるとみられており、また来週27日にはゴールドマン・サ
ックスCEOの議会証言が予定されていることから、深追いは禁物となろう。
ポンド円は「ベア」
来月6日の英総選挙を前にした不透明感や、オシレーター系の指標で売りシグナルがでており、参加者
は「ベア」を選択。しかし、英総選挙は悪材料が織り込まれつつある状況となっている。加えて、火
山噴火による欧州の空港が運行を再開し安堵感が広がっていることを鑑みれば、強気スタンス継続も
いいだろう。
豪ドル円は「ブル」
予想を上回る米企業決算を背景に株式市場のセンチメントは上向いており、商品相場も堅調となって
いることから、参加者は引続き「ブル」。また、来月4日の豪準備銀行理事会での追加利上げ観測も広
がっており、金利面でも買い妙味が大きいだろう。