ゴールドマン・サックス提訴!?ドルの重石となるか!
金曜日のドル円は東京市場序盤、中国の金融引き締めや人民元の切り上げ観測から円買い優勢の展開となり92.65円前後まで下落した。しかし、民主党のデフレ脱却議連で顧問を務める池田元久衆院議員が「為替レートを実勢に合わせることが必要。金融緩和や介入で円安にする必要がある。」と発言したことにより、円が大きく売られ一時93.121円まで上昇をしたが、買い一巡後は、92.80円付近まで急速に押し戻される展開となった。NY市場に入ると、米証券取引委員会(SEC)が米金融大手ゴールドマン・サックスを低所得者向け高金利(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題に絡み、詐欺容疑でニューヨーク連邦地裁に提訴したとの報道を受け、リスク回避の動きが活発化。ドル売りの動きとなり92円を割り込み91.903円までドル円は一時下落。引けにかけて、小幅に反発したものの、92.101円で取引を終えた。また、注目されていた米ミシガン大学消費者態度指数(予測:75.0 結果:69.5)は市場予想を下回ったが、ゴールドマン・サックス提訴の報道があり材料にはならなかった模様だ。
ユーロ円は、ギリシャの財政問題を背景にリスク回避の円買いから下げ足を速めた。日経平均が100円近く下げて始まったことを受け、前日比1円超の下落となり125.30円付近まで値を崩した。その後、民主党の池田衆議院議員が「円安にすることが必要だ」との認識を示したことから、円が大きく売られ一時126.105円まで上昇したものの、その実効性に疑問があるとの見方からすぐに買い戻された。その後、米証券取引委員会(SEC)がゴールドンマン・サックスをサブプライムローンの焦げ付き問題に絡み、詐欺容疑で提訴したとの報道が伝わると金融機関関連を中心に米国株が急落。商品相場も大幅安となるなどリスク資産全般が売られたことからユーロ円も123.864円まで下げ幅を拡大した。引けにかけては、週末のポジション調整でユーロが買い戻され124.430円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円はNY株式市場が6連騰と好調であったことからドルの買い戻しが進む展開となっていたものの、米証券取引委員会(SEC)がゴールドンマン・サックスを提訴したことにより状況は一変。6連騰の上昇分をかき消すことになった。同社以外の金融機関も捜査の対象になるのではないかとの憶測も飛び交っており、再び金融市場に対する不信感からリスク回避の流れが強まる可能性は否定できない。ネガティブな報道が続く状況となれば、クロス円全般で下落する可能性は高く、下値リスクには十分な注意を払いたい。
ユーロ円はギリシャへの信用不安が後退したことから一時127.679円まで上昇したのも束の間、ギリシャ問題が蒸し返されるとともに、PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)危機も再燃し、再び124円台まで押し戻されている。今週も依然としてギリシャの財政問題報道に振り回される状況が続く可能性が高そうだ。また、ゴールドンマン・サックスの提訴を受け、リスク回避の流れが強まっていることから、ユーロ売りに強いバイアスがかかる可能性も高い。4月8日の直近安値123.432円を下抜けた場合は、一段のユーロ売りとの展開も予想され、下値に対する警戒は常に頭に入れておきたい。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 89.50-93.80
ユーロ・円 121.10-127.00
ポンド・円 138.80-145.50
【今週の主な経済指標】
04/19
23:00(米) 3月景気先行指数
04/20
07:45(NZ) 第1四半期消費者物価指数
10:30(豪) 豪中銀理事会議事録
15:00(独) 3月生産者物価指数
17:00(ユーロ) 2月経常収支
18:00(独) 4月ZEW景気期待指数
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:00(米) ゴールドマン・サックス・グループ第1四半期決算
21:55(米) 週間レッドブック大規模小売店売上高
22:00(加) 加中銀金融政策委員会(政策金利)
04/21
14:00(日) 2月景気動向指数CI(確報値)
17:30(英) 4月英中銀金融政策委員会議事録
17:30(英) 3月失業率
17:30(英) 2月平均所得(11月~1月)
17:30(英) 2月国際労働機関失業率統計
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:30(加) 2月卸売売上高
04/22
08:50(日) 3月貿易統計
17:30(英) 3月マネーサプライ
19:00(英) 4月CBI製造業受注
21:30(加) 3月景気先行指数
21:30(米) 3月生産者物価指数
21:30(米) 3月生産者物価コア指数
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
23:00(米) 3月中古住宅販売件数
04/23
08:50(日) 2月全産業活動指数
17:00(独) 4月IFO業況指数
17:30(英) 第1四半期GDP(速報値)
20:00(加) 3月消費者物価コア指数
20:00(加) 3月消費者物価指数
21:30(加) 2月小売売上高(自動車を除く)
21:30(加) 2月小売売上高 前月比
21:30(米) 3月耐久財受注 前月比
23:00(米) 3月新築住宅販売件数
≪2010年4月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
ギリシャ財政問題の再燃やゴールドンマン・サックス提訴の報道を受け、クロス円全般が下落。
ドル円も連れ安の展開となっており、参加者は値ごろ感から「ブル」を選択している。今週は
同報道の他、中国人民元の切り上げ観測が強まっており、相場が大きく動く可能性があり、注
意が必要だ。
ユーロ円は「ブル」
先週はギリシャ信用不安の緩和が見られつつも、またもや蒸し返され、結果としてユーロが大
きく売り込まれる展開に。参加者はユーロの買い戻しに期待して「ブル」を選択している。当
面は、先週のギリシャ財政問題が意識されると考えられ、ギリシャ国債の利回りなどの動向に
注視したい。
豪ドル円は「ブル」
金曜日はリスク回避の円買いや商品相場の下落により前日比で約2円近く下落したが、参加者
は強気な姿勢を崩しておらず「ブル」を選択している。また、中国の景気指標が軒並み強いこ
とも豪ドルの下支えとなっている。仮に、中国が金融引き締めを実施したとしても豪景気が急
激に下振れとなるリスクは低いと考えられる。また、4月20日には豪中銀理事会議事録が公表
される予定となっており、追加利上げ観測も高まっていることからも注目したい。
ユーロ円は、ギリシャの財政問題を背景にリスク回避の円買いから下げ足を速めた。日経平均が100円近く下げて始まったことを受け、前日比1円超の下落となり125.30円付近まで値を崩した。その後、民主党の池田衆議院議員が「円安にすることが必要だ」との認識を示したことから、円が大きく売られ一時126.105円まで上昇したものの、その実効性に疑問があるとの見方からすぐに買い戻された。その後、米証券取引委員会(SEC)がゴールドンマン・サックスをサブプライムローンの焦げ付き問題に絡み、詐欺容疑で提訴したとの報道が伝わると金融機関関連を中心に米国株が急落。商品相場も大幅安となるなどリスク資産全般が売られたことからユーロ円も123.864円まで下げ幅を拡大した。引けにかけては、週末のポジション調整でユーロが買い戻され124.430円で取引を終えた。
今週の展開
ドル円はNY株式市場が6連騰と好調であったことからドルの買い戻しが進む展開となっていたものの、米証券取引委員会(SEC)がゴールドンマン・サックスを提訴したことにより状況は一変。6連騰の上昇分をかき消すことになった。同社以外の金融機関も捜査の対象になるのではないかとの憶測も飛び交っており、再び金融市場に対する不信感からリスク回避の流れが強まる可能性は否定できない。ネガティブな報道が続く状況となれば、クロス円全般で下落する可能性は高く、下値リスクには十分な注意を払いたい。
ユーロ円はギリシャへの信用不安が後退したことから一時127.679円まで上昇したのも束の間、ギリシャ問題が蒸し返されるとともに、PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)危機も再燃し、再び124円台まで押し戻されている。今週も依然としてギリシャの財政問題報道に振り回される状況が続く可能性が高そうだ。また、ゴールドンマン・サックスの提訴を受け、リスク回避の流れが強まっていることから、ユーロ売りに強いバイアスがかかる可能性も高い。4月8日の直近安値123.432円を下抜けた場合は、一段のユーロ売りとの展開も予想され、下値に対する警戒は常に頭に入れておきたい。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 89.50-93.80
ユーロ・円 121.10-127.00
ポンド・円 138.80-145.50
【今週の主な経済指標】
04/19
23:00(米) 3月景気先行指数
04/20
07:45(NZ) 第1四半期消費者物価指数
10:30(豪) 豪中銀理事会議事録
15:00(独) 3月生産者物価指数
17:00(ユーロ) 2月経常収支
18:00(独) 4月ZEW景気期待指数
20:45(米) 週間チェーンストア売上高
21:00(米) ゴールドマン・サックス・グループ第1四半期決算
21:55(米) 週間レッドブック大規模小売店売上高
22:00(加) 加中銀金融政策委員会(政策金利)
04/21
14:00(日) 2月景気動向指数CI(確報値)
17:30(英) 4月英中銀金融政策委員会議事録
17:30(英) 3月失業率
17:30(英) 2月平均所得(11月~1月)
17:30(英) 2月国際労働機関失業率統計
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:30(加) 2月卸売売上高
04/22
08:50(日) 3月貿易統計
17:30(英) 3月マネーサプライ
19:00(英) 4月CBI製造業受注
21:30(加) 3月景気先行指数
21:30(米) 3月生産者物価指数
21:30(米) 3月生産者物価コア指数
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
23:00(米) 3月中古住宅販売件数
04/23
08:50(日) 2月全産業活動指数
17:00(独) 4月IFO業況指数
17:30(英) 第1四半期GDP(速報値)
20:00(加) 3月消費者物価コア指数
20:00(加) 3月消費者物価指数
21:30(加) 2月小売売上高(自動車を除く)
21:30(加) 2月小売売上高 前月比
21:30(米) 3月耐久財受注 前月比
23:00(米) 3月新築住宅販売件数
≪2010年4月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
ギリシャ財政問題の再燃やゴールドンマン・サックス提訴の報道を受け、クロス円全般が下落。
ドル円も連れ安の展開となっており、参加者は値ごろ感から「ブル」を選択している。今週は
同報道の他、中国人民元の切り上げ観測が強まっており、相場が大きく動く可能性があり、注
意が必要だ。
ユーロ円は「ブル」
先週はギリシャ信用不安の緩和が見られつつも、またもや蒸し返され、結果としてユーロが大
きく売り込まれる展開に。参加者はユーロの買い戻しに期待して「ブル」を選択している。当
面は、先週のギリシャ財政問題が意識されると考えられ、ギリシャ国債の利回りなどの動向に
注視したい。
豪ドル円は「ブル」
金曜日はリスク回避の円買いや商品相場の下落により前日比で約2円近く下落したが、参加者
は強気な姿勢を崩しておらず「ブル」を選択している。また、中国の景気指標が軒並み強いこ
とも豪ドルの下支えとなっている。仮に、中国が金融引き締めを実施したとしても豪景気が急
激に下振れとなるリスクは低いと考えられる。また、4月20日には豪中銀理事会議事録が公表
される予定となっており、追加利上げ観測も高まっていることからも注目したい。